大津市のトップアスリート紹介(競歩 園田世玲奈選手)

更新日:2019年05月22日

日本陸上競技選手権大会において、女子50キロメートル競歩が日本で初めて開催され、大津市出身で中京大学4年生(当時)の園田世玲奈(そのだ せれな)選手が初代女王となった。その後、日本学生陸上競技個人選手権の10000メートル競歩で初優勝、日本学生陸上競技対抗選手権(全日本インカレ)10000メートル競歩で2位と50キロメートル競歩での経験を活かし、中距離でも自己ベストを伸ばしていった。そして迎えた全日本競歩高畠大会では50キロメートル競歩の自己ベストを更新し、園田選手の4時間29分45秒が、初代日本記録として公認された。

最初は動きが恥ずかしかった

田上中学時代は田上市民駅伝に出場するなど、1500メートル走をメインとした中長距離ランナーだったため、全国高等学校駅伝競争大会へ出場することを目標に草津東高校へ進学した。しかし、強豪校ゆえに先輩の壁は厚く、各校で出場枠が限られる大会では、なかなか出場が叶わず、高校の順位ポイント獲得のために、競歩に出場し始めた。長距離と競歩を両立していたが、1年生の冬に怪我をしてしまい、走る練習ができない時期も、競歩の練習を続けていたことから、翌春の大会からは競歩一本に絞った。「(怪我をしたことが)いいきっかけをくれた。」と今では振り返る。

先輩の姿を見ながら覚えたという競歩特有のフォームは、最初は恥ずかしかったそうだ。走る時とは全く違う足の運びや筋肉の使い方に、いつも前脛骨筋が張っていた。試合に出ながら少しずつ歩き方のコツをつかみ、結果に繋がってきたことで競歩の魅力に惹かれていった。

事前のプランニングと駆け引きが魅力

競歩の反則事項は二つ。

  1. ロス・オブ・コンタクト(どちらかの足が地面についていなければならない。)
  2. ベント・ニー(前足が地面についてから垂直になるまで膝を曲げてはいけない。)

これらの反則を常に審判員がチェックするために、トラックや2キロメートルほどの特設コースを周回して競う。つまり、常に競っている相手が見える状態で歩き続けることになる。また、競歩では給水以外の補給として給食もある。どのタイミングで給水や給食を摂るかは事前に決めなければならないため、周りの選手の補給の様子やペースを見ながら自分が仕掛けるタイミングを計る。こういった駆け引きが大きな魅力だという。

「早くゴールしたいなあ」と考えながら余裕を持って歩くのも序盤まで。まわりの息遣いでスパートをかけるタイミングを計ったり、ちょうどいいペースの選手を見つけてペースメーカーにしたりと勝負どころが近づくにつれて、様々なことを考えながら歩く。

実際に二度目の50キロメートル競歩出場となった全日本競歩では、給水や給食のタイミングや摂取する栄養をしっかり考え、ペース配分等を含めたプランニングをしたことで、目標だった4時間30分を切る記録を達成した。

園田世玲奈選手

滋賀県民スポーツ賞の授賞式前の園田選手

50キロメートルで得た自信が活きている

日本記録保持者になったといっても世界のタイムや動きからするとまだまだ改善が必要だ。周回コースを長時間回り続けるため、精神的にもかなりきつい。しかし、だからこそ何度も何度も前を通るたびにかけてくれる声援が大きな力になるそうだ。

4月からはNTN株式会社の陸上部として活動する。まずは社会人としての環境に慣れることから。「50キロメートル競歩で得た経験を20キロメートル競歩や10000メートル競歩でも活かせるように努力していきたい」とこれからも様々な長さを力強く歩いていく園田選手に注目だ。

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