RSウイルス感染症
RSウイルス感染症とは
RSウイルスは世界中に存在し、日本では11~1月にかけての流行が報告されています。生後1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の乳幼児が少なくとも一度は感染するとされています。
年長児や成人の再感染は広く見られますが、重症になることは少ないです。
症状について
潜伏期間:2~8日(通常4~5日)
発熱、鼻汁、咳等が数日続き、その後、場合によっては気管支炎や肺炎などになります。
初めて感染した乳幼児の約7割は軽症で数日のうちに軽快しますが、約3割は咳が悪化し、喘鳴(ぜーぜーと呼吸しにくくなること)や呼吸困難、気管支炎の症状が増加します。重篤な合併症として注意すべきものには、1歳以下では中耳炎の合併症がよくみられる他、無呼吸発作、急性脳症等があります。
感染経路について
患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる飛沫感染、あるいはウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染が主な経路です。
ウイルスの排出期間は通常3~8日間とされていますが、特に乳幼児や免疫抑制者では3~4週間以上続くこともあります。
治療について
受診の目安として、機嫌がよく、辛そうでなければ、慌てずに様子をみたり、かかりつけ医に相談してください。ただし、呼吸が苦しそうなとき、食事や水分が摂取できないときは、医療機関への受診を検討してください。
基本的には、症状に応じた治療(対症療法)を行います。重症化した場合には、酸素投与、点滴、呼吸管理などを行います。
予防について
- 日常的に触れるおもちゃ、手すりなどはこまめに消毒しましょう。
- 流水・石鹸による手洗い、またはアルコール製剤による手指消毒をしましょう。
- 鼻汁、咳などの呼吸器症状がある場合は、マスクが着用できる年齢の子どもや大人はマスクを使用することや、手洗いや手指衛生といった基本的な対策の徹底をしましょう。
- 早産児、慢性肺疾患や先天性心疾患を持つハイリスク児等に対しては、パリビズマブ製剤(シナジス)の予防投与が行われています。
- 60歳以上を対象としたワクチン及び生まれてくる子の予防を目的に妊婦に接種するワクチンがあります。いずれも任意の予防接種であり、接種費用は全額自己負担になります。接種を希望される場合は医療機関にお問い合わせください。
この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部保健所 保健予防課 感染症対策係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-522-7228
ファックス番号:077-525-6161
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更新日:2025年07月31日