ロールモデル紹介 佐藤 祐子さん

株式会社国華荘 おごと温泉 びわ湖花街道
代表取締役社長 佐藤祐子さん
1. わが社はこういう仕事をしています

びわ湖のほとり、おごと温泉で旅館を営んでおります。
父が生まれた年の昭和14年に祖母が割烹旅館「国華荘」を始めまして、祖父が昭和26年に株式会社国華荘を設立し、その後父へ引き継がれ、私で4代目となります。
旅館業という、ひとつの産業を通して、旅人に一夜の宿を提供し安心安全を提供しながら、地域の雇用を創出し、治安も含めていい街にするということを、私たち観光産業、特に、旅館宿泊業は使命だと思っております。そして、お客様にわずかな時間ながらも、一緒にお過ごし頂くことによって、良い思い出を作ってもらい、「あぁ、ここに来てよかった」と思ってもらうことが旅館業という私どもの事業になります。
従業員はとても多様性のあるメンバーが揃っております。 例えるならば、動物園でしょうか。人気を集めるパンダもいれば、知恵のある猿、時折野生の王者の貫禄を思い出すライオン、自由なカピバラなど…
それぞれが、それぞれの見せ場で能力を発揮し、個性や魅力を提供してくれています。
2. トップリーダーとして求められるもの
(現在のポジションになられた経緯、やりがい、信念などを教えてください。)
旅館業を家業として一族で営んでおりましたので、小さい頃から旅館で働く両親をみて育ちました。両親から引き継いで欲しいと言われたことはないのですが、自然な成り行きで、社会人になってから旅館の仕事を手伝うようになり、専務取締役を経験後、平成21年に社長に就任しました。
経営者としてのあり方が組織としてのあり方にも反映されると考えています。
社訓でもある「明るく楽しく優しく親切に」を信念として、女性経営者としての柔らかさと強さの両極を活かしながら、お客様に合わせたおもてなしを提供していく。そのようなあり方を従業員に見せながら、従業員には指示をして伝えるのではなく、自らが考えて行動し成長してもらうことを期待しています。
また、大津へ来てよかった、ここで働けてよかった、この地域に住めてよかったと言われる企業を目指して、社員、パートさん、またそのご家族の方々にもご理解頂き、いい会社を一緒に創っていこうと伝えていくことが社長としての役割だと思っています。
3. 毎日いい仕事をするためのルーティンワーク
(スポーツ選手のように、仕事をする上で個人や会社全体でのルーティンワークはありますか?)
よい仕事をするためのコツとしまして、心がけていることがあるとすれば
「環境を整える、身の回りをきれいにするということ」がございます。
例えば、髪を整え、爪もきれいに整え、ツヤを出してあげたり、お化粧をしてきれいにすることもできます。
日常生活では、トイレを使ったら、その手で毎回掃除をしますし、お風呂にも入ったら、その時に掃除をします。
そして、当たり前ですが毎日、お部屋の掃除もしていますし、車も洗車していつもきれいにしています。
環境が汚れてしまうと、どうしても心も乱れてしまい、落ち着かないように思います。
私自身も完璧ではなく、忙しくて疲れてしまい、今日くらいは・・・とできない日もあります。
無理せず自分のペースに合わせながら、環境や身の回りを整えることを意識されていくと、心が整い、自分の状態が良くなっていくのが実感できるのではないかと思います。
4. もっと愛される会社に。トップが語る将来のビジョン
(今後こうしたい、という会社のビジョンはありますか? )

事業継承をどうしていくかという課題はありますが、旅館という会社として地域にどのようにお役に立っていくかが大きなテーマとなっています。
従業員も先ほど動物園と申しましたように、色んな能力や才能の持ち主がおります。中には自分でレストランや喫茶店をやりたいという人も出てきております。
将来的には従業員の夢を応援する形を取りながら、会社を発展させていく事業展開ができるような経営を目指しており、経営基盤をどのように確立していくかがポイントになります。
旅館としての営みと、地域の中での株式会社国華荘としての営みのバランスをとりながら、地域の魅力、大津市、滋賀県の魅力、ひいては日本の魅力を旅館業を通してお伝えしていきたいです。
実現するためには、一人の力ではなく、みんなで議論し、意見を出し合いながら、「滋賀を、日本をどう元気にするのか?」「そのためには何をしていかなければいけないのか?」を、会社を存続させながら進めていきたいと思っています。
5. 私が考える、いま求められる人材とは
(求める人材の特徴、期待するところを教えてください。)
「あきらめないこと」でしょうか。
やる前から何もせず、あきらめてしまう人や、自分で何をやるべきなのかを考えることができない人が多いと感じています。
何か問題があった時、一手二手で終わって解決できなければ、あきらめてしまう人が多いです。 昔は何か問題があれば、十手二十手考えるものと教えられたものです。
あきらめない心を創るためにも、「心技体」を鍛えるバランスが大切です。
その心の置きどころについては、京セラの稲盛さんが人生の方程式としてご説明されていますが、人生・仕事の結果は「考え方 × 熱意 × 能力」とも置き換えることができます。
すべてが掛け算になるものなので、いくら熱意が高くても、能力が高くても、考え方がマイナスだとマイナスになってしまいます。心の置きどころとしてプラスの「考え方」を持っていることが大切になります。
そして、一人で抱えるのではなく、その考えをみんなで共有したり、相談したりすること、その場を作っていくことが大切だと思っています。
この記事に関するお問い合わせ先
政策調整部 人権・男女共同参画課
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ファックス番号:077-527-6288
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更新日:2018年08月27日