石山中学校における出前講座(令和7年度)

【概要】
- 日時:令和7年6月23日(月曜)4~6校時
- 場所:各学級の教室
- 学年:2年生(78名・3クラス)
- 講師:特別養護老人ホーム千寿の郷
- 内容:高齢者の方との接し方について
当日の進行
介護職員による講義【各クラスで1~5の流れで実施】
- 施設紹介の動画視聴
- 講師が施設に入所している高齢者役と施設の職員役になり、いくつかの事例をもとに演じる
- 事例のような高齢者の方に、どのように対応すればよいと思うか、グループに分かれて話し合う
- グループの代表者が、話し合った内容で、実際に高齢者の方のサポートを行う
- 講師によるコメント
【事例】施設に入所しているおじいさんが「腕時計をなくした。施設内に泥棒がいる。」と職員に言っている。しかし、入所時には腕時計を持参していない。
【事例】入所してから日が浅く、職員が話しかけても無気力で無反応なおじいさん。今までの生活歴を確認しながらどのように接していくことができるのか。
【事例】耳が聞こえにくく、病気で言葉も出ない。また、一人で歩くと転倒して怪我をしてしまう利用者が立ち上がろうとするたびに、トイレに行きたいのではないなら座っておくよう職員が何度も制止する。
【事例】二人の利用者から同時に支援を求められたときの対応方法
【事例】トイレに失敗した利用者をトイレへ誘導する。本人は歩いていくと言っているのに、介護者の都合で車椅子を使用しようとする。
グループに分かれて話し合う様子

講師たちも各グループに入り、「こんな利用者さんがいた時に、みんなやったらどうする?」「こういった状況やったらどうしたらいいやろ?」と生徒に問いかけ、生徒たちはその場面を想像しながら、グループで対応策を考えました。
対応策を考えるときには、高齢者の立場になって考えたり、それぞれの高齢者の生活歴などの情報を生かして、いろんなアイデアが出ていました。
高齢者(介護職員)をサポートする生徒の姿

高齢者役の職員と接する場面では、高齢者(キャラクター設定あり)の家族構成や趣味、好物などの情報を基に高齢者とのコミュニケーション方法を考えていました。
講師からは、筆談やタブレット等を用いて工夫しながら高齢者と会話をしようとする生徒たちの姿を見て、利用者さんが伝えたいことや意向を理解しようと努力する事が大切であり、それが自然にできていることは素晴らしいと伝えられていました。
また、「利用者さんのありのままを受け入れ、その方のプライドを大切にしながら支援することも大切である」など、講師から日々の支援で心掛けていることも伝えられ、生徒たちはさまざまなかかわり方を実践していました。
介護職員による介護職を目指したきっかけ

学校卒業時点では、介護職という選択肢はなく、スポーツに携わる仕事を目指していたが断念。そんな時に、友達から介護の仕事を勧められ、介護の世界に。
介護は初めてということもあり、先輩職員の対応方法を見習ったり、YouTubeなどSNSで介護のやり方を調べ、毎日勉強されたそうです。
今では、介護の楽しさもわかり、人をサポートできる仕事に携われていることが自分に合っているので、仕事が続けられていると仰っていました。
これからも高齢者の生活を支えられるよう頑張っていきたい!と熱い想いを伝えられました。
当日の様子



介護職員から生徒へのメッセージ


メッセージ
高齢者との接し方に正解というものはありませんが、人生の先輩として尊敬する気持ちで接することや、利用者さんの想いに耳を傾け、否定から始めないことが大切です。「相手のことを知ろうとすること」が高齢者理解への第一歩であり、常に「なぜ?」と疑問に思い考えていくことを心掛けています。利用者さんとのコミュニケーションも言葉だけでなく、しぐさやジェスチャーも用いて日々の介護にあたっています。と伝えられて、講義を終えられました。
受講生アンケート結果
受講前
「介護の仕事」への興味・関心
受講後
「介護の仕事」への興味・関心の変化
出前講座は「介護の仕事」に興味・関心を持つことにつながると思うか
中学生が思っている「介護の仕事」のイメージ
今回の出前講座を受講した中学生に、「介護の仕事」のイメージを聞いたところ、「人の役に立つ仕事」、「大事な仕事」、「難しそう」、「やりがいのある仕事」、「精神的にきつそう」の順に高い割合の回答となりました。(複数回答)
この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部 介護・福祉人材確保対策室
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電話番号:077-528-2803
ファックス番号:077-524‐4700
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更新日:2025年09月01日