医療機関における院内感染対策について

更新日:2025年11月06日

院内感染とは

院内感染は、医療機関において患者が原疾患とは別に新たに罹患した感染症、医療従事者等が医療機関内において感染した感染症のことです。

院内感染は人から人へ直接、または医療従事者、医療機器、環境等を媒介して発生します。特に免疫力の低下した患者、未熟児、高齢者等の易感染患者は、通常の病原微生物のみならず、感染力の弱い微生物によっても院内感染を起こす可能性があります。

このため、院内感染を防止するためには、従業員全員が適切な対策を取る必要があります。

アウトブレイクとは

一定期間内に同一病棟や同一医療機関といった一定の場所で発生した院内感染の集積が通常よりも高い状態のこと。

アウトブレイクを疑う基準

  • 1例目の発見から4週間以内に同一病棟において新規に同一菌種による感染症の発病症例が計3例以上特定された場合または同一機関内で同一菌株と思われる感染症の発病症例が計3例以上特定された場合。
  • カルバペネム耐性腸内細菌科細菌(CRE)、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌(VRSA)、多剤耐性緑膿菌(MDRP)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)及び多剤耐性アシネトバクター属の5種類の多剤耐性菌については、保菌も含めて1例目の発見時。

アウトブレイク時の対応

  • 医療機関内の初動対応
    アウトブレイクが疑われると判断した場合、院内感染対策委員会または感染制御チームによる会議を開催し、1週間以内を目安に速やかに必要な疫学的調査を開始し、アウトブレイクに関する院内感染対策を実施します。
     
  • 地域ネットワークの支援要請
    アウトブレイクに対する感染対策を実施した後、新たに該当感染症の発生を認めた場合は、院内感染対策に不備がある可能性があると判断し、速やかに通常時から協力関係のある地域のネットワークに参加する医療機関等の専門家に感染拡大防止に向けた支援を依頼します。
     
  • 大津市保健所保健予防課への報告
    (注)下記の「医療機関における感染症集団発生時の報告について」を参照。

研修会や会議、訓練について

  • 感染症対策実務担当者連絡会議
    大津市における感染症対策の現状と課題の共有や市内医療機関における感染症対策についての情報交換等を通じて、平時からの担当者の連携強化や感染症対策の充実を目的として大津市感染症対策実務担当者連絡会議を開催しています。
     
  • 感染症有事を想定した訓練
    感染症発生時に備え、市内医療機関等と連携した訓練を実施しています。
     
  • 感染症対策従事者研修会(医療機関向け)
    感染症拡大防止対策に関する知識習得を目的として、市内医療機関の医療従事者等を対象とし、公益社団法人大津市医師会との共催で実施しています。

関係リンク

医療機関における感染症集団発生時の報告について

医療機関で感染症が集団発生した場合には、厚生労働省の通知に基づき、下記の報告の目安を参考に保健所へ電話での報告をお願します。

報告の目安

  1.  1事例につき10名以上の院内感染による感染者が発生した場合
  2.  院内感染事案との因果関係が否定できない死亡者が確認された場合
  3.  上記1及び2に該当しない場合であっても、医療機関の判断の下、報告相談が望ましい場合

相談先

関係資料

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部保健所 保健予防課 感染症対策係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-522-7228
ファックス番号:077-525-6161

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