おおつみらいミーティング(こども・若者意見交流会)を実施しました
目的
市が取り組むこども・若者支援施策に対し、当事者であるこどもや若者の意見を聴き、対話しながら、一緒により良い施策をつくっていくことを目的に実施
概要
開催日時
令和6年9月23日(月曜)13時30分~16時
開催場所
平野コミュニティセンター 第1会議室
参加者
大津市在住・在学の高校生11名と大学生3名(大学生はテーブルファシリテーター及び記録として参加)
テーマ
- テーマ1 自分らしく安心して生活するために必要なこと
- テーマ2 自分たちの意見を表明するために必要なこと
当日の流れ
13時30分~13時35分 開会あいさつ
意見交流会の趣旨、グラウンドルールの説明
13時35分~13時50分 アイスブレイク
「絵による伝言ゲーム」を実施
13時50分~14時00分 自己紹介
各グループ内で自己紹介
14時00~14時15分 市からの話題提供
大津市のこども・若者支援施策やこども基本法の概要、こどもの権利に関する説明
14時15分~14時30分 グループで感想共有
市からの話題提供の内容を基に、各グループで感想を共有
14時30分~15時00分 テーマ1に対するグループディスカッション
テーマ1「自分らしく安心して生活するために必要なこと」についてディスカッション(大学生サポーターが進行・記録)
15時00分~15時10分 休憩
15時10分~15時40分 テーマ2に対するグループディスカッション
テーマ2「自分の意見を安全に表明するために必要な方法」についてディスカッション、発表準備
15時40分~16時00分 全体共有とまとめ、閉会あいさつ
模造紙を用いて意見交換の成果を発表し、最後に参加者アンケートを実施
各グループの発表内容(要点)
グループ1の発表内容
学校に対する意見の通りにくさ
- 生徒会などで意見を言う機会はあるものの、結果が変わらないため、意見が通りにくいと感じている。
- 紙で意見を提出する仕組みがあれば、直接先生に言いづらいことも表明できるのではないかという提案があった。
第3の居場所の重要性
- 大津市内で高校生が無料で利用できる公共の場所があれば、学生が集まることができ、コミュニティの活性化にもつながる。
意見表明の機会の増加
- こどもや高校生が直接市の方に話せる機会が欲しいとの意見が出された。
- 市役所のオンラインシステムやLINEでの意見表明には不安があるため、直接の意見交換が望ましいとされた。
グラフィックレコーディングによる記録(グループ1)(PDFファイル:1.5MB)
グループ2の発表内容
校則と人権の問題
- 校則が厳しすぎる場合、特に髪型に関する規制は個性を抑圧していると感じる。
- 校則に性別差があることが問題であり、特に男子の髪型に対する規制が不公平だという意見があった。
居場所の減少
- 大津京駅近くのイオンが閉店するなど、高校生が放課後に集まる場所が減少しているため、気軽に集える場所が不足している。
- 高校生の居場所として、食べ物が安いカフェやスポーツクラブなどの施設が必要だという意見が出された。
意見表明の手段
- 高校生たちの生の声をまとめたビデオを作成し、びわ湖放送で流すなど、より公に意見を表明する方法が効果的であると提案された。
グラフィックレコーディングによる記録(グループ2)(PDFファイル:1.1MB)
グループ3の発表内容
校則に対する不満
- 髪型や制服など、校則が大人によって決められていることに不満がある。
- 校則に対する不満があっても、先生に意見を伝えるのが難しい環境がある。
- 生徒が主体的に意見を表明できる場が不足している。
大学生との交流
- 大学生が高校生に対して、進路や生活に関する相談を気軽にできる存在として役立つ可能性がある。
- 大学生と高校生の交流を通じて、校則の問題に対する意見を共有しやすくすることが提案された。
交流会の振り返りと課題
グループファシリテーターとして参加した大学生の意見
居場所の不足とサードプレイスの重要性
- 高校生が遊べる場所がなく、県外に出ないと青春を過ごす場所がないという率直な意見が出された。
- 商業施設の閉店が影響し、学校と家以外に集まれる場所(サードプレイス)が非常に少ない。
- 放課後や帰り道に立ち寄れる場所が必要とされており、これが青春の一部を構成する重要な要素と認識されている。
意見交換の機会と環境
- アイスブレイクを通じて距離が縮まり、高校生が積極的に本音を話してくれたことが印象的であり、意見表明の場が不足していたのではないかと感じた。
- 大学生がファシリテーターとして参加したが、特に進行役をしなくても議論がスムーズに進行した点が評価された。
- 他校の生徒や大学生と意見を交換できたことが、交流の促進に役立った。
校則への意見
- 校則に関する多くの意見が出された。特に厳しい規制に対する不満が強く、折り合いをつける必要があると感じた。
市役所職員の意見
意見交換の環境づくり
- 市役所が直接関わるよりも、大学生がサポートに入ることで、場が盛り上がり柔軟な対話が生まれた。
- 市役所職員が硬い雰囲気を作らないように努め、今日の意見交換会では、和やかな雰囲気が醸成された。
- 対面での意見交換を望む高校生が多く、オンラインや紙での意見表明よりも対面が効果的であることが改めて確認された。
多様な意見の集約と透明性
- 生徒会メンバーが多く参加したが、普段意見を表明しない普通の学生にも意見を聞くための方法を模索する必要がある。
- こどもたちの意見がどのように政策に反映されるか、フィードバックを行うことで、意見表明の継続が期待される。
- 今日の意見交換会をきっかけに、具体的な施策が形になれば、さらにこどもたちが意見を出しやすくなる。
居場所づくりへの取組
- 児童館などの施設で大学生が活動する場を作るなど、手探りながらも居場所づくりに向けた取組を進めている。
全体ファシリテーターの意見
テーマ設定と進行の工夫
- 議論の導入に際して、抽象的なテーマよりも具体的な問題(不満)から入るアプローチが効果的であった。
- 校則に関する意見が最も多く、参加者が身近に感じるコミュニティの課題に対して特に関心が高かった。
- 不満から議論を始めるアプローチは、行政的な課題解決に有効だが、次回はテーマを絞り込み、より具体的な議論を促進することが望ましい。
意見交換の場の改善と透明性
- 若者の意見がどのように政策に反映されるか、対応の透明性を確保することが今後の課題である。
- 居場所作りや意見表明の仕組みに関する具体化が、次回の議論の焦点になる可能性が高い。
こども・若者の意見を聞く取組の意義
- このような意見交換の場は、大人が成長する機会でもあり、民主的な議論を通じて若者が自らの権利や意見を主体的に表現できる場作りが重要。
- 今日のような場を継続し、さらなる改善を進めることが、未来の市民社会の成熟に繋がる。
取組を終えての考察
- こども・若者が自分の意見を率直に表明できる場を提供することは非常に重要であり、今後もこのような意見表明の場を定期的に実施することが求められる。
- 大学生サポーターがディスカッションの進行をサポートすることで、参加者同士の親近感が生まれ、議論が活発に行われたため、若者同士の意見交換の促進において効果的であった。
- 高校生が放課後や週末に集まれる場所がないという具体的な課題が浮き彫りになり、居場所づくりが今後の施策において重要なテーマとなることが明確になった。
- 対面での意見交換がオンラインや紙よりも効果的であり、より深い理解や信頼関係を築く場として機能したため、継続的に対面での交流を提供することが重要である。
- 校則に対する不満が多く寄せられ、生活に直接関わる課題であるため、こどもたちの意見を尊重し、柔軟な対応を施策に取り入れる必要がある。
- こどもたちから集めた意見を施策に反映するだけでなく、その結果をフィードバックする体制を整え、意見がどのように扱われたかを伝える透明性が必要である。
- 普段意見を表明しない学生にも意見を聞くための工夫が求められ、募集方法や参加のハードルを下げることで、多様なこども・若者の意見を反映する仕組みの構築が必要である。
- 今回の取組を一過性にせず、継続して実施することで、こども・若者の意見を市政に反映させる基盤を強化し、毎回のフィードバックを元にテーマ設定や進行方法を改善していくことが重要である。
当日の様子
アイスブレイク
グループディスカッション
意見の記録
グループの意見発表
この記事に関するお問い合わせ先
こども未来部 こども・若者政策課
〒520-8575 市役所 別館1階
電話番号:077-528-2917
ファックス番号:077-528-2792
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更新日:2025年04月01日