人権を考える大津市民のつどい

更新日:2023年09月15日

第55回「人権を考える大津市民のつどい」開催概要

令和5年9月以降に開催される「秋のつどい」についてご案内致します。

テーマ

人権尊重を基盤とした個性と魅力あふれるまちづくりをめざして

広げよう 高めよう 人権尊重の輪を

この「つどい」は、1969年(昭和44年)に、「大津市同和教育研究大会」としてスタートしました。これまで、多くの方々の熱意と関係諸団体の理解と協力を得て、同和問題をはじめあらゆる差別の解消をめざし、大会名称も1992年(平成4年)より「人権を考える大津市民のつどい」と改め、「人権尊重を基盤とした個性と魅力あふれるまちづくりをめざして」をテーマに、市民参加の集会として夏と秋の年2回開催されるようになりました。本市では、このつどいを通して自由な意見交換の保障と市民のみなさまの支持、共感をもとに人権学習の発展に努めてきました。昨年の参加者数も6,700人を上回り、地域社会に定着したものとなってきています。

近年の少子高齢化、国際化、情報化などの進展により、市民の権利意識や価値観も多様化しています。そのような中、人権尊重の願いに反するような状況も起きています。

「つどい」で話し合ってみたいこと(秋の集会アンケート結果)からは、子ども、高齢者、障害者の人権やインターネットによる人権侵害について市民の多くの方が関心をもたれていることがわかります。また、これらの関心を持たれている問題以外にも、性的指向及び性自認を理由とする偏見や差別、特定の民族や国籍の人々を排斥する差別的言動、東日本大震災からの避難者に対する偏見を背景として引き起こされる人権侵害などが社会的関心を集めています。私たちは、これらの問題に対して学習を深め、正しい知識を身につけることが求められています。

生涯学習社会といわれる今日、市内のあらゆる地域で「人権・生涯」学習推進協議会をはじめとする市民レベルでの人権学習の取り組み、学校・園での人権教育の充実などが積極的に繰り広げられています。これらの活動とともに地域や学校・園が一体となったこの「つどい」を開催することで、一歩一歩人権尊重のまちづくりの推進をはかりましょう。

市民生活やまちづくりでの人権

「人権の世紀」といわれる21世紀、あらゆる人々の人権が尊重される社会をめざし、市民としての役割を果たしていくことが求められています。人権はすべての人に平等に保障されていますが、自分の人権を主張することにより、他の人の人権を侵害する場合もあります。一人ひとりがお互いの違いを認め、他の人の人権を守ることが自分の人権を守ることにつながります。そのためには、お互いに「人権」に配慮して生活を送ることが大切です。さらに「つどい」のあり方や「人権・生涯」学習の活性化など、人権学習の充実を図る工夫が必要とされています。

また、国の「人権教育・啓発に関する基本計画」に示された13の人権課題『女性、子ども、高齢者、障害者、同和問題、アイヌの人々、外国人、HIV感染者・ハンセン病患者等、刑を終えて出所した人、犯罪被害者等、インターネットによる人権侵害、北朝鮮当局による拉致問題等、その他(性的指向に関わる問題や新たに生起する人権問題など)』などに対する正しい理解と認識を深める取り組みを進めましょう。

「市民のつどい」がめざすもの

人権が尊重され、健康で文化的な生活を営むことは、すべての人々の願いであり、わたしたち一人ひとりが人権尊重を基盤とした個性と魅力あふれるまちづくりをめざしていかなければなりません。そのためにも、「市民のつどい」の場で、家庭や地域などの不合理な問題や人権の課題について身近なところから自由な話し合いを積み重ねることが大切です。

市民の人権意識も着実に高まっているなか、自主的、主体的な人権学習の取り組みをさらにすすめ、人権尊重を基盤とした「希望に満ちて、生き生きと暮らすことのできるまちづくり」「互いを認め、支え合うまちづくり」を市民ぐるみで推し進めましょう。「市民のつどい」はあなたが主役です。

つどいで深めたいこと(参考例) 地域に根ざした人権課題を

1 住みよいまちづくりをめざして(課題:子育て、環境、青少年健全育成、地域諸団体活動、同和問題など)

  1. 子育てを地域社会で支援し、安心して子どもを産み育てることができるまちづくり
  2. 豊かに生きていく上で必要な自然環境、社会環境、文化環境づくり
  3. 青少年の健全育成をめざす家庭、地域、学校・園の連携
  4. 地域諸団体の幅広い人権に関する学習活動の取り組み
  5. 同和問題の解決状況を把握し、今後の課題を明らかにしていく取り組み

2 共に生きる地域社会をめざして(課題:障害者、高齢者、女性、外国人など)

  1. 障害のある人が地域で安心して生活できるまちづくり
  2. 高齢者が安心して暮らせ、主体的に社会参加できる地域社会の実現
  3. 女性の身のまわりにある社会の慣習、慣行、制度上の不平等などの見直し
  4. 民俗や文化、慣習などの違いを互いに認め合う地域づくり
  5. 企業・事業所のすすめる人権学習

3 確かな学力と豊かな心を育む地域づくりをめざして(課題:学校・家庭・地域の連携や協力など)

  1. 子どもの生活と学力の実態を把握し、課題を明らかにしていく取り組み
  2. さまざまな人権問題について、正しい理解と認識を深める取り組み
  3. 相互に認め合い、支え合い、高め合う集団づくり
  4. 体験を重んじた地域社会や人との関わりを大切にする取り組み
  5. 確かな人権感覚と感性を磨く取り組み

「市民のつどい」 今までのあゆみ

第1回大津市同和教育研究大会は、1969(昭和44)年8月6日に長等小学校を会場にして開かれました。主題は全国同和教育研究大会と同じ「差別の現実に深く学び、くらしを高め、未来を築く教育を確立しよう、同和教育を全国民のものにするために部落差別を解消する教育の内容を創造していこう」を掲げ、参加者は700名でした。その後も、年々参加者は増加し、1会場での開催が困難な状況となるとともに、それぞれの地域の課題についても話し合うことが求められたことから、1976(昭和51)年の第8回大会より、7ブロック分散方式での開催となり、それぞれの地域課題に根ざした研究集会をめざすとともに、同和教育の重点目標を、「すべての市民に同和問題についての正しい理解と認識を培うとともに、基本的人権尊重の精神を育てていく」、「子どもたちの教育水準を引き上げ、教育と就職の機会均等を保障していく」としました。

第10回大会では、「心身障害児教育部会」が設けられ、参加者も2000人を超えました。第17回大会より分科会を中心とした「夏の集会」と講演会を中心とした「秋の集会」の「半日2回方式」がとられ、参加者の層も数も一段と増大しました。1992(平成4)年の第24回大会より「人権を考える大津市民のつどい(大津市同和教育研究大会)」に改称されました。1995(平成7)年の第27回大会「秋の集会」は、第39回滋賀県同和教育研究大会に合わせて開催され、市内はもとより、県内各地から8700人の参加を得て盛大に行われました。
1996(平成8)年の第28回大会からは、「夏の集会」において全体会、「秋の集会」において分科会を基本とする運営に変更しました。1999(平成11)年には、サブタイトルの「(大津市同和教育研究大会)」が削除されました。これは、大津市において、1995(平成7)年度末で同和対策事業長期計画の事業が完了し、事業対象地域の生活環境が大きく改善したことや、同和問題の解消や理解にも着実な展望がみられたこと、今後「市民のつどい」で人権尊重を基盤とした民主的な社会の構築への努力をすすめ、残る課題の解決をめざそうと意義づけられたことによりました。

また、第8回より市内7ブロックで始まったブロック集会も、1992(平成4)年に皇子山ブロックと唐崎ブロックが分離、2000(平成12)年に北部第1ブロックと北部第2ブロックが分離、2003(平成15)年に北部第2ブロックが堅田ブロックと仰木中ブロックに、2006(平成18)年には志賀町との合併により志賀ブロックが誕生し、市内11ブロックで約6000人の参加者で開催されます。2008(平成20)年には、40周年を迎え、各ブロックで「つどい40周年記念」集会、2018(平成30)年には、50周年を迎え、各ブロックで「つどい50周年記念」集会が、開催されました。

主催団体

大津市「人権・生涯」学習推進協議会連合会・人権を守る大津市民の会・滋賀県人権教育大津研究会・大津市・大津市教育委員会

参加協力団体(順不同)

大津市自治連合会
大津市PTA連合会
大津市地域女性団体連合会
大津市社会福祉協議会
大津市民生委員児童委員協議会連合会
大津市人権擁護委員の会
大津商工会議所
大津北商工会
瀬田商工会
大津青年会議所
大津市障害児者と支える人の会
滋賀保育問題研究会
大津市保育協議会
大津市学童保育連絡協議会
部落解放同盟大津市協議会
大津市私立幼稚園協会
大津市子ども会育成連合会
大津市青少年育成市民会議
大津市老人クラブ連合会
大津市人権擁護推進員協議会
大津市特別支援教育連盟

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