防災知識集 地震編

更新日:2018年08月27日

地震のしくみ

地震の起こり方

大地震が起こる原因は大きく分けて2つあります。 ひとつは、 プレート境界型(海溝型)地震です。地球の表面は厚さ数10~100キロメートルの固い岩石の層(プレート)がで覆われています。日本の周辺には、日本列島がのっている「陸のプレート」と、周辺を囲む「海のプレート」があります。海のプレートが重いので、陸のプレートと衝突すると陸のプレートに引きずり込まれ、次第にひずみがたまり、そのひずみがやがて限界を超えると、その反動で跳ね返り、これが地震の発生となります。ひとたび地震が発生すると、マグニチュード8クラスの巨大地震が多く、過去何度も大きな被害をもたらしています。このタイプの地震は、数百年程度の間隔で繰り返し発生しており、津波を伴うことが多いのも特徴です。
もうひとつは、 活断層型(内陸型)地震です。内陸にある「活断層(約200万年前から現在までの間に繰り返し活動し、将来も活動することが推定される断層のこと)」とよばれる地面の裂け目が動いて起こる地震です。日本には約2000の活断層があるといわれています。このタイプの地震が都市で起こると、いわゆる「直下型」となり、地震の規模が比較的小さくても、大きな被害を出すことになります。

マグニチュードと震度について

1.マグニチュード

震源でどのくらいのエネルギーが放出されたかを表す単位で、地震の規模を示す尺度です。
マグニチュードが1つ上がると、地震エネルギーは約30倍に、2つ上がると約1000倍になると言われています。
(参考:マグニチュード1~3 微小地震、マグニチュード3~5 小地震、マグニチュード5~7 中地震、マグニチュード7 大地震)

マグニチュードのイメージ画像

2.震度

実際の揺れの大きさを示す単位で、地震の規模とは異なります。

震度のイメージ画像

マグニチュードが小さくても、震源に近かったり、地盤がゆるかったりすれば、震度は大きくなることがあります。

ナマズと地震の関係について

江戸時代から地震が起きる度に、鯰を大きな石で押さえつけている様子を描いた瓦版が発行されていました。
これは、地震は海底にいる鯰が起こすものとして、その鯰を鹿島神社(茨城県)の要石(かなめいし)で押さえつけるという信仰からです。
また、鯰は日本民謡の中でも「物いう魚」で、災害が起こる前には人間に警告を発すると言われていました。
安政の大地震(1855年)の前にも鯰が騒いだという記録が残っています。
このように鯰は地震と関係の深いものと考えられていましたので、安政の大地震後に「なまず絵」は地震除けのお守りになりました。
また、「こんなひどい災害が起こるのは、政治が悪いからだ、世の中を新しく変えよう」という世直しが生まれ、「地震をきっかけに鯰が世直しをしてくれる」という願いを込めて「なまず絵」が売り出され大流行したこともありました。

命を守る10のポイント

グラッときたら身の安全

机の下に避難するイメージ画像

素早い消火と、火の始末

火の始末のイラスト

避難は徒歩 持ち物は最小限

非難時のイメージイラスト

危険な所に近づかない

周囲が危険な場所のイメージイラスト

正しい情報・確かな行動

ラジオで情報を得るイメージイラスト

協力し合って救出・救護

協力し合って救出するイメージイラスト

防災訓練に積極的参加

防災訓練に積極的参加するイメージイラスト

家族会議で話し合い

安全スペースの確保のイメージイラスト

非常持ち出し品の準備

非常持ち出し品の準備のイメージイラスト

自宅の安全チェック表(地震編)

家の中の安全チェック

家にいる時に地震が起こったと想像して下さい。
家具の上に衣装箱や人形ケース・本などを高く積んでいませんか?
倒れてきたら危険なところに家具を置いていませんか?
阪神淡路大震災では、倒れてきた家具の下敷きになってなくなられた方もいます。
家具の転倒防止など、安全なスペースを確保しておきましょう。

家の中の安全チェック

項目 チェック
家の中に逃げ場として安全な空間がありますか?  
家具は倒れにくいよう、配置していますか?  
寝室や子供・高齢者の部屋に家具を置かないよう、気を付けていますか?  
出入口や通路に物を、置いていませんか?  

 家の周囲の安全チェック

家の周囲の安全チェック

項目 チェック
プロパンボンベなどは、倒れないように鎖などで補強していますか?  
ブロック塀は、ひび割れていませんか?  
ガラスの飛散防止対策はできていますか?  
屋根のアンテナや屋根瓦が不安定になっていませんか?  
ベランダの植木鉢などが落ちる危険はありませんか?  

ぐらっ!地震だ!そのときどうする

地震はいつ起こるかわかりません。 地震が起きてしまったときは、まずは自分の身の安全を確保し、あわてず、自分がいる場所に応じた適切な行動を取りましょう。

部屋の中

まず机の下に隠れるなどして身の安全を確保!その次に消火を。ガスの元栓を締め、電気のブレーカーを落として下さい。

机の下に避難するイメージイラスト

まち中

落下物に注意し、カバンなどで頭部の保護を。

カバンで頭を保護するイメージイラスト

電車、バスの中

つり革・手すりにしっかりつかまり、係員の指示に従いましょう。

電車、バスの中でつり革を持つイメージイラスト

運転中

車は道の脇に停め、エンジンを停止しましょう。避難の際はキーをそのままに。

運転中のイメージラスト

エレベーター

最寄りの階で降りて下さい。止まった場合は、救援を待つ。

エレベーターを降りるイメージイラスト

デパート、スーパー

大きな柱の陰は比較的安全。係員の指示に従いましょう。

揺れがおさまったら

地震の揺れがおさまったら、次のようなことに注意して、避難を開始しましょう。

火の点検と後始末

ガスの点検・ストーブ・ドライヤーなどの電気器具、たばこなどを点検。

火の点検と後始末のイメージイラスト

余震に備える

倒れそうな家具や落下物を点検。避難経路を確保。

余震に備えるイメージイラスト

情報を聞く

デマなどに惑わされず、ラジオなどで正しい情報を。 確かな行動は、正しい情報から。

情報を聞く様子のイメージイラスト

状況確認

外へ出る時は慌てずに、周りの状況を確認してから。 窓ガラスや塀・石塀などからは離れます。 落下物にも注意必要。

状況確認のイメージイラスト

避難の時に注意すること

避難の途中にも危険がたくさんあります。 次のようなことに注意して避難してください。

避難時のイメージイラスト

避難は徒歩で

車での避難は渋滞を起こし、緊急自動車の妨げになります。徒歩で避難しましょう。

荷物は最小限に

必要最小限の荷物を持ち、活動しやすい服装で、慌てずに歩いて避難しましょう。

メモを残そう

家にいない家族のために玄関などに行き先を書いたメモを残しましょう。

日頃から家族で話し合いを

家族で避難場所や避難経路について日頃から話し合いましょう。

所定の避難先へ

近所の人達と、まず決められた小・中学校のグラウンドや公園・市民センターなどに一時避難をしましょう。

協力しあいましょう

ひとり暮らしの高齢者や病人・身体の不自由な人などを安全に避難させるために協力し合いましょう。

耐震診断について

建物を設計するとき、地震に対して安全に設計することを「耐震設計」といい、「耐震設計」のもとになる基準を「耐震基準」といいます。国では大地震がおきて建物が被害を受けると、どうして被害を受けたかを研究して同じ被害を受けないように新しい考え方を盛り込み、「耐震基準」をきびしくするなど、法律や基準を改正してきました。現在、使用されている耐震基準は「新耐震設計基準」と呼ばれ、この基準によって設計された建物は、阪神・淡路大震災においても、被害が少なかったといわれています。耐震診断というのは昭和56年(1981年)5月以前に建てられた建物が、この「新耐震設計基準」とくらべて、どこが弱いか、どこを補強すればよいかを調べるものです。

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