市長定例記者会見(令和3年8月27日)

更新日:2021年09月15日

  • 日時 令和3年8月27日(金曜) 14時00分から
  • 場所 大津市役所 本館4階 第1委員会室

市長説明

 皆さん、こんにちは。
 本日はご多忙のところお集まりをいただき、誠にありがとうございます。また、市政記者クラブの皆様には平素広く市政情報に関し報道いただいていることに対しまして、この場をお借りし改めて厚く御礼を申し上げます。本当にありがとうございます。

 新型コロナウイルスの感染拡大の第5波、これまでと桁違いに感染者が増加し、いまだ歯止めの兆しが見えておりません。滋賀県においても、まん延防止等重点措置に代わって、本日から9月12日まで緊急事態宣言の適用がなされました。昨日も大津市新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催して当面の対応を協議いたしましたが、市としても、県内の医療提供体制が極めて逼迫し危機的な状況にある中で、これ以上の感染拡大を食い止めるために、市民の皆様と今一度危機感を共有し、より緊張感を持って感染対策に取り組んでいただくことを不断に呼びかけていかなければならないと考えています。

 それでは、初めに私から、新型コロナウイルス感染症の感染状況と新型コロナウイルスワクチンの接種の状況、飲食店への市独自の支援策に関してお話をさせていただきたいと思います。

新型コロナウイルス感染症の感染状況について

 本日はパネルを用意しています。

市内新規感染者数の推移(月別)


 市内の感染者数については、感染拡大の第5波に入った先月下旬頃から、これまでと比較にならない勢いで増加しております。累積感染者数は8月26日現在で3,444人、このうち1,281人が8月1日以降の発生となっています。8月17日にはこれまでで最多となる1日104人に上りました。疫学調査などに当たる大津市保健所については、他の所属の職員の応援や県からの保健師の派遣によって体制強化を図っておりますが、大変逼迫している状況です。
 また、県内の病床使用率が90%前後で推移する中で、市内の自宅療養者も8月26日時点で383人(速報値)に上り、保健所として健康観察に全力を注いでいるところです。

 

 次のパネルをご覧ください。

市内新規感染者数の推移と年齢別内訳

 感染者の年齢別の内訳を見ますと、20歳代を中心に若い世代が急激に増加している一方で、第4波までとは異なり、60歳代以上の新規感染者は抑えられています。これは4月から進めているワクチン接種の効果が如実に表れているものと考えております。
 しかしながら、これまでより感染力が強いとされる変異株への置き換わりもあって、家庭内での感染が増えるとともに、会食や3密といった感染リスクが高いとされる場面以外での感染が疑われる事例が増えております。例えば車の中でマスクをしていたものの窓を閉め切っていたり、屋外でマスクをせずに会話したりして感染したとみられる方が確認されています。

 市民の皆様には緊急事態宣言に伴う取組にご協力をいただきますとともに、不要不急の外出自粛の徹底、手洗いやマスクの着用、密閉・密集・密接のいずれの密も避けるゼロ密など、基本的な感染対策の徹底をお願いしたいと思います。

新型コロナウイルスワクチンの接種の状況について

 次のパネルをご覧ください。 新型コロナウイルスワクチンの接種状況についてであります。

大津市の接種状況(8月26日時点)

 8月26日時点で1回目の接種を終わられた方が16万6,360人。これは接種対象の市民の方の53.5%です。2回目の接種を終わられた方が13万3,750人、43%となっています。このうち、ご覧のとおり、65歳以上の方は1回目が約8万3,882人、87%、2回目接種を終えられた方が8万2,427人、85.4%となっています。
 緊急事態宣言下ではありますが、医療関係者の皆様の協力の下で感染対策を講じながら、引き続き接種を安全、円滑に進めてまいりたいと考えています。

 また、接種の促進を図るために、7月に実施しました市民意向調査の結果を参考に、休日や希望が多い時間帯における対応の拡充やLINEなどのSNSを活用した情報発信などを進めていく考えです。
 集団接種につきましては、4月12日の開始以来、対象者の年齢を段階的に引き下げながら実施し、先月30日からは前倒しで50歳代の予約受付を開始。今月、8月20日からは40歳代としておりますが、この感染拡大の状況、そして、国や県、職域、大学接種など接種機会の多様化が図られてきたことを踏まえて、9月以降を予定していた30歳代から12歳について、来週、8月30日月曜午前9時から予約の受付を開始します。

 また、集団接種の会場につきましては、9月と同様に、10月も大津市ふれあいプラザ、ピアザ淡海、びわ湖大津プリンスホテルの3会場で実施いたします。 なお、15歳から12歳の方につきましては医療機関における個別接種を推奨していますが、かかりつけ医などがいらっしゃらない方もおられることから、保護者の方の同伴を原則として、集団接種においても接種機会を確保しようと考えております。

 妊婦の方につきましては、分娩を取り扱う市内の医療機関に対しワクチン接種の協力を要請し、全てにおいて実施していただくとともに、既に実施いただいている医療機関に対しては接種回数の上積みをお願いしており、妊娠中の方やその配偶者の方などが安心して接種できる体制を整えてまいります。

 引き続き、接種を希望される市民の皆様が一日も早く接種できるように取組を進めてまいります。

会見写真(佐藤市長)

まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の適用に伴う飲食店への市独自の支援策について

 最後に、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言の適用に伴う飲食店への市独自の支援策についてです。

 飲食店をはじめ、商業施設等の皆様には、感染拡大防止の観点から営業時間の短縮にご協力をいただき、本市としても深く感謝を申し上げたいと思います。滋賀県からは協力金の早期給付制度が周知されているところでありますが、このたび本市独自の支援策として、営業時間の短縮や休業の要請に応じてくださっている飲食店に対し、水道料金及び下水道使用料の減免を実施することといたしました。
 対象は大津市企業局からの請求に基づき、水道料金等をお支払いいただいている飲食店若しくは飲食店が入居するビル等の所有者または管理者で、要件は、滋賀県営業時間短縮要請に係る協力金の給付の申請をされていること、食品衛生法に基づく飲食店営業許可を受けていること、店内での飲食を目的とした営業を行われていること、減免申請の時点で廃業していないこととしております。
 減免の内容につきましては、令和3年8月分として請求する水道料金及び下水道使用料の全額として、申請書の提出時点で既に納付済みであった場合は還付をしたいと考えております。申請の受付は電子申請または郵送により、申請の受付期間は9月1日から10月31日までで、減免申請書のほか、滋賀県の営業時間短縮要請に係る協力金の受給の申請をしていることが分かるものなどが必要となります。詳細につきましては、この後、市ホームページに掲載するなど広く周知してまいりたいと考えております。

 まず、私からは以上であります。

質疑応答

中日新聞 8月中旬の大雨による国道161号の土砂流入について、熱海の件もあり、防災上重要な課題だと考えられます。当該の盛土をめぐるこれまでの経緯と調査状況、今後の対応をご説明ください。

 今年で大津いじめ事件から10年を迎えます。去年、遺族から提出された意見書では、いじめ対策の予算削減が対策の質の低下を招くのではないかと指摘もありました。遺族の意見書に対し、市はどんな対応を取りましたか。また、10月の命日において、啓発などで考えていることはありますか。最後に、これまでのいじめ対策を振り返り、どう評価されるかをお聞かせください。

 前回の記者会見のときはワクチン接種の希望接種は11月に完了できるかの見通しについて、達成できるか答えようがないとのお答えでしたが、現状でも見通しは同じでしょうか。

市 長 まず、1点目、国道161号への土砂流入についてでありますが、この近江神宮ランプ及び付近の市道に堆積している土砂は、皆様ご承知のように、西側の山地から流入したものであることを確認しております。この場所につきましては、既に報道等なされておりますが、過去に付近で行われた土砂埋立行為に伴って盛土されており、この埋立行為をめぐっては、平成26年に本市から告発を行った後、平成27年1月には事業者に対する刑罰が確定し、平成29年から30年にかけて事業者による是正工事が行われ、本市としては工事の完了を確認しているとの報告を受けています。

 今後、道路の開放につきましては、安全確保の観点から、単にこの道路に堆積している土砂を除去するだけではなく、民有地内における対策も踏まえながら慎重に判断する必要があり、この民有地を所有している土地所有者と協議をするとともに、国とも緊密に連携して取り組んでまいりたいと考えています。
 なお、現時点では、開放の時期の見通しは立っていません。

 2点目、いじめ対策についてでありますが、まず、大津市でいじめを受けられました中学2年生の男子生徒が自ら命を絶たれるという非常に悲しく痛ましい事件から、間もなく10年を迎えようとしています。改めて、亡くなられた中学生の男子生徒の方に哀悼の意を表したいと思います。

 ご遺族の方から提出された意見書を踏まえてどう取り組んだかについて、まず、総括的ではありますが、令和2年9月に策定した第3期大津市教育振興基本計画大津市教育大綱に、「子どもが安心して学ぶことができる環境を整えます」という基本方針の下、いじめ防止対策の総合的な推進を明確に位置づけ、いじめ対策に引き続き、本市が取り組むことを内外に明らかにしております。

 また、いじめが原因で起こったこの悲しい事件を風化させることがないように、また、いじめだけでなく、不登校やひきこもりなど多様化する子供たちの抱える課題についての取組を市民共有の取組とするために、10月2日土曜に和邇文化センターで、いじめ防止市民フォーラムを開催する予定としております。

 第1部につきましては、大津市出身のロックバンド、JERRYBEANSを講師にお招きし、講演ライブ形式で、いじめ、不登校、ひきこもりと向き合ってきたメンバーから自らの体験や思いを、歌とともに伝えていただきます。そして、第2部では、各中学校で行われているいじめ防止の取組を、中学生自らが紹介するほか、魅力ある学校づくりやいじめのない学校づくりをテーマにしたゲストとの意見交流会を行う予定としております。

 令和2年度から、これまでのいじめ対策担当教員を子ども支援コーディネーターに変更して、いじめ対策はもとより、不登校や児童虐待といった様々な課題を含めて組織的な支援をコーディネートする教員として、改めて配置をしております。

 コロナ禍であった令和2年度におきましても、各学校におけるいじめ対策委員会は、述べ1万4,291回、1校当たり平均260回開催されており、学校現場において、一定いじめ対策について組織的な対応が定着しているのではないかと考えております。

 一方で、新型コロナウイルスの感染拡大に伴いまして、臨時休校の影響などから小学校低学年におけるいじめ事案が増加しているなど、引き続き、子供たちを取り巻く状況をしっかりと見極めながら、効果的な対策を講じていく必要があると考えております。

 次に、3点目、新型コロナウイルスワクチンの接種について、前回の定例記者会見で、11月完了の見通しは示せないとお答えを申し上げましたが、この間、9月以降の本市へのワクチン配分量が示され、第14クール、9月13日、9月20日の週に32箱、第15クール、9月27日、10月4日の週に、予定では30箱、合計62箱の供給の見通しが示されたところであります。

 想定していた量よりも配分が増えました。ワクチンの確保のめどが立ったことや、県の広域ワクチン接種センター、また職域接種など、他の主体による接種の進捗の状況に鑑みまして、11月にはおおむね接種が完了できるのではないかと考えております。

 引き続き、確実な11月の完了を目指して、医療関係者の皆様と共に、集団接種、個別接種を着実に進めてまいりたいと考えています。

 以上、3点、お答えとさせていただきます。

共同通信 ワクチン接種の件ですが、若者の接種率が、どこの県、どこの市でも低いかと思います。大津市として何か若者の接種率を高めるための啓発の取組があれば、教えていただけますか。

市 長 まずは、30歳代以下12歳までの方の集団接種の予約の受付を開始したいと考えています。今までは、接種券は手元にあるが、個別接種以外では接種ができない状況でありましたので、これをしっかりと集団接種で対応できるようにしていきたいと思います。

 その上で、接種率、予約状況をしっかりと見極めながらできることはしていきたいと思いますが、なるべく集団接種でも接種していただきやすい時間設定、例えば休日や、休日の前の日というご希望が意向調査でも寄せられておりますので、そういったところをしっかりと勘案しながら集団接種の日程設定を行っていきたいと思います。

 また、若年層に対しましては、先ほども申し上げましたが、市の公式LINEをはじめとするSNSなども活用しながら、周知啓発を図っていきたいと思います。

読売新聞 集団接種の日時設定に関連してですが、休日前に希望が多いというお話がありました。では、例えば、金曜に接種できる時間を夜まで延ばすとか、何か今、具体的なアイデアはありますか。

市 長 現在も集団接種の1時間当たりの回数などは、皆様のご意向も勘案しながら設定をしておりますので、今後も希望が多い日程での接種回数の上積みを図っていく等の取組を進めたいと思っています。

 夜間につきましては、意向調査の中であまりご希望が見いだせなかったので、ご希望の日程で一人でも多くの方に接種ができるよう、一日あたりの接種回数の上積みを図っていく対応を進めてまいりたいと思っています。

朝日新聞 国道161バイパスの近江神宮ランプの土砂流入の件です。今回は幸い、熱海のような大惨事は免れたわけですが、一歩間違えれば大変なことになっていた可能性もあると思います。土地所有者で、埋立てを行った業者は、市(行政)に対して協力的なのでしょうか。一応何らかの対策を業者自身が取るような方向になっているのかどうか、市長ご自身は現地の視察に行かれたのかどうか、この2点を教えていただけますか。

市 長 まず、事業者の土地の所有者とは、災害発生した後、複数回にわたって協議をしております。どういった意向であるかについては、この場では申し上げませんが、しっかり複数回の協議をしているということは報告させていただきます。

 私自身が現地へ行ったかということでありますが、私自身も現地へ足を運びました。

朝日新聞 現地をご覧になって、どのような感想を持たれましたか。

市 長 災害発生直後で、土砂の流出というよりは、水が溜まっている状況でありましたので。復旧については、まずは山肌の安全対策をどうしていくべきなのかという第一印象を受けました。

時事通信 妊婦の方のワクチン接種について、例えば何か優先接種といったことを実施されるという理解でよろしかったですか。

市 長 妊婦の方につきましては、しっかりかかりつけ医がある状況となっていますので、まずは、かかりつけの医療機関で接種が確実にできるよう、市内の医療機関に協力の要請をしております。その結果、今までワクチン接種を行っていなかった医療機関を含め、市内で分娩を取り扱っている医療機関、全てにおいて対応していただくということになっております。

 その上で、ご自身がかかっておられる医療機関でワクチン接種がなされていない場合につきましては、他の産婦人科の医療機関で接種ができるように、市で主体的に調整を行っていきます。集団接種における妊婦の方の優先接種の枠も一定考え得るとは思いますが、まずは、妊婦の方の健康状態を最優先し、やはり産婦人科の医療機関での接種を原則としたいと思います。

 しかしながら、どうしても集団接種で受けたい方がいらっしゃる場合は、しっかりと対応していきたいと思います。

時事通信 先ほど大津市保健所につきまして、逼迫しているというお話がありましたが、いわゆる保健所の機能、特に積極的疫学調査について、現状、十分対応できているのでしょうか、お伺いします。

市 長 これまで、第4波までは1日の新規発生者数が27件という数字でしたが、8月17日は104件になっています。こうした中で、大津市保健所が行う業務についてしっかりと精査をしなければならないと思っています。

 積極的疫学調査については、現在、数が多いため、少し時間がかかるようにはなってきましたが、しっかりと取り組んでいる状況であります。

 ただし、その中で、例えば濃厚接触者の方の健康観察、これは自宅療養者の健康観察とともに、1日に1回行っておりましたが、これを2日に1回にするなど、そういった工夫で何とか業務量を精査しながら、この逼迫の状況に立ち向かっている状況です。

時事通信 今、病床が非常に逼迫しており、自宅療養者も急増しておりますが、市として何か対応することはありますか。

市 長 まず、自宅療養者の方につきまして、命と健康を守る取組を市としてもしっかりと取り組んでいかなければならないと思っています。今は保健所での健康観察が主でありますが、現在、大津市の医師会と連携し、自宅療養者の健康観察のみならず対応について、大津市医師会の会員の医療機関で行えないかを調整しております。全ての医療機関はなかなか困難でありますが、その中でも対応していただける医療機関から手を挙げていただいておりますので、このことを進めたいと思っております。

 もう一つは、訪問看護ステーションにつきましても、自宅療養者の健康観察に活用すべく調整を進めているところであります。

日本経済新聞 本日から、滋賀県内、緊急事態宣言が始まるということで伺いたいと思います。8月8日にまん延防止等重点措置になってから、早いタイミングでまた一段規制を強くしたということになりますが、今回の緊急事態宣言に向けた県の対応について、どのように評価されていますか。

市 長 緊急事態宣言の要請については県が主体的に行ったことだと思っておりますが、先日の市長会でも議論になったところであります。市町への事前の協議、相談が全くなされていない中で、唐突に緊急事態宣言の要請に至った点においては、市民の皆様、県民の皆様に、感染防止対策についての思いを一にしていただかなければならないとするならば、もう少し丁寧なやり方があったのではないかと思っています。

 一方で、医療提供体制の逼迫度合いからすれば、あの時点での緊急事態宣言の要請は適切であったと思います。

日本経済新聞 緊急事態宣言について、休業要請という表現は強くなっているのですが、事実上、酒類の提供はまん延防止等重点措置のときから提供できませんでした。酒類提供に関していえば、県内13市の規制の状況は全く変わっていないことになります。緊急事態宣言に伴う対応、措置について、どのようにご覧になっていますか。

市 長 今、ご指摘のように、まん延防止等重点措置と緊急事態宣言、何が変わったかということですが、これまでと違って、県内の感染状況を踏まえて、また医療提供体制の逼迫度合いを踏まえて、緊急事態宣言の要請に至ったということを、県民の皆様、市民の皆様とそこまで状況が極めて厳しいということを共有できるとするならば、やはり一定意味があることだと思っています。

 ただし、飲食店の時短要請、また休業要請だけで新型コロナウイルスの感染拡大が食い止められるわけではありませんので、そのことは緊急事態宣言に伴う取組だけではなく、しっかりと多角的に感染防止対策に取り組んでいく必要があると思います。

時事通信 自宅療養の件ですが、先ほど、医師会と連携したり、訪問看護ステーションと連携したり支援を行うという話をされていましたが、現状はこれで大丈夫というような見通しはありますか。例えば、臨時的に野戦病院的なものも必要な状況、または、まだそこまでには至っていないなど、そういった現状認識があればお伺いしたいです。

市 長 自宅療養者の方への本市としての対応、これだけで十分であるかということでありますが、一番恐れているのは、自宅療養をされている方が急変することです。急変したときの対応について、やはりこれは県で主体的に取り組んでいただかなければならないと思っていますし、そのことを要請してまいりたいと思います。

 その上で、現在自宅療養をされている方が安心して過ごしていただけるような環境整備を、大津市医師会、訪問看護ステーション、薬を届けていただくとするならば大津市薬剤師会、そういったところと連携して、自宅療養者をしっかりと支える仕組みを本市としては責任を持って構築してまいりたいと思います。

 ただ、一番恐れていることは自宅療養をされている方が急変することです。そこは極めて危惧しています。急変時に本当に適切な対応がなされるのかどうかについて、県は先般、見守り観察ステーションを整備することを表明されましたが、少なくとも数十床あるのかと思いきや9床しかない。今、全県で自宅療養者の方が2,000人に迫る勢いで増えている中で9床というのは、現状認識が我々と非常に異なるのではないかと思ったことは事実です。

NHK 交通安全条例について、昨日、特別委員会を開かれて、新たな骨子案を示されましたが、改めて市長のほうから、条例の趣旨について、もともと制定のきっかけは2年前の保育園児事故だと思いますので、そのきっかけからすると、例えば条例そのものを園児とか子供の交通安全に特化したものにすることも可能性としてはあり得たかなと思いますが、そうではなく包括的なものにされたことの理由についても、改めてお聞かせいただけますか。

市 長 交通安全につきましては、もちろん子供たちの命を守ることも大切ですが、子供の命も高齢者の命も命であることに違いはありません。全ての市民の命を交通事故から守るということを考えれば、やはり全ての市民の皆さんを対象にすると同時に、大津市に滞在していただく皆さんももちろん対象でありますので、例えば外国人の方への配慮など、しっかりと規定をしなければならないと思っています。

NHK 交通安全条例に市長がかける思いと言いましょうか、交通安全に向けて一言いただいてもいいですか。

市 長 今まで、様々な機関、大津市でも様々な部局が交通安全、交通事故防止などに取り組んでいます。そういったことをしっかりと横つなぎにできるのは、条例に基づいた取組であると思っていますので、条例制定によって、より今までやっていたことの実効性が高まり、同時に、今までやってきた取組に根拠をつけることによって、為政者が変わろうと、そのことはしっかりと市民の皆さんと約束したこととして続けていくことができるのではないかなと期待しています。

NHK 8月の頭のほうに発生した傷害致死事件についてお伺いします。大津市内の児童公園で6歳の女の子が倒れているのが発見され、当初は事故として通報がありましたが、それは17歳の少年の暴行による死亡だったという事件がありましたが、市内の児童公園で起きた事件になりますので、報道を恐らく目にされていると思いますが、市長の受け止めをお願いします。

市 長  本当に痛ましい事件であり、自分自身が子供を持つ父親でもありますので、本当に痛恨の極みであります。このことが本当に防げなかったのかを行政として、県であれ市であれしっかりと検証していかなければならないと思っています。

NHK まさに検証と仰いましたが、今、考えられている再発防止に向けた何らかの検証について、具体的なものはありますか。

市 長 報道のとおりですが、県で検証部会を設置してその中で検証する予定をされているようですので、大津市としてももちろん積極的に関与してまいりますし、その結果をしっかりと我々も受け止めたいと思います。

NHK まずは部会の検証結果を待つということですね。

市 長 待つだけではなく、その部会の中で我々として主体的に申し上げることがあれば、積極的に関与してまいりたいと思います。

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