レジオネラ症

更新日:2023年07月07日

レジオネラ症とは

レジオネラ属菌による感染症でその病型には肺炎型とポンティアック型があります。

高齢者や生活習慣病、悪性腫瘍など免疫機能が低下している人は発症のリスクが高くなります。
大津市においても毎年、5~10名程度の患者が発生しています。

レジオネラ属菌とは、自然界(河川、湖水、温泉や土壌など)に生息している細菌で、家庭では浴室や加湿器内の「ぬめり」でよく増殖します。

症状について

肺炎型の症状

肺炎を主徴とし、

  • 全身倦怠感
  • 発熱
  • 乾性咳
  • 喀痰
  • 胸痛
  • 腹痛
  • 下痢

などの消化器症状、中枢神経系症状が出現します。
適切な治療がなされない場合の致死率は60~70%に上ります。

ポンティアック型の症状

風邪症状が出現します。
多くは2~5日で自然治癒します。

感染経路について

レジオネラ属菌は水中や湿った土壌など自然環境に普通に存在している細菌ですが、15~43℃で繁殖し、循環式浴槽水、空調施設の冷却塔水、給湯器の水など人工的な温水中に生息するアメーバなどの原虫の細胞内で増殖します。

そのため、ジャグジー、加湿器、噴水などにより発生したエアロゾルを吸入することで気道感染を起こします。

人から人への感染はしないとされています。

予防について

旅館や公衆浴場では定期的な点検、清掃、消毒、細菌検査が実施されています。
家庭の浴室についても給湯口を定期的に清掃しましょう。

家庭での注意事項

  • 高齢者や乳幼児、病気にかかっている人等、免疫機能が低下している人は、感染のリスクが高いとされています。また、大酒家や喫煙者、生活リズムが乱れている人なども、抵抗力が下がっているため注意が必要です。
  • 超音波振動などの加湿器を使用するときには、毎日水を入れ替えて容器を洗浄しましょう。
  • 循環式浴槽(追い炊き機能付き風呂・24 時間風呂など)を備え付けている場合は、浴槽内に汚れやバイオフィルム(生物膜。細菌で形成される「ぬめり」。)が生じないよう定期的に洗浄等を行うなど、取扱説明書に従って維持管理しましょう。汚れや「ぬめり」を落としてレジオネラ属菌が増殖しやすい環境をなくすことが大切です。

適切な受診について

レジオネラ属菌は常在菌であることから、感染予防が困難です。

体調不良が続く場合は、医療機関を受診しましょう。
肺炎型の潜伏期間は2~10日です。

レジオネラ症と診断された方へ

「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」に基づき、診断された方に対し、保健所が疫学調査を実施することとなっています。

感染拡大防止のために必要な調査ですので、ご協力をお願いいたします。

この記事に関する
お問い合わせ先

健康保険部保健所 保健予防課 感染症対策係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-522-7228
ファックス番号:077-525-6161

保健予防課にメールを送る