知っていますか?「応急手当」

突然人が倒れた、その時に

119番通報を受けてから、救急車が現場に到着するまでには、平均で約9の時間がかかります。この9分間に、現場に居合わせた人が必要な応急処置を行った場合は、何も行わなかった場合に比べて助かる可能性が2倍近くにもなる、といわれています。

大切な命を救うためには「救命の連鎖」が重要です。

救命の連鎖 イメージイラスト

4つの輪をすばやくつなぐ

救命の連鎖を構成する4つの輪がすばやくつながることで救命効果が高まります。このうち、最初の3つの輪は、現場に居合わせた市民のみなさんによって行われることが期待されています。

心停止の予防 イメージイラスト

心停止の予防

子どもの場合

子どもの心停止の原因の多くは、外傷、溺水、窒息などで、いずれも未然に防ぐことが何より重要です。

成人の場合

成人の突然死の予防では生活習慣病のリスク低下も重要ですが、命をおびやかす重大な病変に気付いて早期に救急要請することが、突然の心停止を防ぐことにつながります。

突然の激しい頭痛や胸痛など、急性心筋梗塞や脳卒中の初期症状に早く気付くこと、迷わずに救急要請することが重要です。

早期認識と通報 イメージイラスト

早期認識と通報

心停止かもしれない

突然倒れた人や、意識がない人をみかけたら、心停止を疑うことが早期認識、早い通報につながります。

119番通報とAED

心停止の可能性を認識すれば大声で助けを呼び、119番通報、AEDの手配を依頼します。なお、119番通報を行うと、電話を通じて心肺蘇生法の指導を受けることができます。

1次救命処置とAED イメージイラスト

1次救命処置とAED

1次救命処置

1次救命処置は、止まってしまった心臓と呼吸の働きを補助するものです。

心臓が止まっている間、心肺蘇生法により、心臓や脳に血液を送り続けることが、AEDによる心拍再開の効果を上げ、脳に後遺症を残さないために重要です。

AED

AEDは自動的に心電図を解析して電気ショックが必要かどうかを決定し、音声メッセージで指示してくれますが、講習等で心肺蘇生法とともにAEDの使用方法を身につけておくことが望まれます。

心肺蘇生法

呼吸の確認  イメージイラスト

呼吸の確認

倒れている人に反応がなけば、呼吸を確認します。 
倒れている人の胸とお腹の動きをみます。呼吸をしていれば呼吸にあわせて上がったり下がったりします。
胸とお腹に全く動きがない場合や、普段どおりでない場合は、呼吸が止まっていると判断し、胸骨圧迫(心臓マッサージ)に進みます。
また、普段どおりの呼吸かどうか分からないときも胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始してください。

胸骨圧迫(心臓マッサージ)

胸骨圧迫(心臓マッサージ)

反応がなく、正常な呼吸がない場合は、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始します。
胸の真ん中に、手のひらのつけねをあて、もう片方の手を重ねます。
次に、肘をまっすぐに伸ばし、体重をかけて、胸の真ん中を押さえます。
倒れている人の胸が約5センチ沈み込むように、垂直に強く、速く圧迫を繰り返します。

心肺蘇生法を知っている人は

気道確保、人工呼吸、30:2の心肺蘇生法

  • 血液や嘔吐物があれば人工呼吸は実施しない
  • 自信がない、ためらわれる場合は胸骨圧迫(心臓マッサージ)だけを続けてください。
AEDの使用 イメージイラスト

AED

AEDを使用する

AEDが届けば、AEDを使用します。
まず始めに、AEDの電源を入れます。
次に、倒れている人の胸から衣服を除き、胸部を出し、電極パッドを袋から取り出して、肌に直接貼り付けます。
この際に、貼り付ける位置はイラストで表示されています。しっかりと密着させる必要があります。
後は、AEDの音声メッセージをよく聞き、指示に従います。

電気ショックの指示が出たら

電気ショックが必要な場合は音声メッセージが流れ、自動的に充電されます。
必ず、誰も触れていないことを確認してからショックのボタンを押します。

2次救命処置と集中治療 イメージイラスト

2次救命処置と心拍再開後の集中治療

救急救命士や医師は、市民によって行われた1次救命処置を引き継ぎ、薬剤や気道確保器具などを利用した2次救命処置を実施、心拍が再開すると専門家による集中治療により社会復帰をめざします。

大津市消防局では、4つの救命の輪をすばやくつなげるため、応急手当の普及啓発に努めるとともに、救急救命士の行う救急救命処置の高度化等に取り組んでいます。

また、病院へ到着するまで開始できない医療の介入までの時間を少しでも短縮するために、救急隊を病院へ派遣し実習を受けながら現場対応する「病院派遣型救急ワークステーション」の本格運用や、ドクターカーやドクターヘリとの連携を深めるなど、4つの輪を確実に、迅速につないでいく体制づくりを進めています。

いざという、その時のために

救命講習を開催しています

一般公募

大津市消防局では 年に4回消防署で応急手当が学べる救命講習を開催しています。

毎年、6月に石山の南消防署、9月に真野の北消防署、12月に御陵町の中消防署、2月に瀬田の東消防署で開催しています。

具体的な日時や開催場所が決定しますと、消防局ホームページや「広報おおつ」でお知らせしています。

「知っている」から「出来る」へ

倒れている人を目の前にして「応急手当」を実施するには、少しの「知識」と、行動に移す「勇気」が必要です。応急手当に必要な知識を学ぶために、消防署で応急手当の「救命講習」を受講することができます。

応急手当 イメージイラスト

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消防局 救急高度化推進室
〒520-8575 市役所新館2階
電話番号:077-525-9903
ファックス番号:077-525-9904

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