腸管出血性大腸菌感染症
腸管出血性大腸菌感染症とは
「O157」をはじめとする腸管出血性大腸菌による感染症です。
一部の動物は腸管出血性大腸菌を保有しており、糞に菌が含まれています。
腸管出血性大腸菌に汚染された、水や食料などを経口摂取することにより感染します。
また、感染者の糞便で汚染されたトイレのドアノブやお風呂等を介して人から人へ感染することもあり、手洗いの徹底等が重要です。
感染力が非常に強く、ヒトを発症させる菌数はわずか50個程度と考えられており、二次感染が起きやすいのも少数の菌で感染が成立するためです。
また、この菌は強い酸抵抗性を示し、胃酸の中でも生き残ることができます。
症状について
無症候性から軽度の下痢、激しい腹痛、頻回の水のような下痢、血便とともに重篤な合併症を起こすものまで様々です。
多くは、感染してから3~8日の潜伏期間の後に激しい腹痛・水のような下痢を起こし、その後血便となります。
重症化すると「溶血性尿毒症症候群(HUS)」、「脳症」など深刻な合併症を引き落とし、死亡することがあります。
予防について
食材はよく洗い、十分に加熱調理をしましょう
腸管出血性大腸菌は熱に弱く、75℃以上、1分以上の加熱で死滅します。
生肉または加熱不十分な食肉は食べないようにしましょう。
また、加工肉などは内部が汚染されている可能性もあるため、中までしっかり加熱しましょう。
調理の前、食事の前、排泄後、動物を触った後などは丁寧に手を洗いましょう
手洗いの方法
- 指輪や時計をはずす
- 石けんを良く泡立て、指の間や手首までしっかりともみ洗いする
- 流水でよくすすぐ
- 乾いた清潔なタオルで十分に拭き取る
感染者の就業制限について
「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき、腸管出血性大腸菌感染症の病原体を保有しなくなるまでの期間は、飲食物の製造、販売、飲食物に直接接触するような業務に就くことができません。
学校保健安全法における取り扱い
腸管出血性大腸菌感染症は第三種の感染症に指定されており、有症状者の場合には、医師によって感染のおそれがないと認められるまで出席停止となっています。
無症状病原体保有者の場合には、トイレでの排泄習慣が確立している5歳以上の小児は出席停止の必要はなく、5歳未満の小児では2回以上連続で便培養が陰性になれば登校(園)してよいことになっています。
また、手洗い等の一般的な予防方法の励行で、二次感染は防止できるとされています。
この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部保健所 保健予防課 感染症対策係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-522-7228
ファックス番号:077-525-6161
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更新日:2025年06月24日