入浴事故にご注意ください!

高齢者の入浴事故について

厚生労働省の人口動態統計(令和3年)によると、令和2年家庭等の浴槽における死亡者数は5444人でした。平成25年から令和2年までの推移をみると、平成29年をピークに減少傾向にありますが、依然として高い水準で推移しています。また、大津市内における浴室での事故の割合を年齢別にみてみると、65歳以上の高齢者が75%を占めています。

 

浴槽における死亡者数平成25年から令和2年
年齢別大津市内における浴室での事故

入浴事故の増える時期

大津市内における入浴中の事故件数を月別でみてみると、1月が最も多く、特に気温が下がる12月から3月の冬期に多く発生しています。

月別浴室での事故件数

冬場に起こりやすい入浴事故の対策と予防

入浴に関する事故の原因として「ヒートショック」があります。

ヒートショックとは、急激な温度の変化によって血圧が大きく変動するなど、身体に大きな負担がかかることで起こり、持病がない健康な方でも起こりえます。

ヒートショック イメージイラスト

冬場の脱衣所や浴室は特に気温が低くなりがちです。さらに、衣服を脱いで急に浴槽の熱いお湯につかると、急激な温度差によって大きく血圧が変動し、ヒートショックが起こりやすい条件となります。失神したり、不整脈や心筋梗塞、脳梗塞などを起こすことがあり、最悪の場合には死に至ることもあります。

予防と対策
  • 入浴前にあらかじめ脱衣所や浴室を温めましょう。浴室に入る前にシャワーのお湯を出しておいて蒸気で浴室を温めるなどして温度の変化を少なくしましょう。
     
  • 湯温は41度以下、浴槽につかる時間は10分以内に
    42度のお湯に10分間入浴すると体温は38℃近くになり、脱水や高体温による意識障害を起こしてしまう可能性があります。湯温は41度以下にして、浴槽につかる時間も10分以内にしましょう。
     
  • 浴槽からはゆっくり立ち上がる
    お湯につかっている間は身体に水圧かかっているので、急に浴槽から立ち上がることで急激な血圧変動を起こすことがあり、浴槽内に倒れ、溺れる危険があります。手すりや浴槽の縁などをもってゆっくりと立ち上がるようにしましょう。

浴室での転倒イメージイラスト

  • ひとりで入るときは家族にひと声かけてから
    入浴中の事故は早期発見がとても重要です。日頃から、ひとりで入浴する際には家族にひと声かけてから入りましょう。また同居者は、入浴時間がいつもより長い時は声掛けをしたり、様子を伺うなどしましょう。
     
  • 飲酒後、食後の入浴は避ける
    食後は低血圧になる可能性高く、失神のリスクがあるので食後の入浴は避けるようにしましょう。体調が優れないときや、睡眠薬などを飲んだ後の入浴も思わぬ事故に繋がる可能性があるので避けましょう。

事故の予防・早期発見が重要です!

高齢者本人だけでなく、家族の方など周囲の方も一緒に入浴習慣を見直しましょう。

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