市長記者会見(令和6年10月24日)

更新日:2024年11月14日

  • 日時 令和6年10月24日(木曜)11時から
  • 場所 大津市役所 新館2階 災害対策室
会見で説明する佐藤市長

市長説明

市長 皆さん、こんにちは。本日はお忙しい中、記者会見にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。
 平素、市政記者クラブの皆さんには、市政情報の発信にご理解とご協力を賜り、改めて厚く御礼申し上げます。本当にいつもありがとうございます。
 今月も大河ドラマ関連の各種事業の展開についてご紹介いたします。

 初めに、毎回恒例となっております大河ドラマに関連した取組であります。

大河ドラマ館来館18万人達成

 「光る君へ」びわ湖大津大河ドラマ館と「源氏物語 恋するもののあはれ展」の状況についてでありますが、9月29日には5月に当初の10万人から上方修正を行った年間目標であります来館者数16万人を達成いたしました。これを受けまして、活用推進協議会において再度上方修正を行い、新たな年間来館者数の目標を24万人としたところです。なお10月23日時点で約18万2,000人となっております。

 またアンケート結果からは、来館者の属性について、「女性が多いこと」「遠方が多いこと」「若年層が多いこと」「宿泊が多いこと」の4点の特徴が見てとれます。秋の観光シーズンを迎える中において、特に宿泊を伴って来訪される方々に対して、市内への周遊をさらに促進する施策を展開してまいりたいと考えております。

光る大津スペシャル周遊セット

その1つが、10月1日から始めております「光る大津スペシャル周遊セット」の販売です。公共交通を組み合わせたお得な周遊セットとして、京阪石山坂本線の沿線を中心とした市内の各所への周遊とともに、公共交通機関の利用を促していくことを狙っています。大河ドラマ館の入館券と石山寺の入山券、三井寺の特別拝観券、京阪電車石山坂本線の一日フリーチケットをセットとしており、大人1人1,200円です。

石山駅から京阪電車を利用して、大河ドラマ館・石山寺・三井寺と文化財収蔵庫を回ると、通常2,450円かかるところが半額以下で回ることができるようになっています。販売期間は10月1日から来年1月31日まで、石山駅観光案内所で販売しております。

石山寺

 次に5月の大型連休に続きまして、石山寺周辺に臨時駐車場を開設いたします。石山寺の「あたら夜もみじ」の期間で、紅葉の見頃となると思われる11月16日土曜から12月1日日曜までの土曜と日曜において、お昼の時間帯は石山小学校と東レ滋賀事業場の従業員用駐車場、また夜の時間帯は石山小学校を臨時駐車場として活用いたします。東レ滋賀事業場の従業員用駐車場につきましては、無料のシャトルバスも運行いたします。

 また平日に石山寺観光駐車場などが全て満車となった場合には、石山駅周辺の民間の有料駐車場を案内するとともに、石山駅近くにある東レショップで大河ドラマ館の入館券を販売し、併せてお客様に京阪バスの往復無料チケットをお渡しすることとしております。これらの取組により、パーク・アンド・ライドを促進してまいりたいと考えております。

よはのつきプロジェクト

 秋の大津で琵琶湖と月を愛でながら楽しめるイベント「よはのつきプロジェクト」では、11月16日の満月の日に、「和スイーツマルシェ」を大津港で開催し、夜には「お月見スカイランタン企画」も予定しております。9月に開催いたしました琵琶湖岸でのレイクシアターとナイトマーケットには、2日間で合わせて約2,400人が来場しており、県外からのお客様も多かったことから、なぎさ公園周辺のにぎわいの創出に向けた今後の取組にもつながるものと期待しているところでもあります。

よはのつきプロジェクト・琵琶湖岸でのレイクシアター
よはのつきプロジェクト・ナイトマーケットを楽しむ参加者ら

 最後に歴史博物館においては、11月24日までを会期として、現在、秋季企画展「石山寺─密教と観音の聖地─」が開催中です。今回は石山寺の歴史と仏教文化についてスポットを当てた展覧会としておりまして、重要文化財石山寺縁起絵巻を全巻展示するほか、近年の調査で新たに確認された仏像や仏画などを展示することとしています。期間中には国宝5件、重要文化財18件を展示することとなります。

 次に話題を変えまして、「学校夢づくりプロジェクト」についてであります。

企業版夢づくり事業

 先日も、作家・今村翔吾さんによる学校夢づくりプラスの事業を取材していただきました。誠にありがとうございます。令和3年度から始めました学校夢づくりプロジェクトは、子どもたちの思いや発想を大切にしながら、各学校において創意工夫した取組が展開されるとともに、地域と学校、子どもたちの連帯感を醸成する場、また醸成する機会にもなっておりまして、特色ある学校づくりにつながっているのではないかと手応えを感じているところであります。

 今年度からは、これまでの学校企画型に加えて新たに連携型を設けており、他の学校と共同して行う取組や地域だけでなく企業や大学などとの連携など、さらに子どもたちが多様な主体とつながり、学びの広がりや深まりが得られるものを企画しております。小規模校3校による連携や、地元の大学や商店街、観光協会などとの連携など、8つの学校で6つの企画が計画されており、日程が近いところで申し上げますと、和邇小学校において地元商店街と連携したスタンプラリーの実施や、11月3日に行われます和邇地域の秋まつり、小野妹子まつりでの小学校のブースの出展などが予定されています。今年度から産業観光部におきまして、企業版夢づくり事業もスタートしており、引き続きこれらの取組を通じて、子どもたちの将来の目標や夢を応援していきたいと思っています。

 最後に、本市の待機児童対策の状況についてお知らせいたします。

 緊急対策としまして、本年、特に待機児童が発生した地域において、7月から公募をしていた小規模保育施設の新設につきましては、坂本・下阪本学区で2件、唐崎・滋賀学区で4件の事業者から応募があり、10月22日に審査委員会にお諮りをし、答申をいただいたところです。答申に基づきまして10月中に事業者の決定を行い、それぞれの地域に令和7年4月1日開所を目指して小規模保育施設を設置いたします。

 また大津市立幼稚園及び認定こども園において、一時預かり事業の預かり時間を、来年度から延長することを決定いたしました。具体的には就労等の要件に当てはまる場合には、現在より30分前倒しして、午前8時30分から預かることができるようにするとともに、保育時間終了後におきましても、現在の17時から17時30分までに延長することとしております。現在、市立幼稚園では3割程度の保護者の方が就労等をされている状況であることから、既に通園いただいている方はもとより、これからお子様の預け先を検討する保護者の方の選択肢としていただくことを狙っております。

 保育士の確保に向けましては、来年度当初予算の編成作業はこれからでありますけれども、6月補正予算で措置しました潜在保育士等就職支援給付金及び保育士等奨学金返還支援事業費補助金を来年度についても継続して実施することを検討しております。

 公立保育園につきましては、令和7年4月採用の採用予定人数を昨年度の約2倍の29人とした上で採用試験を実施し、補欠合格を含めてこれを上回る数の内定を出したところでありますが、場合によっては2次募集も視野に入れています。

 また現在策定を進めている次期子ども・若者支援計画におきましては、民間保育園の新設を含めて、今後5年間の保育ニーズに対する提供体制の整備について検討を進めているところであります。

 私からは以上であります。

質疑応答

産経新聞 今の待機児童対策の説明に関連してなんですが、今おっしゃったように、大津市は4月時点で全国最多の待機児童ということで、いろいろ対策を進めておられるという説明がありました。今おっしゃったように来年度に向けて数々やっておられると思いますが、一方で、例えば閉園であるとか保育士の振り分けであるとか様々見直しがあって、保護者の中には何か決定が急なんじゃないかとか、子どもが不便になるんじゃないかとか、若干不安もあるという話もあり、一部報道もされたりしたこともあります。その辺の不安に向けての市長のお考えなりメッセージがあればお願いしたいと思います。

市長 まず待機児童対策として、緊急的な対応に迫られた結果ではあるものの、逢坂保育園の休園という判断をした結果、逢坂保育園の保護者とお子様に大きなご負担とご不安をお与えしましたことは、本当に深く、そして重く受け止めております。

 一方で今も質問の中で触れていただきましたが、今年4月1日時点の待機児童数は、全国で最も多い184人となりまして、来年度の保育ニーズもさらに高まると見込まれる中で、待機児童対策について様々な観点から検討を進め、保育士が不足する状況で公立保育園においても一人でも多くの子どもさんを受け入れられる方策を検討した結果、7月に逢坂保育園を休園するという判断に至りました。今後、閉園への不安に寄り添うなど、引き続き丁寧に対応してまいりたいと考えております。

日本経済新聞 大河ドラマ館の来館者数ですけれども、ちょっと言葉の問題だけですけれども、来年1月までなので、目標というよりは見通しという感じなんですかね。

市長 いえ、かなりチャレンジした24万人だと理解しています。特に今、秋の観光シーズンですが、これから冬場に向けて閑散期に入るわけでして、そこの集客が順調にいけば、24万人達成可能だという議論があったと承知しています。

日本経済新聞 では、あくまで目標ということですよね。あと石山寺ですが、問題は周遊の方ですけれども、例えば大津市の歴史博物館、それから隣の三井寺、このあたりも来る人が増えている。つまり周遊がうまくいっているという感じなんでしょうか。

市長 例えば大津市歴史博物館においては、特集展示の来館者数を見ますと、確かに昨年よりは増えておりますが、大河ドラマ館の集客と比して、それだけの伸びがあるかと言われると、そこは心もとないところがあるのが実情であります。

日本経済新聞 石山寺が独り勝ちみたいなところがあるんでしょうか。

市長 いえ、一方で特に情報発信の分野で言えば、例えば今、大河ドラマ「光る君へ」で中宮・彰子役を務めていただいている見上愛さんが比叡山延暦寺を巡っていただいて、それが全国で放送されるなど、紫式部・源氏物語ゆかりのまちとしての発信は石山寺にとどまるものではありませんし、実際にそういった認知度は高まっていると思っています。

日本経済新聞 大河ドラマ自体は12月で終わって、大河ドラマ館も1月で終わるということですけれども、来年ですよね、この反動みたいなものがある程度予想されるのかと思うんですけれども、そのあたりの対策とか対応は考えていますか。

市長 現在、このアフター大河の取組について検討を進めているところですけれども、一例を申し上げますと、例えば今回の大河ドラマ「光る君へ」を契機とした取組によって、宇治市・越前市との3市の連携の取組が実現しました。これまで取組ができていなかったところですが、例えば宇治市にあります源氏物語ミュージアムは、インバウンドも含めて多数ご来館いただいていますけれども、その来館された方たちが大津に足を運ぶというルートが今までございませんでした。そうすると、これだけ源氏物語を起筆したと言われる石山寺の認知度が高まっている中において、宇治市との連携も一つの新たな可能性として今回見い出したものでありますし、また越前市も含めて、こういった3市連携の取組の次の展開は考え得ることだと思います。

京都新聞 待機児童対策についてですけれども、10月で保育所の応募締め切りもあったかと思うんですけれども、そのような状況を見て来年度の見通しがどうなるかというのと、待機児童は今年より増えそうなのか教えていただければと思うんですけれども。

市長 この時点で待機児童数をお示しするのは困難であります。今は入所申込みの時点ですので、これからどういう保育園をしっかりとマッチングできるかということについて取り組んでまいりますので、その後、待機児童数の見通しというのが示せると思います。

京都新聞 応募自体は多かったのでしょうか。

市長 昨年度より増えていることは事実でありますけれども、劇的に増えている状況では、今の時点ではありません。

京都新聞 待機児童関連で、令和8年度から政府の「こども誰でも通園制度」というものが本格実施が始まると言われていますが、大津市としては実施可能なのか、現時点で見通しがあれば教えてください。

市長 令和8年度から始めるということが、法律にも明記された取組でもありますので、このことについては、全園で実施できるとは考えておりませんが、何がしかの形で検討する必要があると思います。

滋賀報知新聞 大河ドラマ館に関連してお尋ねします。当初入館者は、期間中に10万人という目標を立てておられたんですけれども、市から毎月のように何万人突破しましたとおっしゃっていただきまして、かなりハイスピードで数値を更新しているという印象があるんですけれども、折り返しを過ぎて上方修正をされるような状況ということに対する市長の受け止めをコメントいただけますでしょうか。

大河ドラマ館

市長 当初、来館者の年間目標を10万人ということにしておりました。本音を申し上げれば、もう少し高い目標を掲げてもいいのではないかと思っておりましたが、そういった中で10万人の来館者の目標でスタートしました。

 そしてまた大河ドラマが展開するにつれて、大河ドラマの関心が非常に高まったということが、今回の来館者数の増加につながっていると思っていますし、その背景には、やはり面白い、そしてまた今までの大河ドラマファンではないファン層をしっかりと開拓していただいた大河ドラマ「光る君へ」であったことが、こういった来館者の増加につながったと思っています。先ほども属性についてご説明申し上げましたけれども、やはり女性が多い、そしてまた若い層が多い、このことに顕著に表れていると思います。

滋賀報知新聞 先ほど来年度、アフター大河の話があったんですけれども、3市連携の話も含めてですが、いわゆるレガシーといいますか、大河ドラマ、石山寺を一定知ってもらった上で、さらに市としてこういう情報発信ができたらとか、こういう気持ちで臨んでいきたいというものがありましたら教えてください。

市長 決して大河ドラマだけにとらわれる必要はないと思っています。今回のこの大河ドラマ「光る君へ」を契機とした取組によって、源氏物語、また紫式部ゆかりのまちだという認知が高まりましたので、大きくこの文学ということで申し上げれば、これは源氏物語にとどまらず、例えば松尾芭蕉の俳句ですとか、天智天皇ゆかりでかるたですとか、現代文学で言えば宮島未奈さんもいらっしゃり、今村翔吾さんもいらっしゃりという状況ですので、本当に幅広く文学にゆかりの深いまちだという発信というのも、これは様々な取組の中でしていけるのではないかと期待しております。

衆議院議員選挙開票風景

毎日新聞 本日、発表事項とは関係ないんですけれども、前回の会見から後、自民党総裁選があり、石破首相の就任があり、既に今、衆議院選挙が行われている最中なんですけれども、この間の経緯について、佐藤市長の所感をお伺いしたいと思います。

市長 これが公示前であれば、もう少し踏み込んだことが申し上げることができると思いますが、既に今、衆議院議員総選挙においては選挙戦の最中であります。私から申し上げることができることは、やはり各政党・各候補者の政策を見極めた上で、主権者としてお一人お一人が一票をしっかりと行使していただくことを望みます。

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