【~令和6年5月31日】緊急ミニ企画「坂本城跡」展を開催します

更新日:2024年04月05日

坂本城跡から出土した赤い三巴文軒丸瓦坂本城跡から出土した黒い三巴文軒丸瓦坂本城跡から出土した赤い均整唐草文軒平瓦

坂本城の本丸を調査したときの出土品を展示しています

明智光秀が築城した坂本城は、「本能寺の変」で織田信長が討たれた直後に失われ、その後1度は再建されましたが、大津城の築城の際に廃城となりました。絵図などが残っておらず、「幻の城」とされていました。

昭和54年に坂本城の本丸とされる跡が発掘調査で検出され、湖岸の石垣や井戸、建物跡、城で用いられた瓦や陶器などが出土しました。平成30・31年に坂本城の範囲とされていた場所で発掘調査が行われた際、坂本城よりも古い時代の遺構や遺物が検出され、坂本城が想定よりも琵琶湖側にあるのかもしれないと考えられるようになりました。

令和6年2月に坂本城の三の丸と思われる石垣が検出され、2月10日と11日に大津市文化財保護課による現地説明会が行われました。足を運ばれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで大津市埋蔵文化財調査センターでは、緊急ミニ企画として、昭和54年の発掘調査で坂本城本丸とされる範囲で出土した、瓦や陶器を中心に展示を行っています。

坂本城はどんな城であったのか、思いを馳せにいらして下さい。

なお、展示室において遺跡紹介展「山ノ神遺跡」を同時開催中です。

おもな展示資料

三巴文軒丸瓦、宝珠文軒丸瓦、均整唐草文軒平瓦、平瓦、丸瓦
青磁皿、天目茶碗、染付磁器ほか 約50点

開催場所と開催期間など

  • 場所:大津市埋蔵文化財調査センター1階研修室前
  • 期間:令和6年2月8日(木曜)から5月31日(金曜)まで 9時~17時
    ただし、土曜、日曜、祝祭日はお休みさせていただきます。
  • 入場料:無料

当センターへの経路については、下記ページをご覧ください。
埋蔵文化財調査センターへの経路について

「坂本城跡出土瓦の再整理」数量限定で発売中です

報告書「坂本城跡出土瓦の再整理」の表紙写真

坂本城本丸で出土した瓦は、黒瓦と赤瓦があります。従来、赤瓦は坂本城が炎上したときに炎を受けて赤く変色したと考えられていました。

しかし、再度整理をし、理科学的分析をした結果、赤瓦は当初から赤く焼かれていたということが分かりました。

「坂本城跡出土瓦の再整理」では、出土した瓦の分類や解説などが写真や実測図、一覧表で詳しく記述されています。ご興味を持たれましたら、当センターでも販売しておりますので、ご連絡下さい。

大津市埋蔵文化財調査報告書第160集
「坂本城跡出土の瓦の再整理」
税込み価格2,000円

本文66ページ
モノクロ図版17ページ
カラー図版30ページ

同時開催!遺跡紹介展「山ノ神遺跡」

大津市一里山にある「山ノ神遺跡」は白鳳時代の窯跡で、たくさんの須恵器を焼いていました。その窯の中で、鴟尾(しび)という寺院の屋根飾りが丸ごと4つも放置されていたことで、注目を集めました。

今回の展示で、いろいろな須恵器や鴟尾の実物大模型などを展示しています。
詳しくは下記ページをご覧ください。

リンク:【埋蔵文化財調査センター】遺跡紹介展「山ノ神遺跡」へお越しください!

この記事に関する
お問い合わせ先

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〒520-0006 大津市滋賀里一丁目17-23
電話番号:077-527-1170
ファックス番号:077-527-1171

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