市長記者会見(令和7年3月27日)
- 日時 令和7年3月27日(木曜)11時から
- 場所 大津市役所 新館2階 災害対策室
市長説明
市長 皆さん、こんにちは。お忙しい中、定例記者会見にお集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日、今年度最後の定例記者会見となりますが、1年間、市政記者クラブの皆様におかれましては、広く市政情報を発信していただき、誠にありがとうございます。
始めに坂本城跡について申し上げます。
昨年度に実施致しました埋蔵文化財の発掘調査におきまして、坂本城の三の丸と見られる石垣と堀などの遺構が発見されたことを受けて、その重要性に鑑み、事業者に対して宅地造成工事の中止を要請し、昨年3月21日には遺構の保存に向けて事業者と覚書を締結したところであります。この覚書に基づき、今年度、坂本城跡の国史跡指定に向けて調査成果の精査などの取組を進めてまいりましたが、このほど県を通じて文部科学大臣に国史跡指定の意見具申を行いました。

対象となる場所は、三の丸地点約3,000平方メートルと、本丸地点約8,800平方メートルです。三の丸地点につきましては、昨年度に遺構が確認された場所であり、本丸地点は昭和54年度に発掘調査を実施している場所であります。
今後、文化審議会への諮問の後、答申・告示をされますと国史跡指定となるわけでありますが、文化審議会はあくまで非公開となっているとともに、いつ答申されるかも示されておりませんので、動向を注視してまいりたいと考えております。
参考までに、昨年春季の文化審議会におきましては、5月頃に諮問、6月頃に答申、11月頃に官報で告示されていることから、今回の意見具申が認められれば同様のスケジュールになると考えております。意見具申に至るまで、ご理解とご協力を賜りました関係者の皆様に厚く御礼を申し上げます。
次に、国スポ・障スポのPRイベントについてであります。
いよいよ今年秋に迫ります「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ」を広くPRし、機運醸成を図るため、既に公表しておりますように、4月20日に「わたSHIGA輝く国スポ・障スポ2025 Otsu Dream Festival」を開催致します。パレードにつきましては、びわ湖ホール付近をスタートし、大津市民会館付近までの間で、イベントにつきましては、市民会館前のなぎさ公園おまつり広場で行うこととしており、パレードにつきましては、8時45分から11時、イベントにつきましては、9時から16時まで開催致します。パレードでは、炬火リレーのほか、公募した市民や高校・大学の吹奏楽部など、地域で活動する音楽団体やチアリーディングチームなどが列を連ねることとなっております。ちなみに炬火リレーには232人の応募があり、抽選で年代ごとに16人を選出し、倍率は約14.5倍でありました。さらに、今回ご縁をいただき、東京ディズニーリゾートのスペシャルパレードも無償で加わっていただけることとなっております。なお観覧につきましては無料であります。当日は、一般観覧エリアのほか、キッズエリア・ハートフルエリアを設置いたします。
また、イベントエリアでは、わたSHIGA輝く国スポ・障スポイメージソングの公式シンガー、yokkoさんのライブのほか、元サッカー女子日本代表の丸山桂里奈さん、料理研究家のリュウジさんが登場するとともに、競技体験コーナーなども設ける予定です。
当日、パレード会場周辺の道路では、7時から12時までの間、交通規制を実施致します。ご不便をおかけすることとなりますが、ご理解賜りますようお願いを申し上げます。なお規制情報の詳細につきましては、市ホームページやチラシでお知らせをすることとしております。
まずは私からは以上です。
質疑応答
京都新聞 事前の通告に基づいて幹事社質問させてもらいますけれども、2点ありまして、まず1点目は新庁舎の整備のことですけれども、19日の特別委員会の中で整備計画の試算を示されたと思うんですけれども、その中で、今日も懇話会がありましたけれども、市長の思いとして、6階建てという概要が示されましたけれども、どのような庁舎を目指していて、どのように市民さんに活用してもらいたいかというのを、場所とかいろんな造りの上から、市長として目指している姿を教えていただけますでしょうか。

市長 まず、市民ワークショップにおける市民意見や、有識者による庁舎整備基本計画策定懇話会における意見を取り入れながら、庁内の庁舎整備推進本部会議を中心に検討を進めてきております。
もちろん簡素で機能的な、そしてまた時代に即した庁舎であることはもちろんですが、市民ワークショップでは「遊べる市役所」というテーマが飛び出すなど、まさに職員では思いつかないアイデアがたくさんありました。
行政サービスを提供する場としてだけではなくて、公園と一体となった市民の交流の場としても活用されることを意識して、庁舎の機能やゾーニングの検討を進めてきたところであります。いずれにしても、市民の皆さんとともに新たな活用の可能性というのを模索していきたいと思います。
京都新聞 2点目なんですけれども、ドラマ「光る君へ」で、昨日、活性化協議会の最終の総会を見させてもらったんですけれども、その中でも市長がおっしゃっていましたけれども、経済波及効果が県内で130億円分とか、それなりに効果があった活動だったと思うんですけれども、これについて市長としてはどのような評価しているか、教えてもらえますか。
市長 それなりの効果と今質問でありましたけれども、それなりの効果だとはあまり思っていないんですが、昨日開催されました大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会も取材をしていただきました。誠にありがとうございます。その総会の場でも、例えばびわ湖大津観光協会の副会長を務めていらっしゃる三井寺の福家さんから、これまでの大津市の観光振興の取組の中でこれだけの成果を上げられたものはなかったのではないかというご発言がありましたように、この活用推進協議会を中心に官民が効果的に連携できたことが大きかったのではないかと受け止めています。
それとともに、経済波及効果についても言及いただきましたが、約132億円の経済波及効果はもとより、それとは別に広告換算費が約22億円と算出されております。紫式部・源氏物語ゆかりの地としてNHKの関連番組や様々な媒体を通して広く取り上げられ、発信されたことで、大津の認知度が大きく向上したことは大変大きな成果だと思っています。
京都新聞 では、今回のこのつながりを生かして、市長としましてはどのようにまちづくりに生かしていきたい、市政に生かしていきたいと思いますか。

市長 引き続きこの誘客を継続できるように、観光振興における官民での連携をより深いものにするとともに、今回の取組を生かして、さらに広く大津を「文学のまち大津」としてブランディングしていきたいと思います。
京都新聞 基本的な件ですけれども、坂本城跡地のところで、意見具申を行ったというのは、これはいつ行ったか、具体的な月とか教えてもらえますか。
市長 市としては、県を通じて意見具申をしたところであります。県においては2月25日に意見具申をしたと伺っています。
京都新聞 では意見具申をしたのは県という。主語は県になるわけですか。
市長 県を通じて文部科学大臣宛てに大津市から意見具申をしたということで、県から文部科学大臣に届けられている期日を申し上げると、先程申し上げた2月25日ということです。
京都新聞 これに関して、市長としてはもちろん当然、国の史跡指定を目指していくんでしょうけれども、史跡としてどのように市民に受け入れてもらいたいかという思いをおっしゃっていただけますか。
市長 国の史跡指定を目指すという立場は今も変わっていませんが、意見具申をしたということは、これまでより具体的な手続きが進んだということで大変嬉しく思っていますし、この後、国の史跡指定がなされれば、市民の皆さんにもしっかりと坂本城跡の歴史的な価値をお知らせするような機会をつくっていきたいと思います。
京都新聞 それは何か現場で公開するような、施設をつくるみたいなイメージでしょうか。
市長 まずは坂本城跡の歴史的価値というのを、まだまだ知っていただいていない方もたくさんいらっしゃいますので、新年度の予算の中でも例えばリーフレットを制作する経費なども予算措置しておりますが、まずは坂本城跡の価値について、国の史跡指定がなされればさらに深く市民の皆さんにお知らせして、また共有し、その後、どういうふうに坂本城跡の遺構を保存し、活用していくのかということを皆さんとともに議論していきたいと思います。
NHK 坂本城跡の件で、市長ご自身としては坂本城の史跡にどのような価値があると考えていらっしゃいますでしょうか。
市長 これまでの定例記者会見でも申し上げているように、坂本城が幻の城と言われていると。今まで本丸周辺では昭和54年度に調査しておりますが、それ以外の遺構は全く見つかっていませんでした。これが今回、三の丸と見られる堀と石垣が発見をされて、幻の城が目に見て実感できる城ということになってきたことは大きな成果だと思いますし、またこれによって、坂本城は実態が分かっておりませんけれども、縄張りも含めて、そういったことが学術的に調査が進むことは大きな意義があることだと思っています。
NHK 改めて、国の指定史跡に指定されることへの意気込みというか、指定への意気込みというものをもう一度いただけますか。
市長 もう意見具申をしていますので、あとは文化審議会において審査・審議いただくことになりますので、私どもが今意気込みを語って史跡指定に至るものではありません。この間、この意見具申に至るまでご協力をいただいた皆さんには本当に感謝しております。
NHK 結果を粛々と待ちたいということですね。
市長 粛々と待つ以外ありませんので、楽しみに待っております。
朝日新聞 坂本城跡のことで伺いたいのですが、文科大臣の意見具申が認められればということでしたが、素人的質問で申し訳ないんですけれども、認められる可能性、今後指定される可能性は高いとか、そういうことが言えるのか、本当に分からないんですか。
市長 先程申し上げたように文化審議会の審議については非公開でありますので、そこは我々でどういう議論がなされるのかということを承知することはできないと思っていますが、一方で、意見具申に至るまで、様々文化庁をはじめ関係者の皆さんと協議をした上での意見具申ですので、そこは非常に可能性が高いと考えています。
朝日新聞 大津市としては自信を持って意見具申されたという。
市長 自信を持ってというよりは、準備をしっかりと進めた上での意見具申であると認識しています。
中日新聞 今週LAGO大津がオープンしたと思うんですけれども、まだオープンして1週間も経っていないところですけれども、湖岸のにぎわいというのをどのように認識されていますか。
市長 1週間どころか、24日にオープンしたばかりですので。3日経過しましたが、おかげさまで昨日に至っては6,000人を超えるお客様がいらっしゃったと伺っておりますし、オープンの日も5,600人程でありますので、6,000人前後の皆さんがいらっしゃるということは、私たちの見込みを上回っている集客力であると思っています。こういった効果をしっかりと持続するとともに、おかげさまで周辺の道路の渋滞等はLAGO大津のオープンに起因しては発生しておりませんが、これからの動向をしっかりと注視したいと思います。
中日新聞 渋滞の話もあったと思うんですけれども、週末になるとさらに多くの人が訪れて、周辺渋滞を懸念されている住民の方もおられると思うんですけれども、そのあたり具体的にどういう対策を今後取りたいかという、市長として考えている部分はありますでしょうか。

市長 先程申し上げたように、LAGO大津のオープンに起因した交通渋滞というのは、この3日間は発生をしておりません。加えてサンシャインビーチの駐車場につきましては、この3日間、利用率は2割から3割程度にとどまっており、まだまだ余力があるという状況ですので、いずれにしても週末、またこれからの大型連休を控えており、こういったところは注視していきたいと思います。
京都新聞 LAGO大津の質問に関連してですけれども、25日の市議会の提案説明の中で、確か4月の中旬ぐらいに浜大津とLAGO大津を結ぶ船の運航、それは業者さんがやるんでしょうけれども、それを予定されておられるとおっしゃったと思うんですけれども、具体的にどのような、どこの会社でどのような形で運用されるのか、市長に聞く質問じゃないかもしれませんけれども教えてください。

市長 私どもが主体ではないので、つまびらかに申し上げるべきではないのかもしれませんけれども、既に3月21日のLAGO大津の記者会見においてたねやさんの山本CEOが具体的な事業者名もおっしゃいましたので、それを伝聞する形で申し上げると、杢兵衛造船所さんが4月の中旬から大津港とLAGO大津に隣接するにおの浜観光港を結ぶ船を使った取組を予定してくださっているというふうに承知しています。
京都新聞 それは船を使った琵琶湖観光に力を入れるということを、市長も新年度予算のときにもおっしゃっていまして補助金も創設されましたけれども、湖上交通というような意味で、道路の渋滞緩和とかそういうものを含めて、湖上交通に対する市としての思いというのは、今回のLAGO大津、浜大津の間の通船に関しても期待しているところはありますか。
市長 それぞれの取組がばらばらでなされるのではなくて、これもこれまでの定例記者会見でも申し上げていますけれども、なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクトの中で大津港の活性化というものにこれまで様々取り組んでおります。大津港を活性化するに当たって、やはり港でありますので、ここからしっかりと湖上交通、湖を活用した新たなる取組というものも、これまでも模索してきたところであります。そういった中で、LAGO大津の、もちろん渋滞対策を主眼に置いての湖上交通ではありませんが、せっかくなぎさ公園周辺を楽しんでいただく上で、船から見る景色も楽しんでいただく、また船に乗るという非日常の体験も楽しんでいただく、こういうことを重ね合わせると、やはり湖上交通というものは大変魅力的な、また可能性のあるものだと思っています。
読売新聞 湖上交通、観光とかに関係するかと思うんですけれども、先日市の広報で、船舶活用補助金、観光事業補助金の募集開始というものがあって、ちょっと私もあの場でも伺ったんですけれども、あれも湖上交通とLAGO大津、そういうものに関わってくる話にはなるんですか。
市長 所管している所属が観光振興課というところになる新たな補助金でありますので、LAGO大津に関わらず、新たなる魅力的な観光コンテンツを造成したいという思いで、新年度に新たな事業として立て付けたところですので、決してLAGO大津と大津港という観点だけではなく、船を使った、また琵琶湖を使った新たなる観光コンテンツの造成を図りたいというものが主であります。
読売新聞 市長として、具体的に新規事業でこれまでの継続したやつ、ミシガンとかじゃなくて、新たな視点で新たなコースとか、新たな観光地づくりみたいものをイメージされているかと思うんですが、市長として具体的にこういうことができたらいいなみたいな描いているようなものはありますか。
市長 具体的に想定しているものはありませんし、そういったアイデアを広く募るための新たな事業でもあります。しかしながら、例えばではありますけれども、船から花火を見る、音楽を楽しむようなイベントを今開催していただいておりますが、こういったものは新規性がないということで、今回の補助金の対象にはしませんが、従前であれば、こういった取組がなされていなかったものが、お客様にしっかりとその魅力が訴求できることによって継続されているという前例もありますので、こういったものが一つ一つ観光コンテンツとして造成なされれば、さらに大津の観光が盛り上がるのではないかと期待しております。
更新日:2025年04月18日