大津市内の棚田保全活動を紹介します
大津市の棚田は、比叡山の麓で里山に囲われた、びわ湖を望む風光明媚な場所にあり、ほ場整備された農地もある中で、比較的奥地には昔ながらの棚田も多く残されています。
これらの農地が、令和2年の夏に制定された「棚田地域振興法」により「仰木の棚田」として、県内では高島市の5地区と同時に保全すべき棚田に認定されました。その中でも上仰木・辻ヵ下地域では指定を契機に、地域をはじめ学校関係者や行政が参加する「上仰木棚田地域振興協議会」を設立、同時に作成した「指定棚田地域振興活動計画」が令和2年9月に国で認定されました。
計画にはこれから5か年、保全活動の従事者数や、地元小学校や高校と連携した農作業体験学習の回数、参加者数を増やし、大学とのフィールドワークを展開するほか、棚田米の生産向上やブランド化を目指すことで、仰木全体の地域振興に繋げる想いが込められています。
馬蹄形の棚田
田園風景
棚田について
棚田とは、山麓や丘陵地の傾斜に、平地を設けた階段状に作られた田んぼのことです。地形に最低限の修正を加えた自然に優しく景観に優れた田んぼです。
写真は、馬のヒヅメの形に似ていることから、谷間の地形が生んだ「馬蹄形の棚田」として有名になりました。
山地と琵琶湖に囲まれた大津市には、大小さまざまな棚田があります。棚田は美しい田園風景として見る人の心を癒し、郷愁を感じさせます。
棚田がなくなる?
棚田は、そこに住む農家の方達の長年の農業の営みと努力により作られ、守られてきました。しかし、その維持管理には大変な労力を要すため、近年の高齢化や後継者不足により耕作されなくなった棚田も少なくありません。一度荒れた田んぼはすぐに原野と化し、再び田んぼとして整備するのは非常に大変です。
棚田を守る!
このような状況の中、田園づくり振興課では、農村を活性化し棚田を含む美しい田園風景を守っていくための施策に取り組んでいます。
また、放棄された棚田を復元し保全していこうと活動されている方達を応援します。
棚田保全活動の紹介
大津市内で棚田保全活動をされている地域を紹介します。
仰木平尾地区
上仰木地区
棚田オーナー制度などの紹介
近年は、棚田オーナーや酒づくりオーナ-を募集し、参加者特典としての玄米やお酒のほか、地元直売所などや温泉に利用できる地域通貨券の進呈など、都市住民にも地域の魅力が体験できるよう、精力的な活動を展開しています。
それぞれの地区の特徴を紹介します。
【平尾】棚田オーナーの「体験コース」と「チャレンジコース」
今まで農作業をしたことがない方、気軽に農作業を体験してみたい方、子どもに農作業を体験させたい方などの体験コースのほか、更に深く米作りをしてみたい方、農作業の技術を習得したい方、将来は自分で農業をやりたい方にはチャレンジコースも選択できます。
オーナーには棚田の玄米や地域通貨券(地域直売所や温泉で利用)が貰えます。
【上仰木】酒づくりオーナー
棚田オーナーの設定以外に、お酒づくりが体験できる「酒づくりオーナー」の設定がございます。このお酒は棚田米を活かした日本晴純米100パーセントで、無濾過生原酒や吟醸酒としても市販もされています。
それぞれのオーナー毎に玄米又は収穫したお米で作ったお酒が貰えます。
募集時期や料金
実施年度の4月上旬頃まで募集しています。
なお、料金や詳しい内容は各団体のホームページをご覧の上、直接お問い合わせ下さい。
団体のホームページ
平尾
平尾 里山・棚田守り人の会(ホームページ)
上仰木
仰木自然文化庭園構想八王寺組(ホームページ)
更新日:2025年03月26日