市長記者会見(令和7年8月21日)

更新日:2025年09月09日

  • 日時 令和7年8月21日(木曜)11時から
  • 場所 大津市役所 新館2階 災害対策本部室

会見で説明する佐藤市長

市長説明

市長 皆さん、こんにちは。本日はお忙しい中、定例記者会見にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。

 また先日も酷暑の中、平和の鐘撞きの事業を取材いただいたところでありますけれども、市政記者クラブの皆様におかれましては、市政情報の発信にお力添えをいただき、重ねて感謝申し上げます。 

平和の鐘付きで手を合わせる佐藤市長の写真

 平和の鐘撞きについて、1点お詫びがございます。私の挨拶について、朝日新聞さんが記事で「平和の普及」と記述していただきました。当日、強く願いを求めるとの意味で、「平和の希求」と申し上げたんですけれども、私の発声が悪くて「普及」に聞こえてしまったのではないかと大変申し訳なく思っています。本日、こうしたことのないよう滑舌よく答えたいと思いますので、よろしくお願いします。

 本日私からは、5月12日から8月12日まで実施致しました電子割引券発行事業「おおつ割」の結果についてお知らせしたいと思います。2回目となる今回は、割引上限額を1,500円に引き上げるとともに、事前抽選方式の導入や分割利用を可能とするなど、より使いやすくなるよう工夫して取り組みました。参加登録店舗数は、最終的に1,309店舗、対象店舗に飲食業を追加したこともあって、前回の877店舗より増加を致しました。参加登録者数は19万5,444人、利用人数は延べ28万7,081人、割引利用額は4億590万円、これに伴う消費総額は約19億8,900万円に上りました。

 年代別の利用者を見ますと、50代が最も多く22.1%、次いで40代、60代となりました。60代と70代を合わせると約3割となっていますが、専用コールセンターの設置やスマートフォン教室などの取組も一定寄与しているのではないかと考えています。

 また期間中、auショップ6店舗で実施致しました対面サポートには、302人がご利用をいただきました。

おおつ割第2弾のロゴマーク画像

 事業者からは、「来店者が増えて売上が伸びた」「新規のお客様が増えた」などの声があり、利用者からは、割引のメリットに加えて、「普段は行かないお店で商品を購入するきっかけになった」などの声が寄せられています。今後、詳細にアンケートの結果を取りまとめる予定としております。

 なお、8月10日の16時から17時25分にかけて、おおつ割公式LINEに一部不具合が発生し、電子割引券が利用しづらい事象が発生致しました。利用者の皆様にご不便をお掛けするとともに、参加店舗の皆様に、処理に関するご対応をいただいたことをお詫び申し上げます。

 今回の「おおつ割」の事業によりまして、市内消費を喚起するとともに、物価高の影響を受けている市民の生活支援、また幅広い事業者の売上の向上につながったものと考えています。

 まずは、私からは以上です。

質疑応答

毎日新聞 幹事社からは先に2点、ちょっと前の質問になってしまうんですけれども、8日にございましたびわ湖大花火大会についてです。これには34万人が来場されましたが、直前から雨が降ってどうなることやと思いきや、とてもきれいな花火で、私は支局の隙間から、テレビで甲子園の第4試合を観戦しながら花火を見ておりました。今回は2年前ぐらいから地元住民向けに色んなことがあったりしながら、昨年度の取組があって、今年は落ち着いた感じだったのかなと受け止めていたんですが、現時点で今回はどのような反響があったかということを分かる範囲で教えてください。

 もう一つ、関連ですけれども、5日前に横浜で花火大会の事故がありました。緊張したところもありますが、市長として緊急に対策を取られたこと、ビューローに要望されたこと、また今後の課題だと感じて、何かおっしゃっていることがありましたら教えてください。

びわ湖大花火大会で夜空を彩る花火の写真

市長 まず、実行委員会を構成する団体の一員である本市と致しましても、多くの方に大津、また琵琶湖の魅力を感じていただくとともに、事故や大きな混乱なく開催できたことは本当に良かったと思っています。

 一方で、昨年度実施致しましたアンケートでは、ほとんどの方が花火大会の継続を望んでいるものの、開催について迷惑や負担という方も一定数いらっしゃったことを認識しています。特に混雑や交通渋滞対策、ごみ・トイレ等の衛生対策などを求める声があったことから、実行委員会として、迷惑駐車の禁止、遠方からの車での来場抑制について、ホームページやSNS等で発信するとともに、ごみ箱やトイレについてもできる限りの増設を図りました。

 反響というほどではありませんけれども、実行委員会として、改めて地域の住民を対象にアンケートを実施しているところであります。引き続き地元の皆さんにも喜んでいただける花火大会となるよう、他の構成団体と共に取り組んでいきたいと思っています。

毎日新聞 横浜の事故とかで、特に直前の数日間で何かなさったということはないですか。

市長 実行委員会として、事務局はびわこビジターズビューローですけれども、打ち上げに際して、担当者が台船作業場所を視察したほか、また煙火事業者に対しては、安全管理の徹底と強化を要請したと報告を受けています。

毎日新聞 2点目にまいります。関西電力の美浜原発における地質調査についてです。現状、先の発表の後、今月初めだったでしょうか、美浜町長が地質調査の容認を発表しました。福井県に隣接するのは、滋賀県においては長浜市と高島市ではありますが、事業化を検討されているという避難道路、美浜町と高島市を結ぶ先にはもちろん大津市があって、避難の先には大津市を通るところは必須だと思いますが、今、大津市長として、こういった状況についてお考えになっていること、要望されていることとかがありましたら教えてください。

市長 関西電力の発表によりますと、今回の調査は、地形や地質等の特性を把握するために行うとされ、この調査の結果のみをもって、美浜原発の後継機の設置を判断するものではないとされていると承知しています。本市としては、これまでから市民の安心・安全が何より重要であるという立場から、国に対して重ねて要望してきているところでありますけれども、引き続き国などに原子力災害への多重防護体制の確立など、市民の安心・安全の確保に向けて取り組んでいきたいと思っています。

毎日新聞 原発での事故などが起こった場合に備えて、何か考えておられることはありますでしょうか。

市長 本市と致しましても、今まで北部地域の住民の皆さんと原子力災害に備えた訓練を重ねてきておりますので、こういったもののさらなる支援を要望しているところであります。

京都新聞 「おおつ割」についてですけれども、第2弾を実施された総括として、第1弾と比べてどういう結果だったと考えておられますか。

市長 まずは、前回より参加店舗数が増えていることから、2回目については、事業者の皆さんも関心を持って取り組んでいただけたのではないかと思っています。

 そして、前回と利用者の属性をこれから詳細に分析しますけれども、60代、70代の利用者が割合として前回より増えております。そういったことから、一定皆さんに「おおつ割」という仕組みに慣れていただいたんではないかと思っています。

京都新聞 「おおつ割」が普及してきたということを受けて、第3弾の可能性はどういうふうに見ていらっしゃるんですか。

市長 現時点では第3弾は予定しておりませんけれども、国がどういう方向性を示すか分かりませんけれども、これからも物価高対策は、一定、市としても取り組む必要があると思っていますので、適時適切に判断していきたいと思います。

京都新聞 それから、18日の知事への要望活動の中で待機児童が高止まりしていて、保育士の育成が急務であると。その中で、養成施設との連携が重要というお話があったと思うんですけれども、具体的にはどういったことを想定していらっしゃるかをお伺いできればと思います。

市長 まず、今あらゆる業種で人材確保が難しくなっている中で、養成施設で保育士を目指している方が一般企業に就労するような事例も出てきています。そこに早い段階から県として働き掛けることによって、保育の魅力、もちろん実習等はされるんですけれども、さらなる保育士確保に向けた取組を養成施設と考えていただきたいということで、要望させていただいたところです。

京都新聞 何か新たな養成施設を市としてつくるとか、そういうことではないですか。

市長 せっかく子どもの頃からの夢で保育士を目指すという方たちが養成施設で専門的な勉強をして、そしてまた実習もしながら、最終的に保育士という職業を選ばないというのは、我々にとっては心苦しいところがありますので、そういった保育士を目指す人たちに、夢を持って保育士を目指していただけるような取組というのは、これは養成施設だけで取り組むことではありませんので、広域自治体である県として、養成施設と共にそういう取組をお願いしたいということで申し上げました。

京都新聞 戦後80年の夏ということで、今年、弊社で大津市内の防火水槽の数を調べたんですが、実際には私が調べたんですが、二十数カ所歩き回りまして、やっぱり10年前の調査、県が行った調査と比べると、8カ所ぐらいは減っているということが現状です。防火水槽の保存に、持ち主の方も困っていらっしゃっていて、大きいし、重たいし、ひび割れも激しくなってきているということで、かつ歴史博物館での保存というか、持ち込まれたとしても、それを歴史博物館で保存していくことはやっぱり難しく、文化財としての扱いをどうするかということが決まっていないということでした。市として、市民の身近にある戦争に関わる遺物を何とかして保存していくというようなお考えがあればお伺いしたいと思います。

市長 まず文化財として収蔵・保存していくということに一つのハードルがあると思っています。今回も瀬田国民学校の絵日記展を開催しましたけれども、これを保存・修理できたのは、やはり市の指定の文化財に指定したからで、そういう取組がなされ、また歴史博物館で企画展を開催することができました。数多ある戦争にまつわる遺跡・遺構と、そしてまた物をどう選別していくのかということは大変難しい話だと思いますので、市として今すぐに申し上げられることはありませんけれども、県の平和祈念館などの取組も注視しながら、これからもっと広く考えていく課題であるのではないかと思います。

絵日記展を視察する佐藤市長の写真
展示されている絵日記の写真

毎日新聞 待機児童対策について、追加でお尋ねします。市長はこの前の6月議会のときに表明された唐崎の施設が今回の補正予算で計上されたという形になっていますけれども、予算とか、小規模保育施設の準備が大変だということは重々承知の上でなんですけれども、現状それでも今年が132人に上っているということで、もう少し緊急でこういう小規模施設をもうちょっと大急ぎで何かをされるご予定とかは考えていらっしゃるでしょうか。

市長 132人が今も全て待機の状況ではありません。もちろん今年度に入ってから入所が決定した対象者もいらっしゃいます。さりとて、ご質問にありましたように、来年度以降も見据えながら、施設整備を進めていかなければいけないと思っています。一方で少子化の状況もしっかり踏まえなければいけないと思っています。

 今、唐崎の駅前における小規模保育施設、そして坂本・下阪本地域における90人定員の保育施設の整備を進めておりますが、一方で待機児童が発生していない地域からは、定員数を減らしてほしいという保育施設からの声も上がっています。保育士の確保が難しい中で、今の定員数を維持できないというようなお困りごとも伺っておりますので、総合的に考えていかなければいけないと思っています。

毎日新聞 今のところは、全体の配置をどういうふうにするか、最適化というのを考えていくんですか。

市長 我々で最適化が考えられるものではなく、今、待機児童が発生している地域が市内でも一部の地域に限られていますので、ここについて将来の人口推計も見ながら、総合的に判断していく必要があると思っています。大変難しい課題です。

毎日新聞 難しいですね。簡単に増やしたら、後がまた続かなくなるということも。少子化の現状というのはそういうことですよね。

共同通信 LAGO大津についてお伺いします。6月に大雨で法面が崩れるという事故があったんですけれども、大雨が理由ということで、今は台風とかはまだ発生していませんけれども、かつて線状降水帯とかが発生していて、法面の対策はどのような感じなんでしょうか。

市長 事業者からは、法面表土の補強用のクマザサが十分に根づく前に、表層のマルチング材が大雨により重量を増して、植生のシートごと表層滑りを起こしたことが原因だと報告を受けています。シートで覆うなどの緊急対策を実施してからは、新たな流出は発生しておりませんし、本復旧に向けて、7月7日から改修工事に着手されており、7月24日に完了したと聞いておりますので、今の時点で安全性に問題があるとは考えておりませんが、今おっしゃったように線状降水帯、またこれからは台風の襲来のシーズンになりますので、事業者にしっかりと注意喚起していきたいと思います。

日本経済新聞 映画の「国宝」が非常にヒットしていて、大津でもロケ地、特に歌舞伎座の外観ですよね、びわ湖大津館が選ばれたりして、「国宝」のことをしゃべりながら歩いている年配の女性とか結構見掛けるんですけれども、基本的に県のロケーションオフィスがやっていて、県ではロケ地マップなんか出したりしているんですけれども、大津市として、多分ロングランすると思うんですけれども、そのあたりの誘客とかそういったものを活用していく構想はあるんですか。

市長 「国宝」に関して、具体的に検討していることはありませんが、やはりこれまでも成瀬をはじめ、本でありますとか今回のこの映画、そしてまたドラマ、こういったもので大津が注目されるということは、私たちにとっても大変嬉しいことですので、こういったことは様々な機会を通して、「こういうことで取り上げられました」「こういう魅力があります」ということを発信する中で活用させていただきたいと考えています。

日本経済新聞 もう一つ、米のことなんですけれども、新米が少し出始めましたけれども、やっぱり出始めということもあって、かなり高い。全体の米の値段がどうなったかということはまだ見通せないんですけれども、現状ではまだ高値が続くんじゃないかという専門家の方も多くて、大津市とすれば、補正予算を組んで子ども食堂とかにお米を渡しましたよね。これについては多分1回じゃ足りないのかなという気がするんですけれども、今後、例えば年度内にまた補正を組んで、必要なところにお米を提供するとか、そういったことはあるんでしょうか。

市長 皆さんには、プライバシーの問題もあるのでお知らせしておりませんけれども、児童扶養手当の現況届を受け付ける際に、児童扶養手当の対象世帯に対してはお米をお渡しし、お持ち帰りいただいている状況です。22日の明日までこの取組を行いますが、昨年の県産米を確保するのに、手を尽くしましたけれども、児童扶養手当の対象世帯で1.4キログラムしか確保できませんでした。これからどういった取組ができるのかということは考えていく必要があると思いますが、一方で市だけでそういう取組ができるものではありませんし、県においては今年度の当初予算で、お米をひとり親世帯に配るという事業が予算措置されているんですけれども、未だ実施されておりませんので、こういったこともこれから実施されれば、また一つお米を家庭において確保するといったことにもつながるのではないかと思っています。我々のみならず、様々な取組を重ね合わせていければと思います。

時事通信 少し前の話になってしまうんですけれども、トランプ関税の関係でお伺いしたいんですが、トランプ関税が発動されてからまだ間もないですので、影響というところは不透明な点が大きいかと思うんですけれども、一方で市内の中小企業さんの影響というところについて、市長が承知している点や、こういった関税の影響について何かありましたらお願い致します。

市長 まず産業構造が滋賀県の他の市町と異なって、99%が中小企業・小規模事業者でありますし、割合からすると、製造業よりもサービス業の割合が多いという本市の産業構造から、たちまちにトランプ関税における影響は承知しておりません。一方で中小企業の中でもサプライチェーンに組み込まれているような企業ももちろんありますので、その動向はこれまでも注視しておりますけれども、これからよりしっかりと注視していきたいと思います。

時事通信 その中で具体的に懸念している声とか、そういうものは何か聞かれていますか。

市長 今の時点で私のところでは承知していません。

中日新聞 8月から大津市の担当になったので、これまでも恐らく話が出ているかもしれず、お聞きするんですが、昨年大津消防で隊員の方が亡くなる事故があったと思うんですけれども、原因とか調査書類みたいなものが、今はまだ公開はされていないと思うんですが、これをどういったタイミングでどう公開していくか、どのように公にしていくかというところの見通しを教えてください。

市長 現在、警察において捜査中の事案でありますので、この捜査の結果をしっかりと踏まえた上で、適切な時期に公表していきたいと思います。

中日新聞 次の議会とかでも一般質問が出てくるかとは思うので、何かそういう一般質問があるかないか、ちょっと把握はしていないんですけれども、そこでの公表とかは考えていらっしゃるんですか。警察の捜査をあくまで待って公表していくということでよろしいですか。

市長 今申し上げたとおりです。

滋賀報知新聞 昨日ですが、南小松で水難の事故があったという報道がありまして、今年は大津市内に限らずですけれども、やはり水辺の事故というのが幾つか報道があったと思います。改めて市内のこの夏の水辺のレジャーの利用状況等、市長がご存じの点と、そちらの事故防止への対策や受け止め等を伺ってもよろしいですか。

市長 私も報道でしか承知しておりませんけれども、昨日南小松でお亡くなりになったということでお悔み申し上げたいと思います。

 水難事故は毎年度、大津市内で発生しております。昨年、令和6年は20件、今年においても7月末の時点で13件で、そのうち遊泳時やレジャースポーツに関連する水難事故が2件発生しています。そういった中で、琵琶湖での遊泳時やレジャースポーツを楽しむ上での注意喚起はしっかりしていかなければいけないということで、これまでから繰り返し取り組んでおりますけれども、消防局を中心に注意喚起をしております。また水泳客が訪れる、特に近江舞子の水泳場や松の浦の水泳場などは、消防車両での巡回パトロールも実施しています。

 そして先日も、大津警察署・大津北警察署と協議する機会がありましたけれども、こういったことは山岳事故も含めてしっかりと取り組んでいこうということで協議したところでもあります。いずれにしても、こういった中で我々にできることは限りがあるかもしれませんけれども、これからも力を尽くしていきたいと思います。

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