市長記者会見(令和4年10月26日)

更新日:2022年11月29日

  • 日時 令和4年10月26日(水曜) 14時30分から
  • 場所 大津市役所 新館2階 災害対策本部室
記者会見で説明する佐藤市長

市長説明

 皆様、こんにちは。本日はご多忙の中、お集まりいただき、ありがとうございます。また、平素、市政記者クラブの皆様におかれましては、広く市政情報を発信いただき、この場をお借りしまして厚く御礼申し上げます。

 また、3年ぶりに開催されました大津祭については、多数、報道いただき、感謝申し上げます。大津の豊かな歴史や文化を発信するだけではなく、長引くコロナ禍の中でまちに元気を取り戻すきっかけになったのではないかと思っています。苦労を重ねながら大津祭の開催にご尽力をいただきました関係の皆様にも敬意を表し、感謝申し上げたいと思います。

 それでは、本日、私から3点について、申し上げたいと思います。

 初めに、ワクチン接種の状況について、現在1、2回目の接種が済みました12歳以上の全ての方を対象として、9月末よりオミクロン株対応ワクチンの接種を実施しています。昨日時点で、オミクロン株対応ワクチンの接種を終えられた方が約1万900人となっています。また、11月からは、現在のBA.1対応ワクチンからBA.5対応ワクチンに切り替える予定をしております。

 接種券については、これまで接種日から5か月が経過する頃に発送しておりましたが、今般、接種間隔が3か月に短縮されたことから、これらに対応するとともに、4回目の接種が完了している高齢者の皆様にも順次発送を開始しています。

 接種体制については、現在約130か所における個別接種に加えて、10月19日からは大津市ふれあいプラザ、明日10月27日からは瀬田公園体育館で集団接種を実施します。

 これまでの感染状況を見ると、年末から年始にかけて感染が拡大していることから、接種を検討している皆様においては早期の接種をお願いしたいと考えています。今後とも大津市医師会をはじめ市内6病院など、医療従事者の皆様のご協力の下、安全で円滑な接種を進めてまいります。

 次に、大津市デジタルイノベーション戦略に基づく新たな取組についてご紹介します。

 戦略では3つの基本方針として、ICT技術の活用による行政サービスの向上、事務効率の向上による働き方改革の推進、クラウド化・無線化の推進と高度なセキュリティの構築を掲げています。

 さらに、市民や事業者の皆様の接点となるフロントサービスと行政内部のバックサービスを支えるインフラセキュリティーの観点から、8つの柱からなる基本方針の実現に向けて取組を進めています。

 今回ご紹介しますペイジー、口座振替自動受付サービスは、フロントサービスのうちキャッシュレスに対応した電子納付の推進に位置づけた事業になります。これまでから国民健康保険の納付については、収納率の向上や制度の安定化を図るため、口座振替での納付をお勧めしていますが、口座振替での納付を一層推進するため、10月3日からペイジー、口座振替自動受付サービスを開始しています。これまでは国民健康保険料の口座振替を申し込む場合、通帳と印鑑を持参し、金融機関へ口座振替依頼書を提出していただく必要がありましたが、キャッシュカードのみで保険年金課の窓口において口座振替のお申込みが可能となります。現在は、滋賀銀行、関西みらい銀行、ゆうちょ銀行、京都信用金庫の4つの金融機関と保険年金課の窓口のみの取扱いとなっていますが、引き続き窓口の拡充を検討してまいります。

 操作方法については、窓口に設置している端末にキャッシュカードを読み込ませ、暗証番号を入力していただくと口座振替契約確認書が印字され、口座振替の申込みが完了する仕組みとなっています。国民健康保険のご加入の際に併せてご利用いただければと考えています。ペイジーを利用した口座振替を申し込む操作の様子

 続いて、大津駅前公園の再整備事業について、民間活力により飲食物を提供する店舗などを設置・運営していただくことで、利用者の利便性の向上やにぎわいの創出を図ることを目指しています。本事業については、当初の計画に基づき選定しました飲食事業者の撤退を受け、事業内容を見直すとともに、改めて今年の6月13日から8月31日までの間、事業者の公募を実施し、2つの事業者から提案がありました。

 大津駅前公園はJR大津駅のすぐ北に位置し、大津駅と大津湖岸なぎさ公園をつなぐ中央大通りに面した公園となっています。昨年3月には既に公園の再整備と中央大通りの歩道拡幅工事が完了し、最近も「PARK de BEER GARDEN」などのイベントが開催されるなど、地域の憩いの場となっています。

 事業者からの提案について、有識者などでつくる大津市都市公園等施設整備・運営事業審査委員会において審査いただき、委員会からの答申を踏まえて、株式会社高栄ホームを設置管理予定者として選定しました。なお、株式会社高栄ホームは大津市に本社を置く総合不動産企業であります。

 提案では、自社で開発された「タイニーハウス」を活用し、飲食スペースにおいて、地産地消のキャンプフードやドリンクを提供されるとともに、多目的なシェアスペースを設置することで、ワークショップ等を通じて、地域と連携した取組を行うこととしています。

 委員会の審査講評では、これまでの事業実績などを踏まえ、安定・継続的に施設運営が可能であると判断できる点や、設計から施工までを自社で担うことで質の高い空間づくりが期待できる点を評価されています。

 また、提案では、コロナ禍で人気が高まっているアウトドアの要素を盛り込むなど、大津駅から琵琶湖やなぎさ公園にいざなうきっかけになるものと期待しています。

 今後、設置管理予定者と詳細な協議後、公園施設設置管理許可を交付し、工事に着手していただきます。オープンは令和5年春頃を予定しています。

大津駅前公園再整備事業に提案された建物(タイニーハウス)のイメージ図

注釈:上記パースはイメージ図です(今後、協議により変更となる可能性があります)。

質疑応答

読売新聞 現在、大津市の庁舎の建て替え問題について議論されていますが、市の内部では、皇子山総合運動公園と、JR大津駅周辺の2つを主な優先の候補地にされていると思います。どちらの候補地も多くの課題があり、皇子山総合運動公園は都市計画の変更が必要なことや、代替地の提供が必要なこと、JR大津駅前はどこの土地になるかも分からない状況で議論されています。市民にとっては、「庁舎は本当に建つのか」、不安や心配の声が聞かれています。市が検討されるので可能と思われて進められていると思いますが、その可能と思われている根拠や、それら課題をどのようにクリアされていくのか、見通しをお示しください。

市長 可能か不可能かと問われるのであれば、皇子山総合運動公園で庁舎整備を行うことは、決して不可能なことではないと考えています。ただし、その場合においても、同等規模の公園の代替地を確保することや都市計画の変更に向けて各種計画との整合を図る必要があることから、この基本構想で整理を行った課題に対して、一つ一つ詳細な調査、検討を行う必要があると考えています。今後、基本計画の策定に向けて詳細な調査を行う中で、しっかりとこの課題を踏まえた検討をしたいと考えています。

読売新聞 都市計画の変更について、県との調整等もあると思いますが、その辺りは進んでいるのでしょうか。

市長 まずは、基本計画の策定に向けた詳細な調査を行う中で、しっかりと課題を踏まえた検討をしていきます。この中で必要に応じて県との協議も進めたいと思います。

読売新聞 まだ県との協議はされておらず、課題を整理した後、県と調整されるということですね。

 大津駅前の候補地についてはどのようにお考えでしょうか。

市長 市役所の本庁舎の整備に当たって、丁寧に検討を進めていかなければならないと考えています。市民1万人を対象としたアンケートについても、候補地として皇子山総合運動公園が最も多く回答いただいたものの、半数に達していません。一方で、26.3%の方が大津駅・県庁周辺を望まれていることから、市民の皆様の意向に沿って、その可能性についてもしっかりと検討を行う必要があると考えています。懇話会からのご意見についても、検討することには肯定的なことから、他の施設との複合化や官民連携といった視点からも検討を行い、その実現の可能性を探っていきたいと考えています。

読売新聞 大津駅界隈に関しては、他の施設の複合化や、官民連携など、民との連携も模索していきたいということでしょうか。

市長 その可能性を探っていきたいと考えています。

読売新聞 次に、インバウンドについて、ビザなし渡航が解禁され、これから外国の方が増えていくのではないかと思いますが、市として何か方策のようなものはお考えでしょうか。

市長 先日も、観光事業者の皆様と意見交換をしました。観光事業者の皆様にとって、このインバウンドに大きな期待をもっておられます。しかしながら、まずは近くからしっかりと誘客を図っていく必要があるのではないかとのご指摘もいただき、台湾などの近隣の国・地域について、誘客を図ってはどうかと考えています。既に台湾からのインバウンドの誘客についても昨年度から取組を進めているので、このような人間関係がある地域について、まずは力を尽くしていきたいと思っています。その後、さらに遠方の国からのインバウンドについても、様々な取組を検討したいと思っています。

NHK 大津駅前公園の再整備事業について、今、市長にとって空いているスペースが、人のにぎわいなども含めて、現状はどのような状況にあるとお考えで、この事業をすることによって、どのようなスペースになってほしいかをお願いします。

市長 昨年3月に、当該公園の再整備と中央大通りの歩道拡幅工事が完了しています。その後、公園を中心に、「PARK de BEER GARDEN」など、様々なイベントが開催されています。大津駅前の立地のよさを生かして、にぎわいを創出していく重要なエリアであると思っています。加えて今回、恒常的なこのような施設が公園内に設置できることによって、さらににぎわいをつくっていく一助になると思っています。

NHK 特定のターゲットや年代、新たな人を呼び込みたいなど、もちろん事業にも関わってくると思いますが、キャンプなど、そのようなフードやドリンクのようなことも記載されているので、どのような方々に来てほしいと思われているでしょうか。

市長 今回の大津駅前公園の再整備事業で設置する店舗は、非常に規模の小さい店舗でありますので、これらの整備のみで誘客が図れるとは考えていません。まずは玄関口である大津駅前の利便性の向上を図ることによって、ここから大津湖岸なぎさ公園までの動線をつくり、また、大津湖岸なぎさ公園の中でも様々な拠点整備を図ることによって、周遊していただくような一つの拠点になるのではないかと考えています。

読売新聞 大津駅前公園の再整備事業の関連ですが、「タイニーハウス」とはどのようなものでしょうか。

市長 一言で申し上げると小屋のようなものです。

読売新聞 コンテナではないのでしょうか。

市長 コンテナではないです。

公園緑地課長 「タイニーハウス」は材質としては木材と聞いています。木材を用いた提案をいただいていますが、今後、設計の中でどのような構造になるか、詳細が決まってまいりますので、現在はこのイメージのイラストのような、木質の提案をいただいています。

読売新聞 建物は方向的にはどちらの方向になるのでしょうか。

公園緑地課長 大津駅前公園の東側、東角のほうに建つことになります。

市長 裁判所が後ろにあるような位置になります。

読売新聞 裁判所を背に、中央大通りを見る感じですね。

市長 はい、そうです。建物があるのは公園内の東側で、デッキはあくまで屋根をかけたオープンデッキのイメージとなります。飲食店舗の建屋は9.9平方メートル、シェアスペースの建屋も9.9平方メートルで、間のデッキが76平方メートルになります。

読売新聞 かなり開放感がある感じですか。

市長 建物との間が屋根になって開放感あるものとなっています。

読売新聞 名前にラボとついているのは、どのような意味でしょうか。何か実験場のようなものでしょうか。

市長 これから事業者と活用方法については協議をしますが、コワーキングスペースなどの提案をいただいているので、例えばワークショップの開催スペースとしての利用などのご提案をいただいています。

共同通信 様々な事業者の方が入れ替わることもあるのでしょうか。設置管理者は株式会社高栄ホームで、運営する事業者は変わっていくのでしょうか。

市長 「COYA LABO BASE」は多目的スペースであり、テナントリースやポップアップショップ等に利用できるシェアスペースとなっています。このスペースは設置管理者が運営していただき、出店者は変わっていくイメージであります。「COYA LABO KITCHEN」である飲食事業エリアについては、株式会社高栄ホームが担うご提案をいただいています。

共同通信 一般市民、自治会などの住民が交流するようなご提案もあったと思いますが、そのようなことは「COYA LABO BASE」でされるのでしょうか。

市長 建物というよりは、公園全体や、中央大通りも含めてイベントなどで活用していくことを想定していますので、建物だけで交流機能を持たせているわけではなく、当該エリアにおいて交流機能を持たせるイメージです。

中日新聞 大津駅前公園再整備事業について、名称は「COYA LABO」となっていますが、「コヤラボ」と読むのでしょうか。

市長 提案の内容としてはそうですが、詳細についてはこれからの協議で、最終的にどのような名称になるかは決めていきたいと思います。

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