A群溶血性レンサ球菌感染症

更新日:2025年07月08日

A群溶血性レンサ球菌感染症とは

A群β溶血性レンサ球菌による感染症です。咽頭炎や膿痂疹(のうかしん)、猩紅熱(しょうこうねつ)、劇症型溶血性レンサ球菌感染症など多様な疾患を引き起こします。

咽頭炎は学童期の子どもに多く、冬と春から初夏の2つの流行のピークがあります。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症になることはまれですが、成人に多いです。

症状について

潜伏期間:2~5日

咽頭炎は、発熱、のどの痛み、倦怠感、嘔吐などが見られます。また、首のリンパ節の腫れ、口の中に点状の出血、舌が真っ赤に腫れるイチゴ舌が見られ、嘔吐することもあります。熱は3~5日で下がり、1週間以内に症状は改善しますが、まれに重症化し、喉や舌、全身に発疹が拡がる猩紅熱やリウマチ熱、急性糸球体腎炎を合併することがあります。

劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、最初は腕や足の痛みや腫れ、発熱、血圧の低下などから始まることが多く、その後、組織が壊死したり、呼吸状態の悪化・多臓器不全を来たし、非常に急速に全身状態が悪化します。

感染経路について

患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれる細菌を吸い込むことによる飛沫感染、あるいは細菌が付着した手で口や鼻に触れることによる接触感染が主な経路です。

症状が強い時が最も感染力が高く、治療をしない場合は、数週間かけて徐々に感染力が弱くなっていきます。

治療について

抗菌薬による治療を行います。咽頭炎の場合は、適切な抗菌薬治療によって、24時間以内に感染力はなくなるか、非常に弱くなります。合併症を防ぐため、症状がなくなっても、医師に指示された期間、薬を飲むことが大切です。劇症型溶血性レンサ球菌感染症は、抗菌薬による治療に加えて、必要に応じて緊急手術による広範囲の病巣の除去、集中治療室での全身状態の管理などを行います。

予防について

  • 石けんと流水で丁寧に手洗いをしましょう。
  • 咳症状がある時は、マスクを着用しましょう。
  • A群溶血性レンサ球菌のワクチンはありません。

学校保健安全法における取り扱い

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎は、学校保健安全法では特に出席停止の基準は定められていません。抗菌薬の治療開始後24時間以内に感染力が非常に弱くなるため、症状に合わせて登園・登校が可能です。

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部保健所 保健予防課 感染症対策係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-522-7228
ファックス番号:077-525-6161

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