大津市民憲章解説
大津市民憲章について
【大津市民憲章の理念】
市民憲章は、市内各界代表及び学識経験者30名で構成する大津市民憲章制定審議会において、大津市のイメージにあった憲章文が決定され、昭和36年10月1日、市制63周年記念式典の席上において制定宣言がされました。
制定当時の大津市は、国際文化観光都市の建設に向けて全市をあげて取り組んでおり、情操豊かで高い道徳心を育んでいくために、市民としての日常生活の心構えとして制定されました。
制定後は、大津市民憲章推進協議会を設置し、市民憲章の市民への意識の浸透を図った後、関係機関において積極的な運動を展開しました。
生活環境やライフスタイルは、制定当時と比べると大きく変わりましたが、市民憲章の理念は、現在の社会においても変わることはありません。
市民のみなさんの一人ひとりが市民憲章を実践し、誰もが、「大津市に住んでよかった。」と思えるまちを築いていきましょう。
市民憲章は、各種大会やイベントなどでご唱和をお願いします。
【前文と解説】
制定当時の文章をそのまま掲載しています。
(前文)
大津市は四季に美しい琵琶湖の恵みをうけ、千数百年の輝かしい歴史に飾られています。
これがわたくしたち大津市民の生活にも、このうえないうるおいになっています。
このような美しい自然と豊かな文化にふさわしいまちづくりをしていくことは、市民のつとめであると信じます。
ここに大津市民憲章を定めて、わたくしたち大津市民の日常生活の心がまえとし、明るく住みよいまちを築きあげたいものであります。
航空写真
(解説)
わたくしたち大津市民は
郷土を愛し琵琶湖の美しさをいかしましょう
大津市は日本一の琵琶湖にのぞみ、また緑の山やまをひかえて、限りない恵みをうけています。この美しい自然にあうよう、またこれをいかして、大津市のまちづくりをし、市民の心と生活を豊かにしたいものであります。
- 琵琶湖の水やそのまわりをきれいにすること。
- 湖辺や山やまの樹木・草花をたいせつにして、まちぜんたいを気持よくすること。
- 道路や公園・広場などをととのえて、見苦しくないようにすること。
- むやみに騒がしい音をたてたり、きたない煙を出さないようにすること。
- 建造物や広告・看板などについてはまちの美しさをそこなわないよう、じゆうぶんに考えること。など
湖岸の清掃 昭和30年代 谷本勇氏撮影
なぎさ公園
豊かな文化財をまもりましょう
大津市には、京都・奈良についで、たくさんの文化財があります。これらの文化財をはぐくんできた郷土の伝統に誇りをもつて、その価値をよく理解し、思わぬことで、そこなったりしないようにしなければならない。また、りっぱな芸術文化をそだてあげることも、忘れないようにしたいものであります。
- むかしからうけ伝えた芸術・文化もますますそだてあげるようにすること。
- 文化財のとうとさの理解につとめ、これをよごしたり、いためたりしないようにすること。
- 文化財のあるそばでは、たき火やたばこの吸いがらなどの、しまつをよくして、火事を起こさないようにすること。など
瀬田唐橋 昭和37年 谷本勇氏撮影
比叡山延暦寺
時代にふさわしい風習をそだてましょう
わたくしたち大津市民が、市民生活をしていくうえには、おたがいに勝手なことをせず、常にひとの立場も考えなければなりません。このためにはよい風習をそだて、時代にあわない風習をなくし、たのしい市民生活を送りたいものであります。
- 家庭・学校・職場・団体などで、よい風習をとりあげて、実行にうつすようにすること。
- 会合などに始まるときと終わるときを明らかにし、正しくこれをまもるようにすること。
- 交通道徳をまもって、事故を起こさないようにすること。
- 公共の施設を大切にすること。
- ひとごみの中で、ひとの迷惑になることをさけるようにすること。
- 酔っぱらったり、大声をあげたりして道をあるくことはやめるようにすること。
- 老人をうやまい、からだの不自由なひとたちをいたわるようにすること。など
大津祭(滋賀会館前)昭和33年 谷本勇氏撮影
大津祭
健康で明るい生活につとめましょう
わたくしたち大津市民は健康なからだをつくるため、おたがいにスポーツを愛し、また、まちから一切の不潔をなくして、悪い病気などが、はやらないようにしたいものであります。
- いろいろなスポーツを理解し、さかんにして、すこやかな心身をつくるようにすること。
- 家のまわりをきれいにして、見苦しいところがないようにすること。
- 蚊やハエなどがわく、不潔なところがないようにすること。
- 病気にかかりやすいものを食べたり、飲んだりしないようにすること。など
皇子山球場竣工 昭和35年 谷本勇氏撮影
ラジオ体操・みんなの体操会
あたたかい気持ちで旅の人をむかえましょう
長い歴史と美しい景色をしたつて、大津市を訪れる人の数は年ごとにふえてきます。これらの人びとに、よい印象を与えて、親しみをもたれることは大切なことであります。
- 旅行の人びとによい印象が残るよう、親切な応接をすること。
- 名勝・旧跡・遊覧地などは、とくにきれいにすること。など
びわこ大博覧会 昭和43年 大津市蔵
びわこ虹の市
昭和36年10月1日制定
更新日:2018年08月27日