市長記者会見(令和5年12月26日)

更新日:2024年02月27日

  • 日時 令和5年12月26日(火曜)15時から
  • 場所 大津市役所 新館2階 災害対策本部室
会見で話す佐藤市長

市長説明

 皆さん、こんにちは。年末のお忙しい中、お集まりをいただきまして、誠にありがとうございます。
 平素、市政記者クラブの皆様におかれましては、広く市政情報を報道いただきまして、厚く御礼を申し上げます。本当にいつもありがとうございます。
 早いもので、今年最後の定例記者会見となりました。今年一年、本市の情報発信にお力添えを賜ったことに重ねて感謝を申し上げたいと思います。

 それでは、本日の発表事項について申し上げます。

 これまでもお伝えしておりますとおり、大河ドラマに関連した事業についてであります。NHKの「ゆく年くる年」に石山寺が取り上げられるということで大変喜んでおりますが、いよいよ「光る君へ」の放送が来年1月7日から始まります。本日は、大津市大河ドラマ「光る君へ」活用推進協議会におきまして、官民連携で取り組んでおります「光る君へ びわ湖大津 大河ドラマ館」と「源氏物語 恋するもののあはれ展」の展示内容を中心にご説明いたします。

 まず、石山寺境内のマップをご覧いただきたいと思います。
 マップ上にあります1番の明王院で「光る君へ」びわ湖大津大河ドラマ館を、2番の世尊院で源氏物語「恋するもののあはれ展」を開催いたします。
 石山寺におきましては、3番の豊浄殿で「石山寺と紫式部展」と題した企画展示を、4番の拾翠園では大河ドラマ関連商品や大津のお土産を集めた物産館「紫」を開設いたします。大河ドラマ館と恋するもののあはれ展は、物産館「紫」とともに来年1月29日にオープンし、会期は再来年、2025年1月31日までを予定しております。大河ドラマ館では、ここでしか見ることができないドラマに関連した映像や企画パネル、ドラマに登場する衣装、小道具などを展示することとしております。

 次に、大河ドラマ館と同時に開催いたします「恋するもののあはれ展」についてであります。
 「恋するもののあはれ展」では、平安時代の恋をテーマに源氏物語の和歌をイラストや音楽を用いて現代的に表現したコーナーに加えて、色や香り、花など様々な角度から平安時代の文化を体感できるコーナーを設けて、大河ドラマファンのみならず、幅広い層に楽しんでいただけるように工夫しております。
 恋するもののあはれ展には3つの展示コーナーがあります。
 1つ目が紫式部と源氏物語になります。紫式部が石山寺から月を眺めて源氏物語の着想を得たと言われていることから、月をモチーフとしたホットスポットを設置し、源氏物語が書かれた背景などを知ることができるようになっております。
 2つ目は、色や香り、花をテーマに平安時代の恋を彩った文化を体感できるコーナーとなります。例えば花の世界では、好きな花を選んで恋のアドバイスがもらえるデジタルおみくじ「花みくじ」が楽しめます。
 3つ目は、1000年の時を超える恋の歌として、源氏物語に描かれる恋に現代的な解釈を加えて、イラストレーター日菜乃さんによるイラストと、あたらよさんによるオリジナル曲で表現し、会場限定のミュージックビデオとして公開いたします。プロフィールについてはご覧のとおりです。
 また、来年1月からSNSでのハッシュタグキャンペーンを開催します。インスタグラムやXのアカウントをお持ちの方はどなたでも参加することができ、共通のハッシュタグ「光る大津へ」をつけて大津の魅力を投稿してもらいます。こちらについては、実施期間を1月19日から3月15日までを予定しております。

石山寺で開催されたオープニングセレモニーの様子
恋するもののあはれ展の会場パネル

 次に、石山寺エリア以外での取組をご紹介いたします。
 まず、前回の定例記者会見でも取り上げましたが、歴史博物館での特集展示「源氏物語と大津」は1月10日にオープンいたします。なお、前日の1月9日にはオープニングセレモニーを予定しておりますので、こちらも取材を賜ればと思っております。
 このほか京都府、滋賀県、宇治市、京阪ホールディングスと連携した取組として、広域連携スタンプラリー「めぐり逢ひて、紫式部」が1月9日から3月24日までの間、実施されます。大河ドラマの放送をきっかけに各地にある紫式部ゆかりの地を巡っていただき、大津市内だけではなく広域での周遊を促進したいと考えております。
 最後に、JR西日本と連携したラッピングトレインの運行についてであります。
 ラッピングトレインの名称が「びわこおおつ 紫式部とれいん」に決まりました。運行路線につきましては、滋賀県内のJR琵琶湖線をはじめ、京都線、神戸線、山陽線の米原-上郡間を運行します。1月下旬から運行を予定しておりますが、詳細については、改めて年明けにお知らせをしたいと思います。

大津歴史博物館特集展示「源氏物語と大津」の会場の様子
びわこおおつ紫式部とれいん出発式での様子

 次に、物価高騰対策緊急支援給付金についてお知らせいたします。
 こちらの対象につきましては、令和5年度における住民税均等割非課税世帯及び住民税均等割のみ課税世帯ですが、このうち住民税均等割非課税世帯の皆様に対しては、既にこの夏以降1世帯当たり3万円を給付しておりますので、今回7万円を追加給付することとなります。
 また今回、新たに対象となります住民税均等割のみが課税される世帯へは、1世帯当たり10万円を給付いたします。さらにこれらのうち18歳以下のお子さんがおられる子育て世帯には、児童1人当たり5万円を加算して給付いたします。
 住民税均等割非課税世帯の対象者には、1月下旬から順次、市から事前通知表や確認書をお送りいたします。前回の3万円を世帯主本人口座で受給された方には、2月上旬頃に7万円を給付する予定をしております。
 また、今回新たに対象となりました住民税均等割のみが課税されている世帯への10万円、また子育て世帯への加算給付につきましては、現在、政府は2月から3月を目処に支給の開始を目指しており、本市におきましても国の制度設計の詳細を踏まえて、住民税均等割のみが課税されている世帯には2月以降に、子育て世帯への加算給付の対象者には1月下旬以降にそれぞれ確認書等を送付し、速やかに給付が開始できるよう準備を進めてまいります。さらに1月中旬にはコールセンターを開設して、問合せ等に対応することとしております。

 最後に、高齢者生活支援商品券交付事業についてであります。
 急激な物価の上昇による経済的負担の軽減を図ることを目的として、先ほどご紹介いたしました物価高騰対策緊急支援給付金の対象とならない65歳以上の高齢者を対象に1万円相当の商品券を交付することといたしました。2月上旬に商品券交付事業の周知と送付先や受取人を変更される場合の手続に関する案内を発送することとしております。その申出を踏まえて3月上旬から順次、簡易書留で発送したいと考えております。なお、受け取りの最終期限は5月末としておりますので、この期間に受け取っていただく制度設計としております。

 私からは以上であります。

質疑応答

朝日新聞 早いもので、先ほど今年最後の市議会定例会が終わって、幹事社も今月で切り替わります。どうもお世話になりました。また、来年も一つでも笑顔が生まれる社会であることを願いまして、代表質問を2つさせていただきたいと思います。

 1つ目ですが、議会等々で何度もお話しされているところ大変恐れ入りますが、市長選が来年1月に迫りました。まだ1カ月の任期を残してはいますが、4年間の任期を振り返られて力を入れてこられた取組や新たに実施した施策など、印象に残っている施策をお聞かせください。それと、これも来年1月に市長選があるところですが、来年以降の市特有の課題や、取り組みたいことをお聞かせください。

市長 今年を振り返るということではなく、4年間を振り返ると、というご質問でしたので、4年間の取組についてざっと振り返ってみたいと思います。

 この間も定例記者会見等で4年間の取組については申し上げているとおりでありますけれども、まずは、市長就任直後から感染が拡大いたしました新型コロナウイルス感染症への対応を最優先としながらも、総合計画第2期実行計画のリーディングプロジェクトを中心に、未来への種まきを意識した取組や今やるべき事業を着実に進めてこられたものと考えております。

 子育て支援プロジェクトにおきましては、民間保育施設の障害児保育の充実や多胎妊婦の健診の助成拡大のほか、これも手つかずでありました市立保育園の耐震改修や東部子ども療育センターの拡充に取り組むとともに、就学援助費の引上げ、3人目以降の児童・生徒の給食費の免除、中学卒業までを対象とする子ども医療費助成の拡充をしました。

 学びの環境づくりプロジェクトでは、学校施設の長寿命化改良やトイレ改修事業の加速化を図り、子ども支援コーディネーターやスクールロイヤーの配置、市立図書館への電子書籍の導入や移動図書館車2台の更新に取り組むとともに、就任後にスタートいたしました学校夢づくりプロジェクトを発展的に継続し、特色ある学校づくり、子どもたちが次代を生き抜く力の育成に取り組んでおります。

 健康長寿プロジェクトにおきましては、保健所の体制強化、地方独立行政法人市立大津市民病院の運営の立て直しに注力しつつ、フレイル予防、介護予防に取り組み、介護人材確保や認知症施策の推進、特別養護老人ホームの施設整備に対する支援、あんしん長寿相談所の増設など、健康寿命の延伸と超高齢社会における支援体制を構築してきました。

 魅力発信とにぎわいづくりプロジェクトでは、大津港港湾業務用地への(仮称)新琵琶湖文化館の誘致、大津港でのサイクルステーション「O-PORT-able」の開設、Park-PFIによる大津湖岸なぎさ公園市民プラザ再整備事業や琵琶湖疏水通船の大津港延伸など、なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクトを推進するとともに、道路関連事業につきましても予算規模を増額させ、積極的な推進を図っているところであります。

O-PORT-able内の様子
市民プラザ再整備完成予想パース

 また、大津市地域産業振興条例を策定し、創業促進事業などの取組を進めているほか、先ほどもご紹介を申し上げましたが、大河ドラマ「光る君へ」の構想を契機とした観光振興や教育旅行の誘致、MICEの推進、歴史的風致維持向上計画に基づく取組など、本市の魅力発信とにぎわい創出にも力を入れてまいりました。

 くらし安心プロジェクトでは、デマンド型乗り合いタクシーの運行の拡充、JR湖西線比良駅のバリアフリー化のほか、交通安全条例を制定し、交通安全施策を充実するとともに、中消防署の移転新築、北消防署における特別救助隊の発足、ため池の防災対策にも取り組んでまいりました。

 また、熱中症対策、避難所における環境改善のため、来年度から新たに長寿命化改良工事に着工予定の小学校1校、中学校1校において、学校体育館への空調設備の設置に向けて、現在必要な業務を進めております。

 特に印象に残っているものを3つ挙げるとすれば、学校施設の長寿命化改良とトイレ改修、なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクト、やはり新型コロナウイルス感染症の対応ということになると思います。

 来年度以降の市の課題についてでありますが、これを論じるのは大変僣越でありますけれども、これまでの取組の延長ということでお答えをしたいと思います。

 まず、引き続きコロナ禍で落ち込んだまちの元気を取り戻すことに加えて、出生数の減少、地域コミュニティの希薄化の進展、健康リスクの高まりといったポストコロナ社会で顕在化した課題への対応や、急激な物価の上昇による暮らしへの影響という新たな困難に直面する中で、暮らしを守る観点からの取組を強化する必要があると考えております。

 また、将来的に人口減少が見込まれる中にあって、これまで以上に危機感を持って市民や事業者の皆さんとともに活力ある地域づくりを進めていかなければならないと考えております。

朝日新聞 ありがとうございました。2つ目の質問に移らせていただきます。
 師走になってきますと、よく今年の漢字はという話題になることがありますが、先日の今年の漢字と言えば清水寺で発表される漢字があります。今年の漢字は税金の「税」ということでしたが、佐藤市長にとって、今年の漢字とその漢字を選ばれた理由をお聞かせください。

市長 ありがとうございます。幹事社質問の中にこれを盛り込んでくださったことを大変感謝したいと思います。当日急に言われると答えにくい質問でもあります。いろいろ考えましたが、「光」にしようと思います。

 まずは、このコロナ禍という出口の見えないトンネルから抜け出す光が見えた年であったこと、そして先ほど来、繰り返し申し上げていますが、大河ドラマ「光る君へ」、光源氏のこの「光」をしっかりと活用して、まちの元気を取り戻していくというこの2つから今年の漢字は「光」という漢字にしたいと思います。

読売新聞 市長選の前で任期も終えられるということで、4つほど質問させていただきます。先ほど4年間の任期を振り返っていただきましたけれども、市長として、いきなり就任直後からコロナ禍の対応で、やりたいことができない難しさもあったと思うんですけれども、難しかったこと、市長としてやりがいをどのように感じられたかということと、予算編成でかなりいろんな世代に向けて対応されてこられたと思うんですが、今まで執行されてきた予算編成の中で、市長として心掛けてこられたことは、どのようなことがありますか。

市長 まず、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が就任直後から続きましたが、一方で山積した市政の課題の解決ですとか、長年要望をいただいている事業ですとか、そういったものは遅滞なく進めなければいけないという思いで、これは私のみならず、職員一丸となって取り組んできたところであります。その進捗については、もちろんコロナ禍でありますので、全てが順調にいったとは思っておりませんが、特に第2期実行計画に位置付けたものについては手掛けられたのではないかと評価をしています。

 そして財政面のことでご質問をいただきました。もちろんこの間も財政が厳しくないことはありませんでしたが、やはり国・県からの財源確保を進めることによって、未来の種まきを意識した取組ですとか、今やらなければいけないやるべきことについては手をつけられたのではないかと思っています。

読売新聞 先ほど言われた山積した市の課題の解決というと、前政権の課題だと思うんですが、それはどういったところが山積していたと思いますか。

市長 先ほど3点印象に残った取組について言及しました。例えば学校施設の長寿命化改良、トイレ改修について、私が就任する前に、市内の小学校で老朽化が原因で1月に小学校が停電して、その中で子どもたちが一日過ごすという出来事がありました。停電していますので、照明もない、暖房もない中で、1月に子どもたちが防寒着を来て一日授業を受けたということがありました。夕方になってようやく携帯用のカイロが配られるような有り様でした。

 これはどこに起因するかというと、市内の小中学校の校舎が建築後30年以上経過しているものが8割を占めている中にあって、やはり年次計画的な長寿命化改良がなされてこなかったことが原因であると考えております。

改修された小学校のトイレの写真

 そして一方で、このトイレ改修につきましても、洋式化という名の下に便器を洋式にするだけのトイレ改修が長年行われてきました。しかしながら、子どもたちからは、トイレに行きにくい、掃除をしても臭いがなくならない、こういう直接の切実な声を届けてもらって、それに応える形で今トイレ改修を年4校のペースで進めています。単に洋式の便器にするだけではなくて、まず湿式を乾式に変えて衛生環境を整えるとともに、ウォシュレットがついている洋式便器にするということで子どもたちの教育環境を改善すると。このことも今、長寿命化改良を年2校、トイレ改修を年4校のペースで進めていますが、この間、年次計画的に進めてくることができれば、こんな一気に進めなくてもいいという、これがまず山積した課題の一つであります。

 もう一つ加えて言えば、耐震性能を有していない消防署でありながら中消防署の移転新築が長年放置されていました。このことについても既に今年工事に着工しましたし、来年度中の供用開始に向けて今整備を進めています。数を挙げれば切りがありませんけれども、2つ具体的な事例として申し上げたいと思います。

読売新聞 数を上げれば切りがないとおっしゃいましたが、市庁舎の老朽化もそうだと思うんですけれども、今、2つのエリアで候補地が検討されてますが、2つを1つに絞り込むというのは、今年度内ということでよろしいのでしょうか。

市長 これまでお示ししているとおりでありますけれども、庁舎整備推進本部及びワーキングチームで議論を深めているところです。今年度中に絞り込みを行う予定としています。

読売新聞 今年度内に絞り込んで、その後、市民の方にワークショップをしていただくという流れでよろしかったですか。

市長 一部ワークショップの開催のスタートが重なるかもしれませんけれども、今年度中にはワークショップも開催したいと思っています。

読売新聞 専門家の意見を聞いて判断されると思うんですが、最終的な判断、意思決定は市長のご判断になるということですか。

市長 私の任期は来年1月24日までですので、お答えは差し控えたいと思います。

読売新聞 3点目ですけれども、市長はこれまで1年間で年8回の定例記者会見を開いて情報発信してこられましたが、これまで取材をさせていただいた中で、これはもうちょっと発信した方がいいんじゃないかなと思う事案が多々見られまして、その1つ目がびわ湖大花火大会で、あれだけ市民の方の注目を集める事業だったんですけれども、その後の市民アンケートが広報紙に載せるだけということで、広報紙は市民の方に届くかもしれませんが、広く市民に発信するとすれば、マスコミに発表するなり、定例記者会見で発表するなり、そういったことがあってもよかったんじゃないかなというものがありました。

 他にも駅前のマナースポットの実証実験とか、公費を使っておきながらホームページだけに掲載するという事案が少しずつ見られたので、そのあたりも市長の発信力ということにも課題があるんじゃないかなと思いながら取材させていただいたんですが、今回、市長選もある中で、顔の見えない市長、発信力が乏しいんじゃないかという話がちらほら散見されるんですが、市長のお考えとしては、いやそうじゃないと、僕は発信してきたんだとおっしゃっていただいてもいいんですけれども、これまでの発信する姿勢についてご自身でどう思われますか。

市長 まずはそういう声があることを謙虚に受け止めたいと思います。私の発信力が至らぬところがあるとするならば、これからの私の活動の中で改めていきたいと思います。

読売新聞 8回の定例記者会見で十分に発信してきたとか、そういう思いとかではなく。

市長 この間も大津市の事業について各社にお取り上げをいただいているところですが、常に職員には、一人一人が大津市役所の顔になるようにということを伝えております。発信するのはもちろんトップの重要な役割でありますけれども、私のみならず全ての職員が大津市役所の市政情報を発信する、市の取組を発信する、市が考えていることを発信する、そのことをこの4年間伝えてきましたので、私自身で至らぬところもしっかりと受け止めますが、組織にまだそれが十分浸透していないとするならば、そのことも併せて受け止めたいと思います。

読売新聞 最後の質問なんですが、弊社のアンケートでフリースクールの件で佐藤市長に答えてえていただきましたが、三日月知事はフリースクールに通う世帯の補助金を行う自治体について支援することを発表されましたが、大津市では議論を重ねたいという、弊社のアンケートに答えていただきましたけれども、県の取組の発表を受けて、今検討されていることとかあれば教えてください。

市長 まず滋賀の学びと居場所の保障に関するプラン、原案でありますけれども、これに対してはそれぞれ重要な観点をお示しいただいており、同様の方向で進めていく必要があると思っています。

 一方で、即フリースクールが居場所として重要であるから、そこに支援をせよということは一足飛びの議論だと思っています。これまでも定例記者会見で申し上げているように、それぞれのフリースクールとどのように連携していくのか、その連携した先に次の段階があるんだろうと考えております。

産経新聞 年末なのでお伺いしたいんですが、年末年始、市長はどのようにお過ごしの予定ですか。

市長 いずれをもって年末年始と言うのか分かりませんが、年越しは毎年、比叡山延暦寺に登らせていただいて、大みそかの行事に参加するとともに除夜の鐘をついております。

産経新聞 そこで、また今年一年の願い事とかをされると思うんですけれども、どうでしょうか。

市長 毎年比叡山延暦寺で、副市長には三井寺から除夜の鐘のご案内が来ますが、こういうものに寄せていただいているのは、私ではなく、やっぱり公として寄せていただいているので、あまりそういうときに、私のことを考えて、これは真面目な答えではなく、そこは市長として出席をしていますので、私の願い事ということをあまり思ったことはないです。

中日新聞 花火大会のアンケートですけれども、12月22日までが期限だったと思うんですけれども、市長に何か結果の報告はありますか。

市長 今、集計分析中であります。まだ結果ということでは示されておりません。

中日新聞 市長としては、このアンケートをどう生かしていきたいと考えていらっしゃるでしょうか。

市長 あくまで開催することについての判断は実行委員会でなされるものと思っていますので、私どもとしては、まずは今、公のお金を負担金でお支払いしておりますので、この根拠となる市民の皆さんの思いを把握したいということで、今回のアンケートを実施したところですので、結果・分析をこれからどのように評価していくのかということだと思います。

びわ湖放送 この4年間の振り返りところで追加で質問をさせてください。
 できたことの3つの中にもコロナ対応ということも挙げていただきましたけれども、コロナ対応で特に迅速に動けた部分だったり、評価できる部分、今振り返ってみると、どの事業、どの取組をお考えになりますか。

市長 2つあると思います。大津市保健所の体制の強化については、本当にこれは一人一人の職員の頑張りによって、私が就任する前、ピークには保健師という専門職が75人おりましたが、就任したときには60人まで減らされておりました。市民の皆さんの疫学調査、健康観察をする専門職であるこの保健師を一人一人辞めた人にも声を掛けて、そして新しく採用する人を求めて、何とかこの体制をまず整えるところから始めました。その上で、これは行政職も含めた応援体制を取ることによって、逼迫はしましたけれども、何とか大津市保健所が機能を果たすことができたことが一点評価できると思います。

大津市民病院の外観

 そしてもう一点、その後、様々ありましたけれども、地方独立行政法人市立大津市民病院は、コロナ禍にあって、特に感染拡大の初期においては、重症患者を全て引き受けて治療に当たってくれました。そして同時に、感染症ERを市の支援によって整備をしましたけれども、これは夏に予算を立てて12月には稼働したと、これまでにないスピード感を持って感染症ERを稼働させました。こういったことによって、やはり市内のみならず、県内のコロナの対応が我々行政のみならず、医療従事者の皆さんの頑張りをもって、何とかこの困難を乗り越えることができたんだろうと思っています。

共同通信 今の質問に関連します。前の越市長のときに保健師75人から60人に削減されたということだと思うんですけれども、いろいろやりたい事業とか、やらなければならない事業がある中で、市長だったらどういうところで、予算を削って必要なところに回すべきだと考えていらっしゃいますか。

市長 この間、具体的に進めた取組について申し上げたいと思います。
 一つは、やはり財源確保です。国や県に対しての財源確保にこれまで以上に取り組んでまいりました。そしてもう一つ、行財政改革は必要であると思っています。例えば今年9月にオープンした葛川の森林キャンプ村は、今までは指定管理者制度によって公費を支出して管理運営をしてまいりましたけれども、スキームを見直すことによって公費を投入するのではなく、賃借料をいただきながら、また新たな財源も求めながら、逆に歳入という形で今運営がなされ、市が指定管理で運営してきたときよりも、この冬においても、週末は予約でいっぱいになっていると、こういった取組が一つ。例えばナカマチにありますまちなか交流館も指定管理において公費を支出して今まで運営をしておりましたけれども、これも売却しました。売却することによって、今、今村翔吾さんの資料館も含めて民間の力で新たに魅力あるものに生まれ変わっています。こういった取組を重ねることによって、歳出を減らして歳入を増やしながら、また民間の力を活用して魅力あるものに再生していただく、こういう取組を2つ事例を挙げましたけれども、これからもこういう取組を進めていかなければいけないと思います。

共同通信 あと、びわ湖大花火大会の件で、もし答えられたらでいいんですけれども、アンケートはどれくらいの方から回答が得られたのでしょうか。またいつ頃まとまりそうでしょうか。

観光振興課長 約2,400名からのご回答となっています。

共同通信 公表はいつされますか。

観光振興課長 集計の結果を基にして、結果を分析いたします。その後の公表ということです。できるだけ早くお示ししたいと思います。

毎日新聞 先ほど印象に残った施策の中で、なぎさ公園の魅力向上プロジェクトがあったと思うんですけれども、その中の一つで、たねやさんの誘致があったと思います。ただ市民の方からは渋滞の心配がすごくあると思うんですが、渋滞対策についての現段階でのお考えをお聞かせください。

市長 まず、なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクトを挙げた理由は、決して市民プラザの再整備事業のみではありません。特に印象に残っているのは、長年、大津港港湾業務用地が空き地で放置されてきました。20年以上ああいう状況になっています。そういったところに新しい県立琵琶湖文化館を誘致することができたことによって、令和9年12月の開館予定でありますけれども、あの町なかがずっと空き地であったことが解消されて、隈研吾さんの設計による新たな県立琵琶湖文化館ができることによって、あそこに新たな魅力ができると。このことも大変印象に残っている出来事ですし、今おっしゃっていただいた市民プラザの再整備事業においては、まずは駐車場の台数をでき得る限り増やしたいと思っておりますし、また近隣にも民間の駐車場がございますので、こういったものとの連携を今模索しているところです。

読売新聞 私も4年間の振り返りを伺いたいんですけれども、今まで具体的に取り組まれてきた施策についてお話しされたと思うんですけれども、お気持ち面として、4年間市長を務めてこられてまもなく任期を終えるという中で、市民の方々とか、職員の方々に対する気持ちがあったらお願いします。

市長 先ほど申し上げたように、就任直後からのコロナ禍でありましたので、「光」という今年の漢字をお示ししたところですけれども、本当に前例なき困難を市民の皆さんも事業者の皆さんも職員の皆さんも一緒に乗り越えてくださったことに対する感謝というのは強い思いがあります。

京都新聞 4年間ということで伺ったんですけれども、今年の予算発表のときにアフターコロナの取組に力を入れるとおっしゃいましたけれども、今年一年間を振り返ってみて、どういうところが市政として達成できたとか、どういうところが思い出深いとかありますか。

市長 先ほど来、繰り返しておりますけれども、今年は5月に新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが5類に移行して社会経済活動が再開される状況になってまいりました。こういった中で、市内各地で本当にイベントや行事がコロナ前と同様に開催されるという状況になって、まちのにぎわいが戻ってきたことは本当に大変嬉しく思っています。

ユネスコの世界の記憶に登録された三井寺の国宝智証大師関係文書典籍

そういった中で、例えば思い起こすと、三井寺の国宝智証大師関係文書典籍がユネスコの世界の記憶に登録をされただけではなくて、この12月18日には、大津祭の曳山行事がユネスコ無形文化財の拡張提案の候補に選定されることとなりました。本当に本市の誇るこの歴史文化遺産に改めて光が当たった年であるなと。同時に市長就任以来、歴史的風致維持向上計画に基づく取組も含めて、この歴史まちづくりを進めてきた方向性は間違っていないということで意を強くした一年でもありました。

 今日も大河ドラマ「光る君へ」の取組を紹介しましたけれども、琵琶湖疏水通船の大津港への延伸など、コロナ禍からまちの元気を取り戻すための取組を着実に進められた一年であったのではないかと思っています。

滋賀報知新聞 大河ドラマ関連について伺います。市のいろんな展示をご紹介いただいたんですけれども、この中で、市長がこれは気になるなと注目をしておられるような展示があれば教えてください。

市長 大河ドラマ館について、先ほども申し上げたように、ここでしか見られない大河ドラマに関連した映像等をご紹介いたしました。やはり大河ドラマの関連の展示については、越前市でもおやりになりますし、また宇治市でも、大河ドラマ館ではありませんけれども、実施されます。そういった中にあって大津でなければ見せられないものを、まずこの大河ドラマ館の中でもご覧いただけると。加えて、石山寺の境内でやることによって、紫式部が源氏物語の着想を得たと言われる石山寺、この本物にも触れていただけると、この二重の魅力があるのではないかと期待しています。

滋賀報知新聞 先日、お土産品の完成したものがプレス発表されまして、ずらっといろんな種類が並んで、私も拝見したんですけれども、市長はその完成したリストとかご覧にはなっているんでしょうか。

市長 リストは見ていません。

滋賀報知新聞 こういうものが気になるとか、注目を集めそうだみたいな何かはありますか。

市長 結構いろんなところが関心を持って取り組んでくださったというのは心強いと思っています。今までの土産物という範疇を超えた取組、そしてまた市内のみならず市外の取組もありましたので、そういった意味では、幅広い魅力が取りそろえられているのではないかと思っています。

日本経済新聞 大河ドラマに関してですけれども、石山寺エリアの大河ドラマ館は市が主催、あるいは市と石山寺の共催ですか。

市長 これは活用推進協議会での取組になります。活用推進協議会については、官民連携で取り組んでいます。

日本経済新聞 「光る君へ」びわ湖大津大河ドラマ館もありますが、それとは別に源氏物語「恋するもののあはれ展」は。

市長 そちらも活用推進協議会で運営しています。この2館、そして物産館は石山観光協会が運営し、石山寺の豊浄院の中で取り組むものについては石山寺さんが取り組まれます。

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