菩提樹を訪ねてみませんか

更新日:2023年08月07日

お釈迦様が悟りを開いたのは菩提樹の下とされますが、当美術館近くの近松寺(三井寺別所)の向かい側に菩提樹があり、毎年6月上旬頃に小さな黄色い花を鈴なりに咲かせ、周囲に芳しい香りを漂わせます。また、秋には葉の下に実を結び、冬になると葉が幾つかの実とともに回転しながら落葉していくさまはとても風情があり、同時に自然の摂理に驚かされます。

三橋節子は34歳のとき、無念にも右肩鎖骨の腫瘍摘出のため利き腕の右手の切断手術を受けますが、その後すぐに絵筆を左手に持ち替え、わずか3か月後に作品「菩提樹」を描き上げました。この作品は近松寺の菩提樹の枝をもらって帰り、焼物の壺に活けて絵にしたもので、再び絵が描ける喜びが小さな画面に溢れているように見えます。菩提樹を描いたときは6月で、ちょうど花が咲き誇っていた時期でした。(昭和48年(1973年)制作)

節子さんゆかりの菩提樹は、当館から石段を上がって徒歩3分程度と近くですので、ぜひ足を運んでみてください。菩提樹を訪ねてみませんか(PDFファイル:370.2KB)

絵画
「菩提樹」昭和48年6月制作(寸法40.9センチメートル×31.8センチメートル)

菩提樹の花 イメージ
「菩提樹の花」令和4年6月8日撮影


「雪化粧の菩提樹と近松寺(ごんしょうじ)」令和5年1月25日撮影

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