市長定例記者会見(令和2年12月28日)

更新日:2021年01月29日

 令和2年12月、大津市長定例記者会見です。

  • 日時 令和2年12月28日(月曜) 13時00分から
  • 場所 大津市役所 別館大会議室

市長定例記者会見の様子

市長説明

 皆さん、こんにちは。

 年末のお忙しい中、お集まりいただき、誠にありがとうございます。

 まずもって、市政記者クラブの皆様には、平素、市政の各般にわたりご理解、ご協力を賜り、この場をお借りしまして改めて厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 本日は、今年最後の定例記者会見になりますので、まずは、今年一年を振り返って少しお話をさせていただければと思います。

 とはいえ、今年は新型コロナウイルス感染症対策に奔走した一年であり、息つく間もなく一年が過ぎました。

 思い返しますと、隣接する京都市での新型コロナウイルス感染症の発生を受けて、今年1月25日に市長に就任した直後でありましたが、1月31日に大津市新型コロナウイルス感染症危機対策本部を設置して以降、全国で感染が拡大し、3月5日には、本市において1例目の感染患者が確認されました。

 4月には、政府の緊急事態宣言が発出される中、本市職員に集団感染が発生し、この市役所本庁舎を一定期間立入り制限する決断に至りました。市民や事業者、議員の皆様に多大なご不便とご心配をおかけしたことにより、これまで以上に危機管理体制を強化し、市民の皆様の命と暮らしを守るため、そして事業者の皆さんの事業継続を支えるため、全力を傾注してまいりました。

 5月、6月、7月と、立て続けに緊急対策予算を編成し、その後、9月、11月の予算と併せて、感染防止対策、生活・子育て支援、経済対策の様々な取組を機動的に進めてまいりました。このような対策の中にあっても、コロナ後を見据えて、行政のデジタル化や教育のICT化の推進など、新たな日常に対応するものも盛り込んだつもりであります。

 一方で、このような新型コロナウイルス感染症対策に当たる中にあっても、市立大津市民病院の運営の立て直しや高齢者施設の整備などの健康づくり、手つかずであった学校施設の長寿命化やトイレ改修の推進、教育相談センターの機能強化による不登校対策の充実などの学びの環境づくり、多胎妊婦の健診の助成拡大やオンラインによる母子健康相談の実施、養育費確保に向けた取組などの子育て支援、これは本当に長年の懸案でありましたが、中消防署の移転の具体化、保育園の耐震化、ため池の防災対策などの暮らしの安心の確保、そして、県立琵琶湖文化館の後継施設の浜大津周辺への誘致や、先日も取材をしていただきましたが、水上飛行機の実証実験といった「なぎさ公園周辺魅力向上プロジェクト」による活力と魅力づくりをはじめとした、このような各種事業の推進に当たり、未来に向けたまちづくりの種まきも、一定取り組めたのではないかと思っています。

 現在、令和3年度の当初予算案の編成作業を進めておりますが、まずは、ワクチン接種の実施など、感染症対策に引き続き力を尽くしながらも、今年一年の成果をしっかりと踏まえて市政の推進を図っていきたいと考えています。

 次に、年末年始を迎えるに当たりまして、この場をお借りして、市民の皆様にいま一度新型コロナウイルス感染症対策へのご協力についてお願いをしたいと思います。

 まず、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、日々感染リスクと向き合いながら医療の最前線でご尽力をいただいている医療関係者の皆様、また、私たちの暮らしを支えるためにサービスを提供していただいている事業者の皆様、そして何よりも、日々の暮らしの中で感染防止対策に取り組んでいただいている市民の皆様に、改めて心から感謝を申し上げたいと存じます。

 現在、感染者数が連日過去最高を更新するなど、第3波と言われる中にあって、本県においても新型コロナウイルスへの感染が急増しております。滋賀県は、大阪府や京都府の発生動向に影響されると考えられており、もう既に近隣の影響を受けて本県でも感染者が急増しています。

 このような中、滋賀県からは、身の回りの感染対策の徹底等に加え、大阪府、京都府をはじめとする感染拡大地域への飲食やレジャーなど、不要不急の外出を控えることが要請をされています。年末年始は、ご家族団らんの機会や、親戚、友人などとの食事等の機会も増えることと存じますが、市民の皆様におかれましては、滋賀県の要請に応じていただくとともに、いま一度、手洗い、マスクの確実な着用、消毒、3密の回避など基本的な感染防止対策の徹底と適切な換気、加湿の励行、そして何よりも大人数や長時間の飲食など感染リスクの高まる場面を避けるよう、注意を払っていただくことをお願いしたいと存じます。どうかこの年末年始を皆様の力で感染拡大を鎮静化させるための時期にしたいと思っております。よろしくお願いいたします。

 そして、明けて1月10日には令和3年大津市消防出初め式、11日には令和3年成人式を予定しております。出初め式につきましては、令和3年は表彰式典を市民会館にて、訓練をなぎさ公園のおまつり広場において行います。式典では、密を避けるために人数を制限するとともに、例年実施している分列行進、音楽隊の演奏、消防・救急・救助訓練は行わず、車両行進と一斉放水の実施にするなど、規模と時間を圧縮し、感染防止対策を徹底した上で実施してまいりたいと思います。

 また、令和3年の成人式については、びわ湖ホールの大ホールをメイン会場として式典を行います。同ホールの中ホール、小ホール、また大津市民会館をサブ会場として、それぞれ分散して行うとともに、会場収容人数のおおむね2分の1を定員とした事前申込制としたことをはじめ、当日も感染防止対策を講じ、開催してまいりたいと現時点では考えております。

 また、様々な理由で会場に来られない方にも式典の様子をご覧いただけるように、びわ湖放送のユーチューブチャンネルにて、ネットの同時配信を行う予定であります。

 いずれにしましても、開催に向けては、今後も引き続き新型コロナウイルス感染症の感染状況を注視してまいりたいと思っています。

 最後になりますが、今年も残すところ、あと僅かとなりました。多くの市民の皆様、関係の皆様のご理解とご協力をいただき、今年一年、市政を運営できましたこと、改めて厚く御礼を申し上げます。新しい年が皆様にとって幸多き一年となることを願っております。

 市政記者クラブの皆様におかれましては、今年一年、新型コロナウイルスの感染の拡大の中にあって、市民の皆様の不安が高まる中、市政情報の発信にお力添えを賜りましたこと、この場をお借りしまして改めて厚く御礼申し上げます。本当にありがとうございます。

 そして、何よりも感染対策にかかるものではなく、折に触れ、まちの明るい話題や、そして頑張っている人々に光を当てていただいたこと、このことが市民の皆さん、そしてまちの元気につながったと思っております。改めて感謝を申し上げます。来年も引き続きよろしくお願いいたします

質疑応答

朝日新聞 市役所の建て替えについて、先日の市議会の特別委員会で示されたようにお聞きしており、来年度に基本構想を策定するとお聞きしております。市民の関心も高いと思いますが、特に関心が高いことは場所、具体的なスケジュールではないかと思います。現時点において、場所はどこを考えておられるのか、いつから工事が始まって、いつ完成するのか、具体的に決まっていることがあればお教えいただけますでしょうか。

市長 まず、この市役所の庁舎が耐震性能を満たしていないことが判明してから既に16年が経過をしております。私自身も、平成16年度に市議会に庁舎整備にかかる特別委員会が発足したときに市議会議員として在職をしており、この特別委員会の委員を務めておりました。そういったことからすれば、耐震性能を有していない庁舎の問題を看過することなく、何らかの検討を加えていくことは必要であると考えています。そのような中、さきの市議会においても、来年度、庁舎整備の基本構想の策定に着手をすることを表明させていただきました。

 ただいま質問にありましたように、現時点で場所、またスケジュールはお示しする段階にないと考えておりますが、この基本構想の策定の中で、市民の皆様、また議会の皆様のご意見を頂戴しながら、場所のことも含めて検討を進めさせていただければと思っています。

朝日新聞 来年度、基本構想を策定されるとのことですが、基本構想においては具体的スケジュールや場所は決まってくると考えてよろしいでしょうか。

市長 これから検討するため、現時点において結論を導くことは時期尚早ではないかと思います。ただし、これまでは現在地で建て替えることを前提にした議論があったと理解をしています。そのような意味においては、もちろん現在地の建て替えの方向性は消すことなく、けれどもやはり幅広に可能性を模索していきたいと思います。そのようなことも踏まえて基本構想を策定する中で議論していきたいと思っています。

朝日新聞 現在地にはこだわらないということですね。

市長 現在地も含めて、現在地のみならず、ほかの可能性も模索をしていくということです。

朝日新聞 ありがとうございます。あと何年もかかると思いますが、その間、マイナーチェンジがあってもよいのではないかと思っております。私は9月に赴任し、実際一番驚いたことは市役所のトイレが和式ということでした。説明は不要だと思いますが、お年寄りや足腰の悪い方、あるいは人工肛門の方などにとっては、トイレはなかなか切実な問題でございます。県がコロナ対策で県の施設のトイレを改修することをこの間発表いたしましたが、コロナ対策ではなくても、お年寄りなどに配慮して、トイレに関してもう少し改修を早めにされるようなご計画はございませんでしょうか。

市長 ただいまのご指摘、真摯に受け止めたいと思います。市民の皆様のみならず、市役所を訪れていただいた方にご不便をおかけしていることを本当に心苦しく思っています。

 本館が昭和42年3月、別館が昭和46年4月、新館においても平成元年3月ですので、もう30年以上が経過しています。そのような中で、アメニティーの機能のみならず設備の老朽化が著しく、このこともこれから市役所本庁舎を整備しなければならない動機になっております。

 そのような中における喫緊の対応として、年次的に洋式便器を増やしておりますが、抜本的な対策に手がつけられていないことは、市役所本庁舎の将来像が十分に示されていないことにあるのではないかと思います。

 そして、加えて申し上げれば、これから新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、来年度に向けて、なるべく市役所にお越しいただかなくても行政サービスを提供できる「持ち運べる市役所」という言い方をしておりますが、例えばICTを活用して手続を進めることによって、行政のデジタル化という言い方もしますが、市役所を訪れることなく行政サービスを提供できることもしっかりと模索をしていきたいと思います。しかしながら現実はご指摘のとおりでありますので、このことは感染症対策の観点から、例えば水道の蛇口の自動水栓化などはこの間取り組んでまいりましたが、トイレの在り方、またアメニティー機能の向上については、これからも引き続き検討してまいりたいと思います。

朝日新聞 つまり直ちに新しくする予定はないということでよろしいでしょうか。

市長 直ちに全てのものを新しくすることは難しいと思っています。洋式化については先ほど申し上げたように、平成30年度から順次計画に基づき、6か所整備しております。そして、先ほど申し上げたように、便座クリーナーの設置、水道の蛇口の自動化などは、この間取り組んでおります。まずはできることをしっかりと進めていくことでご理解を賜りたいと思います。

朝日新聞 ありがとうございました。3つ目の質問ですが、この間、水上飛行機の取材をさせていただきました。天気もよくて気持ちよさそうでした。あの水上飛行機の構想について、今後検討するとのお返事でしたが、現在、どのような具体的展望をお持ちかお聞かせください。あわせて、水上飛行機だけではなく、琵琶湖の大津港周辺の活性化をどのように考えておられるのか、ご説明いただければと思います。

市長 先ほども冒頭の挨拶の中でも申し上げましたが、11月24日に実施しました水上飛行機の実証飛行におきましては、皆様に取材をしていただきました。改めて感謝申し上げます。

 課題をしっかりと見いだすための実証実験でありましたが、皆様に取り上げていただいたことによって、さらに多くのメディアに取り上げられ、全国津々浦々に、琵琶湖で約半世紀ぶりに水上飛行機が復活したという明るい話題をお届けできました。そして同時に、本市にとっては大きな本市のPRにつながったと思っています。一定実証実験、実証飛行については成功を収めることができたのではないかなと思っています。

 実証実験、実証飛行のときにも申し上げたように、民間の事業者の事業化の足がかりを作っていこうと今回の事業に取り組みました。今後については、行政として、例えば琵琶湖の湖面利用の安全性の確保、水草の対策などの課題を共有しながら解決を模索していきたいと思いますが、この事業化については、事業者によって採算性も含めて検討されるものであると思いますので、事業者の動向を注視していきたいと思います。

 浜大津周辺の活性化についても先般から申し上げているように、県立琵琶湖文化館の後継施設の誘致を進めてまいりました。おかげさまをもちまして、三日月知事が滋賀県議会の11月通常会議の代表質問において、大津港の港湾業務用地を軸に進めていくと表明していただいたことは、本当にありがたいことと歓迎を申し上げたいと思います。この後、どのようなものがどのような機能でどのような規模でできるのかをしっかりと県と連携して進めていくとともに、我々は我々の取組の中で、琵琶湖文化館の後継施設をどのように位置づけてなぎさ公園周辺の魅力づくり、にぎわいづくりを進めていくのか、主体的な取組として進めていきたいと思っています。

朝日新聞 当日も同じ質問をしましたが、水上飛行機を見て、やはり安全面が一番の課題ではないかと思っております。春や夏になればもっと船も多いだろうし、泳ぐ人などもいるのかわかりませんが、危ないのではないかと見ていて思いましたが、そのあたり、市として、今後、検討、協議されていく予定はございますでしょうか。

市長 検討、協議というよりは、実際に水上飛行機を飛ばしてみないと、どの位の水域が必要なのか、どの方向から離着水するのか、今まで知見がなかったわけでありますから、そのような知見が得られたことが今回の実証実験、実証飛行で得られた成果であると思っています。それを踏まえて、航行を規制することは法的に課題があるのではないかと思いますが、どの位の水域を、安全性を確保すればこのようなものが恒常的に取り組めるのかもデータとしてお示しができますので、そのことを踏まえて、必要があれば県または滋賀県警察本部と協議というよりは、共有して進めていきたいと思います。

京都新聞 庁舎の問題について、傍聴している中で、委員の皆さんからのご意見の中で多かったことは、市長はこれまでは現在地での本館の建て替え、別館の取壊し・新築ということで議論が進んできたところが、場所については現在地にこだわらず幅広に探すとおっしゃっています。建て替えについても本館は改修でしたが、それも新築も視野に検討するということで、せっかく年数をかけて絞り込みをしてきた案が、また一気に一からプランを事実上検討することになってしまいました。また、いつ庁舎ができるのか、皆さんとてもご意見が多かったのですが、せっかく数年、前市長時代、その前から検討し、絞り込んできたことをもう一度、一から検討することに考えを改められたその理由を教えていただけますでしょうか。

市長 まずは、新型コロナウイルス感染症の感染を受けて、市役所そのものに求められる規模や機能は従前と変わってきたのではないかと思います。例えば、今、窓口の受付の在り方も見直しつつありますが、今まで3密の回避などは多分言われていなかったと思います。そのようなことも踏まえると、今まで以上にスペースが必要になってきます。換気対策をとっても同じことが言えます。やはり、この感染症対策の観点、そして、行政のデジタル化の推進など、新たな条件の下で検討する場合、今まで想定していたものでは対応ができないのではないかという点がまず1点ございます。

 もう一点は、従前の検討の中でもありましたように、現在地は現在地なりに課題を有しています。例えば、土砂災害警戒区域に指定されている敷地をどのように活用するのか、もちろん対策を講じて現在地で建て替える選択肢は残しつつも、あえて土砂災害警戒区域に新しい庁舎を造ることの良し悪しの議論がこれまでなされてきていないので、そのことを含めると、現在地での建て替えを視野に入れつつも、幅広にほかの候補地も、このような条件がある中でやはり検討するべきだろうと、基本構想の中で具体的な議論を進めていきたいと思っています。

京都新聞 もう一点、委員会において非常に印象に残ったことは、耐震不足になっていることが判明した2005年、あれから16年も経過しています。市長で言うと3代前、山田豊三郎市長の時代に判明し、その後、目片市長、越市長と続き、4代目の市長でもまだできておりません。とても時間のかかる事業であり、市長の本気度はどの位なのかを問われた議員の方もいらっしゃいました。

 市長としては、この庁舎の建て替えについてはどの位の思いを持っていらっしゃるのかをお尋ねしたいと思います。

市長 冒頭申し上げたように、耐震性能を有していない市役所の本庁舎であることは、大きな課題であると思っています。日々、市役所本庁舎にお越しになる市民の皆様、事業者の皆様、そして、この中で執務をしている職員にとって大変なリスクであると思います。それと同時に、新館に災害対策本部を設置しますが、市役所本庁舎が有事の際に十分機能しないことは大きな課題であると思っています。

 一方で、市議会からも様々ご指摘をいただいていますが、先ほど冒頭のご挨拶で申し上げたように、私が就任したのは今年の1月25日です。今日が12月28日で、就任から11か月となります。その中で新型コロナウイルスの感染の対応に当たりながらも、そのことは課題であると認識し、来年度基本構想の策定に着手します。私としては、スピード感を持って対応していると考えております。

 そして、何より財源が大きな一つの課題になるのではないかと思います。私の就任前、検討は一定なされてはおりましたが、財源の確保について具体的なものが示されたかというと、例えば平成18年に志賀町と合併し、合併特例債という有利な起債がありました。しかしながら、市役所本庁舎はもちろん合併特例債の対象になる事業でもありますが、合併特例債は今年度をもって上限まで発行してしまっています。要するに、市役所本庁舎の整備には合併特例債を活用できない状況です。そして、庁舎整備基金が従前からありましたが、この基金も12億円くらいしかありません。この間、本当の意味で庁舎整備を推進するとするならば、やはり計画的・年次的にこの基金の積立てがあったであろうと思いますが、されていません。スピード感を持ってこの課題解決に取り組まなければなりませんが、財源の問題、そして、市民の皆さんの意見の集約が十分されてこなかったように理解をしていますので、そのことも併せてしっかりと対外的に、来年度の基本構想の策定をすることを表明させていただき、そこから様々財源の問題、そして市民の皆さんのご意見を承り、それらを加味しながら、それ以降の基本計画につなげていきたいと思っています。

京都新聞 市役所の建て替えはどこの首長にとっても鬼門のような事業でありますが、県内を見ましても、庁舎問題で非常にもめて、市長選の争点になっている選挙もございました。市長としては自分の任期中にはある程度、めどをつけたいと思っていらっしゃいますか。

市長 私の任期があと3年ですので、任期中にめどがつくことはないであろうと思います。しかしながら、やはりそれに向けたしっかりと準備は進めていかなければいけないと思っています。私の責任において、基本構想、基本計画を策定し、その後のことはその後の状況に応じて、その時点で判断をする必要があると思います。私が責任を持って申し上げられるのはそこまでです。

毎日新聞 びわ湖毎日マラソンが来年2月をもって、大津から離れて、大阪マラソンと統合することが決まり、先日、メッセージもいただきました。

 佐藤市長は議員時代からびわ湖毎日マラソンにも携わっていただき、個人的な思い入れもあるかと思いますが、改めて、決定したことではありますが、びわ湖毎日マラソンが終わってしまうことへの感想、それによって大津が全国区に放送される大きなテレビがなくなった時に、スポーツ振興として代替するような何かスポーツイベントなどがあれば、お聞かせいただけますでしょうか。

市長 一言で申し上げれば、本当に残念です。約60年の長きにわたって、市民の皆さんのみならず、全国の皆様に愛されてきたびわ湖毎日マラソンの開催がなくなることは本当に残念であります。

 それぞれの方に様々な思い入れがあると思います。私は地域の体育団体の一員として、毎年このびわ湖毎日マラソンの沿道の自主警備員として参加しました。それらに携われることは、それぞれの地域の体育団体の皆さんにとっても大きな負担でもありながら、喜びでもありました。寒いときは吹雪く中、ずっと立っていなければならないときもあり、本当に寒い日が多くありました。ただ、そういうことも含めて、様々な思い入れがあります。

 例えば、私が記者時代に取材をしていた警察官の方は、若かりし頃に白バイに乗って先導していたと、その方はお亡くなりになりましたが、本当に誇りに思って昔話を語ってくださいました。本当にそれぞれに様々な思い出を持ちながら、思い入れを持ちながら、この60年間、続いてきたものがなくなることは本当に寂しく、残念だと思っています。

 そして同時に、びわ湖毎日マラソンがNHKで放送されることによって、全国の皆さんに、この大津というまちをご覧いただける絶好の機会、これが失われたことも大きな損失であると思っています。

 しかしながら、我々は前を向いて進まなければなりませんので、びわ湖毎日マラソンは大阪マラソンと統合され、さらに発展を遂げていく、そのことを期待を申し上げますし、そして同時に我々、このレガシーをしっかりと受け継いでいかなければならないと思っています。

 そのような中では、どこかの時点で、このびわ湖毎日マラソンを振り返るような機会を持ちたいと思っています。例えばこのびわ湖毎日マラソンの歴史を振り返るような企画展などを大津市の歴史博物館で開催することができれば、そこに集って、それぞれの思い入れ、思い出をそこで共有をしていくような場をつくれればよいなと思っています。これは本当にまだ個人のアイデアであり、どことも協議しているわけでもありませんが、これからその可能性を見いだしていきたいと思います。やはりどこかの時点で、このまま大阪マラソンと統合されるということではなく、今までを振り返って、そしてもう一回、市民の皆さんとその思い出に浸る場をつくっていきたいと思っています。

 新しい取組としては、スポーツの推進も幅が広がってきております。今年もブランチ大津京でeスポーツのイベントを開催しました。これは試行的にやりましたが、このようなeスポーツの取組など、新しいスポーツにもこれから挑戦をしていきたいと思っています。そのようなことがひいては本市のスポーツの推進につながるものと、そして同時に、このびわ湖毎日マラソンが培ったスポーツに対するこの思いを、また新しい形で形にしていければと思っています。本音を言えば、来年も継続してほしいです。

毎日新聞 うちの事業部がいろいろやってくれるのかと思いますが、現在、ハーフマラソンやマラソンなど、コロナの関係で開催できないこともありますが、今後そのようなランニングなどがあり、それを何かしら少しびわ湖毎日マラソンのレガシーなどを引き継ぐような大会にしていければと個人的にも思いますし、また協力していただけたらとも思っております。

市長 お力添えをお願いいたします。

日本経済新聞 自動運転バスについて、なぎさ公園を中心にした魅力づくりと密接に関連したプロジェクトであると思いますが、来年度、4回目の実証実験はあるのでしょうか。

市長 今のところ未定です。

日本経済新聞 市長の希望という点ではどうでしょうか。

市長 まず、この自動運転について、これからの少子高齢化を見据えて地域が抱える様々な課題を解決しようとするならば、これは国を挙げて進めていかなければならない取組であると思っています。それと同時に、その自動運転を実用化していくことについて、基礎自治体としても協力をしていくことも必要であると思っています。ただし、その前提として、安全が一定担保されることが必要であると思います。無人で走っている分には、対外的な安全対策のみで済みますが、乗客を乗せて走るバスが安全をしっかりと担保できないのであれば、やはりそこをしっかりと積み上げて次のステップに行かなければならないと思っております。

NHK びわ湖毎日マラソンについては、大津放送局も非常に寂しがっており、思いを同じにしているところでございます。また別の質問で恐縮ですが、交通安全条例についてお尋ねしたいと思っております。11月議会において質問もあり、令和3年度中に議会に上程をするようにご回答があったと思います。素案の策定に至るまで、どのようなスケジュールで進まれる予定なのか、お教えいただけますでしょうか。

市長 前回の定例記者会見でも申し上げたように、ほかの法令との整合性や実効性があるものにするためにも、もうしばらく時間を要したいと、要するであろうと思っています。そのような中、これまでは市民部を中心に交通安全条例、仮称でありますが、この条例については議論を進めてまいりました。しかしながら、市民部の視点だけではなく、他部局の視点もしっかりと入れながら議論していく必要があると思い、これまで市民部のみでの検討を進めてきましたが、これを部局連携で他部局も含めた形でできるように、これからは進めていこうと思っています。

NHK 市民の方から、例えばパブコメを集める、あるいは、もともとこの交通安全条例の話自体が昨年起きた園児事故をきっかけに出たものと思いますが、例えばその被害者などの当事者の方にお話を聞く機会などは考えていらっしゃいますでしょうか。

市長 本当に痛ましい事故を再び起こさないという誓いの中でつくる条例でありますが、条例の検討に当たって、特段、個別にお話を伺うことは考えておりません。パブリックコメントで広く市民の皆様、また事業者の皆様の意見を反映していくことはもちろん必要であると思っています。

関連リンク

この記事に関する
お問い合わせ先

政策調整部 広報課
〒520-8575 市役所本館2階
電話番号:077-528-2703
ファックス番号:077-522-8706

広報課にメールを送る