市長記者会見(令和4年7月27日)

更新日:2022年09月02日

  • 日時 令和4年7月27日(水曜) 11時から
  • 場所 大津市役所 新館2階 災害対策本部室
会見で説明する佐藤市長

市長説明

 皆さん、こんにちは。本日、大変お忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。また、市政記者クラブの皆様には、広く市政情報を報道していただいていることに、改めて厚く御礼申し上げます。

 初めに、私からいくつかの話題を申し上げます。

 まず、感染拡大の第7波に入っております新型コロナウイルス感染症の感染状況について、今年1月から感染拡大が続きました第6波は減少傾向が続いていたものの、7月に入ってから急激な勢いで感染が拡大しています。昨日7月26日の新規感染者数は過去最高の966人に上りました。県では7月13日、県独自の対策レベルを1から2に変更し、警戒を強化すべきレベルに引き上げました。病床の使用率についても60%に迫るなど、今後予断を許さない状況であると考えております。

 本市においても、疫学調査や健康観察などの業務に当たれるよう大津市保健所の体制を強化するとともに、今後の感染者数の推移を注視し、業務の改善・検討など行っているところであります。

 一方で、新型コロナウイルスワクチンの接種については、12歳以上の方を対象とした3回目接種並びに60歳以上の方及び18歳以上で基礎疾患等がある方など、重症化リスクが高い方を対象とした4回目接種を進めています。接種状況は、昨日7月26日時点で3回の接種を終えられた方が約21万500人、接種率が67.74%、4回目接種を終えられた方が約2万5,600人となっています。

 4回目の接種券について、60歳以上の方には3回目の接種から5か月経過する頃に順次発送する一方で、18歳以上の方には対象者を把握する案内を一旦送付した後、申請のあった方に対して発送を行っています。これまでに約1万2,000人の方から申請がありました。

 接種体制については、市内約130か所の個別接種に加え、7月は大津市ふれあいプラザにおいて集団接種を実施しています。また、高齢者施設等への巡回接種についても、6月上旬より調整の整った施設から順次開始しており、既に66施設で取組を進めています。

 このような中、国は若年層を中心とした3回目接種の推進に加え、新たに4回目接種の対象者に医療従事者、そして高齢者施設の従事者を追加する方針を示されました。本市においても、これらの準備を早急に進めるとともに、国が現在検討を始めているオミクロン株対応のワクチンに関しても情報収集に努めてまいりたいと考えています。

 次に、大津湖岸なぎさ公園の市民プラザ再生事業における公園施設の整備及び運営する民間事業者が決まりましたので、発表させていただきます。

 本市では、大津湖岸なぎさ公園とその周辺の魅力とにぎわいをさらに創出していくため、部局横断でなぎさ公園周辺魅力向上プロジェクトを設置し、人が訪れ、憩い、周遊できる仕掛けづくりを進めています。既に今年度、皆様に報道いただいたサイクルステーション「O-PORT-able」をオープンしましたが、琵琶湖に面したなぎさ公園は、3密を避けつつ世代を超えてリフレッシュしていただくことができることから、ウィズコロナ・ポストコロナにおいて多くの皆様に改めて魅力を感じていただいていると思っております。

 なぎさ公園を構成する6つのゾーンの一つである「市民プラザ」、ここも比叡山や比良山が見渡すことができる眺望がすばらしいエリアであります。このなぎさ公園については、これまでに実施しました公園来訪者に対するアンケートにおいても、「飲食店が少ない」、「休憩や座ることができる場所が少ない」、「琵琶湖の魅力を生かし切れていない」などの声が多かったことから、今回、公園管理者の財政負担を軽減しつつ、都市公園の質の向上、公園利用者の利便性の向上を図ることを目的として、民間活力を導入するPark-PFIによる便益施設の設置と広場等の公園施設の一体的整備の取組を実施しました。令和4年3月25日から実施事業者を公募し、大津市都市公園等施設整備・運営事業審査委員会において審査いただきました。当審査委員会から答申を受け、設置等予定者を選定しましたので発表します。

 設置予定者については、滋賀県近江八幡市に本社を置きます「株式会社たねや」です。株式会社たねやについては、今年で創業150周年を迎える滋賀県発祥の和菓子屋であります。同グループには、洋菓子にクラブハリエがあり、今や日本を代表する和菓子・洋菓子のお菓子の製造販売を営む一大企業であると認識しています。

 本市との関わりでは、昭和51年にデパート出店1号店である「たねや大津西武店」を出店され、40年以上店舗を継続いただきました。こちらは西武大津店の撤退に伴い、現在は営業されていませんが、今回のご提案により、再びこの大津の地でさらにグレードアップした店舗で買物や飲食をお楽しみいただけるのではないかと考えています。

 ご提案内容に対する大津市公園等施設整備・運営事業審査委員会の審査講評では、琵琶湖の自然を守ることを企業ミッションとされ、出店歴に由来する大津市への思い入れや琵琶湖が一望できる最高の場所に日本一の公園を造るという姿勢を感じることができるとされています。さらに公募対象公園施設として、琵琶湖の眺望が楽しめるカフェ、飲食、物販施設のほか、お客様や地域の方々と開催するワークショップなど複合的な機能を計画するとともに、それらの機能と連携し、周囲の特定公園施設や広場、トイレなどが整備され、多様な方が日々訪れ、それぞれのひとときを楽しめる空間づくりを整備することとされており、交流やにぎわいの拠点として機能し、また、地域の活性化や魅力向上の実現を期待させるものであると認識しています。全体のイメージは投影しているスライドのとおりです。

 今後のスケジュールは、まずは設置等予定者である株式会社たねやとの詳細な協議を進め、8月中に基本協定書の締結を予定しています。なお、現時点で公園施設のオープンは令和6年春を予定しています。

 今後もこれにとどまらず、公園利用者や地域の皆様とともにさらに魅力のある公園となるよう、なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクトの取組は進めてまいりたいと考えています。

 最後に、イベントを1つご紹介します。

 9月23日に「第19回男女共同参画を進める市民フォーラム」を開催する予定です。本市では、9月22日から10月21日までを大津市男女共同参画推進月間と定め、この月間に合わせ、性別にとらわれず誰もが生き生きと生活できる社会の実現を目指し、(通称)大津かがやきネットワークと呼んでいる「大津男女共同参画推進団体連絡協議会」と共催で開催しています。今年度のテーマは、「私が変わる・あなたが変わる・まちが変わる ~大切な人のために今できること~」であります。

質疑応答

毎日新聞 大津のいじめから子どもを守る委員会が今月6日、2019年から2020年の大津市立保育園でいじめ行為11件を認定し、課題や提言をまとめた報告書を答申されました。その件に関して3点お伺いします。

 1点目は、検証委員会の設置について、答申では提言内容が実行されているかの検証委員会の設置を求められておられました。検証委員会を設置するお考えはあるでしょうか。また、設置される場合はどのようなことを期待されていますか。

 2点目は、文書管理の在り方についてお伺いします。答申では保育園でのクラスファイルや電話連絡帳が散逸していることで調査が困難であったとあげられてましたが、クラスファイルや電話連絡帳は行政文書に当たり、「市の文書取扱規程の対象とする」もしくは「別途具体的な定めが必要で、電子データでの保管」なども提言されていました。元園児の保護者も文書が見つからなかった経緯を知りたいとお考えでした。文書が散逸した経緯を調査するお考えはあるでしょうか。また、保育園でのクラスファイルや電話相談簿の行政文書としての位置づけを今後どうされるのか、文書管理の在り方全般についても市長のお考えをお聞かせください。

 3点目は、条例改正について、条例の附則では条例の運用実績を検証し、子どもを取り巻く環境を勘案し、規定について検討し、その結果に基づいて条例の改正、そのほか必要な措置を講ずるとしています。今回、いじめ防止対策推進法や条例の対象となっていない園児の調査を諮問したことを春日井委員長は高く評価しておられました。

 また、東京都町田市では、教育用端末のタブレットがいじめに使われている事案が起きるなど、条例ができた2013年や一部改正された2015年からは子どもといじめを取り巻く情勢には変化が見られると思われます。

 そのようなことや、今回の事案などを受けて条例を改正する考えはあるでしょうか。

市長 まずは、長い時間をかけて今回の事案を検証、また審査いただいた大津の子どもをいじめから守る委員会の委員の皆様に敬意と感謝を申し上げたいと思います。

 1点目の大津の子どもをいじめから守る委員会からの提言を受けて、今後、検証委員会を設置するのかどうかについて、同委員会からの提言を真摯に受け止めて現在対応を検討しております。

 ただ検証というよりは、提言を踏まえた本市の継続的な取組に対して客観的な効果や助言が得られるようにすることが望ましいと考えていますので、どのようなものがよいのか、在り方を今後見いだしていきたいと思います。

 2点目の文書管理の在り方について、まずは保育現場の意識を高めるために文書管理の在り方全般の研修を行ってまいりたいと考えています。その上で提言に沿って、今後はクラスファイル等についても行政文書として位置づけ、大津市文書取扱規程に基づき適切な管理に努めてまいりたいと考えています。

 3点目の条例改正について、今回の諮問した事案でも、つらい思いをした当該の園児またはご家族に寄り添ってこのような事案を防ぐためには、我々は、どのようにすべきであったのかという思いで守る委員会に諮問しました。就学前につらい思いをすることや、悲しい思いをする子どもが見過ごされてしまわないように、一人ひとりの子どもに合った対応を丁寧にできるように保育・教育の質を高めていくことが大切であると考えています。

 既に研修の拡充、そしてチーム体制の強化を目的に保育アドバイザーの設置などを行っており、このような取組を進めていきたいと考えています。

毎日新聞 条例改正をされる予定はないということでしょうか。

市長 はい。条例改正までは想定していません。

毎日新聞 想定していないのはどのような理由からでしょうか。

市長 検証委員会の提言の内容を精査する中、条例改正をすぐに市に求めているものではないと受け止めています。今一番求められていることは、就学前における行為としてのいじめをどのように防いでいくのかが求められていますので、このことをしっかりと考えていきます。

読売新聞 大津市の保育園児の事案の取組は全国的に注目されていると思いますが、ほかの自治体から問合せ等、ございますか。

市長 私には問い合わせはありません。

読売新聞 保育アドバイザーの設置を進められますが、保育アドバイザーとはどのようなものでしょうか。

市長 今回の事案について、園の対応が不十分であったであろうと思っています。初期段階で迅速な対応を図るとともに、チームとして対応する体制の強化が必要であると思っていますので、保育アドバイザーを設置することによって、まずは園で起きた事案についてもしっかりと共有しながら、その解決策を見いだしていく取組を進めています。

共同通信 なぎさ公園について、公募をされていて何社ぐらい応募があったのか、市民プラザは現在どのくらいの広さがあり、今は何に活用されているのでしょうか。

市長 公募に応じてくださった事業者は1社であります。公募に至るまでに様々なサウンディング調査などもさせていただき、また説明会も開催させていただき、複数の事業者の方に関心を持っていただいていましたが、最終的に公募に応じていただいた事業者は1社でありました。

公園緑地課長 対象の市民プラザの広さは2万7,800平方メートル、その中で公募対象公園施設と特定公園施設を整備いただく内容になっています。

 一般的な市民プラザの利用ですが、主には音楽イベントなど、広い空間を利用してイベントされているということが現状です。

びわ湖放送 なぎさ公園に関してですが、たねやさんといいますと「ラコリーナ」を思い浮かべますが、県内でもトップクラスの観光スポットとなっています。改めて、市長のたねやさんに対する期待をお願いできますでしょうか。

市長 大津湖岸なぎさ公園は、完成してから20年以上が経過しています。利用者の皆さんから非常によい場所であるというお声がある一方で、飲食店が少ない、休憩する場所が少ない、また琵琶湖のよい環境を生かし切れていないなどの声をアンケート調査でもいただいていました。

 このようなことにしっかりと応えるご提案として、今回、たねやさんからご提案いただいた内容は、公園利用者をはじめ、広く市民の皆さんにとっても喜んでいただけるような内容になるのではないかと思っています。私たちが目指しているなぎさ公園周辺へのにぎわいの創出、また市内、市外からの来訪者を呼び込んでいくことにも大変寄与していただけるのではないかと大きく期待しています。

びわ湖放送 販売だけではなく、様々なことができるのでしょうか。

市長 現時点での提案の内容では、まずはカフェのような飲食のスペース、そして物販のスペース、また地域の活性化に資するような取組にも寄与できるようなスペースもご検討いただいていると聞いています。

びわ湖放送 具体的には、どのようなものになるのでしょうか。まだこれから決まっていくのでしょうか。地域に寄与できる取組とはどのようなものでしょうか。

市長 ご提案をいただいたところで、まだ協定も締結していないので、今後、協議の中で具体的な姿が見えてくるのではないかと思います。ラコリーナほど大きくないことは、間違いなく言えることです。

読売新聞 ラコリーナは多くの人が来られますが、駐車場はどのように確保されるのでしょうか。

市長 今回の公募の対象の中でも、市民プラザに隣接する駐車場の活用についても含まれており、また、サンシャインビーチの駐車場もあるので、どのように今回のご提案に沿った内容にしていけるのか、検討する必要があると思っています。

京都新聞 昨日、閣僚の方が旧統一教会との関連を記者会見等で明らかにした場面がありましたが、市長が旧統一教会関係、またはその信者の方などに選挙を手伝っていただくことなど、関係がありますでしょうか。

市長 旧統一教会の関係者の方に選挙の応援等をいただいたことはありません。

日本経済新聞 Park-PFIについて、ラコリーナは年間300万人訪れる施設で、今回の施設とは規模感も違うのでそこまでにはならないと思いますが、アクセスは恐らく駐車場だけで対応できるものではないと思います。自動運転バスの実証実験でもプリンスホテルまでバスが走っていました。令和6年春オープンですが、それまでに何らかの公共交通のアクセスの整備など、何か準備されるお考えはあるのでしょうか。

市長 たねやさんの提案に応えるために準備するというよりは、なぎさ公園周辺のアクセスの向上のために何ができるのか、模索する必要があると思っています。自動運転バスについてもこれまでからこのエリアで実証実験を続けておりますので、引き続き可能性を見いだしていきたいと考えています。

日本経済新聞 何ができるか、もう少しイメージを膨らませたいのですが、スケジュールを見ると令和5年4月から施工が始まります。施工期間は1年間、一体どのような規模のものと見ているのでしょうか。

公園緑地課長 今後の協議によって規模が決まってきますので、今は公募対象公園施設として便益施設、いわゆる飲食店などを公募している面積のマックスについては3,000平方メートルにさせていただいています。3,000平方メートル以下の建物ができる想定ですが、その周辺である特定公園施設として将来的に大津市が譲渡を受けるエリアがあり、その部分については今後の協議によりまして前後してくると考えています。

日本経済新聞 公募した段階での上限の延べ床面積が3,000平方メートルでしょうか。

公園緑地課長 建築面積が3,000平方メートルです。

日本経済新聞 建築面積とは、建物の建坪でしょうか。

公園緑地課長 図面から見たときの建物の面積です。

日本経済新聞 Park-PFIの設置の期間は何年を予定されていますか。

公園緑地課長 設置期間は20年間です。

日本経済新聞 その位の長期の使用に耐え得る施設ができると考えてよろしいでしょうか。

公園緑地課長 はい。

朝日新聞 大津祭の山鉾巡行が3年ぶりに復活しますが、これに対する市長としてのコメントと同時に、第7波の感染者が爆発すると聞いており、県の警戒レベル3に引き上げられることや、行動制限が出た場合、中止の方向となるなど、少し懸念材料なども踏まえた上でコメントいただけないでしょうか。

市長 この感染拡大の第7波によって、ようやく社会経済活動を再開しようと、大津祭も含めてですが、日常を取り戻そうと市民の皆さんの努力に水を差すようなことであると非常に残念に思っています。

 大津祭のみならず、祭りを何年間も中止することによって、祭りの継承が難しくなってくることを大変懸念しています。そのような中で、3年ぶりに開催していただくことによって、大津三大祭の一つである大津祭の文化がしっかりと継承されることに期待したいと思いますが、ステージが変われば中止も余儀なくされる可能性もありますので、感染状況をしっかりと注視しながらご判断いただくしかないと思っています。

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