大津市の汚水処理
大津市の汚水処理
大津市では、4つの処理区に分けて、下水を処理しています。
湖西処理区 | 滋賀県が管理する湖西浄化センター(大津市苗鹿3丁目1番1号) |
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大津処理区 | 大津市が管理する水再生センター(下記をご覧ください。) |
湖南中部処理区 | 滋賀県が管理する湖南中部浄化センター(草津市矢橋町字帰帆2108番地) |
藤尾処理区 | 京都市上下水道局の石田水環境保全センター(京都市伏見区石田西ノ坪2) |
水再生センターの施設紹介
施設の役割
下水を処理して、綺麗な水にするための施設
所在地 | 大津市由美浜1番1号 地図のリンクへ |
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敷地面積 | 28,957平方メートル |
運転開始 | 昭和44年4月1日 |
処理能力 | 94,900立方メートル |
計画汚水量 | 88,400立方メートル(日最大) (1系:33,500立方メートル 2系:54,900立方メートル) |
計画処理人口 | 106,100人 |
処理方法 | 凝集剤添加活性汚泥法および凝集剤添加担体利用循環式硝化脱窒法 |
屋上公園面積 | 12,541平方メートル |
下水が綺麗になるまで
下水道の仕組み(処理の流れ)
中央監視室(管理棟1階)
処理施設には多くの機械があり、各々に大切な働きがあります。ここでは、機械を効率よく運転させる、異常の監視、下水量の記録など、昼夜を問わず水再生センター内のことを一括監視・制御するところです。
沈砂池(ちんさち)、ポンプ井(せい)
家庭・事業場から流れてきた下水は沈砂池と呼ばれる池に入ります。ここでは、下水の中に含まれている大きなごみや小石、砂を取り除き、ポンプで汲み上げ、分配槽へ送ります。
最初沈殿池(さいしょちんでんち)
下水は、この池をゆっくりと流れ、その間に大きな汚れは底に沈んでいきます。底に溜まった汚れの塊(生汚泥)は濃縮槽へ送り、上澄みの水は生物反応槽へ送ります。
生物反応槽(せいぶつはんのうそう)
下水に活性汚泥(汚れを食べる『微生物』を含んだ泥)を加えて空気を強く吹き込むと、活性汚泥中の微生物が汚れを食べて増殖し、重くて沈みやすい塊になります。
最終沈殿池(さいしゅうちんでんち)
重くなって沈みやすくなった汚れの塊は、この池で沈みます。底に溜まった汚れ(余剰汚泥)は濃縮槽へ、上澄みの水は消毒槽へ送ります。
消毒槽(しょうどくそう)
この槽で消毒して、琵琶湖へ放流します。
汚泥脱水機(おでいだっすいき)
濃縮槽で濃縮された各汚泥は、混合された後、汚泥脱水機で水分をしぼりとります。脱水した汚泥は脱水ケーキと呼ばれ、『湖西浄化センター』で燃料化してリサイクルします。
脱臭設備(だっしゅうせつび)
下水には特有の臭気があります。この臭気を捕集し、薬品を加える若しくは吸着剤、微生物又は土壌に接触させるなどの方法で、臭いを除去する設備です。
水質試験室(すいしつしけんしつ)
下水道には国や県で定められた放流水の基準があります。流入水や放流水等の水質を検査し、この基準を守り、下水を衛生的で安全な水に浄化することが処理場の仕事です。
令和元年度 | 令和2年度 | 令和3年度 | 令和4年度 | 令和5年度 | 維持管理上の目標値 (日間平均値) |
排水基準 (日間平均値) |
計画放流水質 (日間平均の年間最大) |
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1系 | 2系 | |||||||||
流入水量 (m3/日) |
49,620 | 51,340 | 52,720 | 49,210 | 50,310 | ― | ― | ― | ― | |
BOD (mg/l) |
流入 | 134 | 144 | 149 | 144 | 135 | ― | ― | ― | ― |
放流 | 2.5 | 2.6 | 2.4 | 2.2 | 2.1 | 10 | 20 | 15 | 10 | |
COD (mg/l) |
流入 | 74.6 | 75.2 | 78.0 | 80.7 | 82.3 | ― | ― | ― | ― |
放流 | 6.2 | 5.9 | 6.1 | 5.9 | 5.8 | 8 | 20 | 20 | 8 | |
SS (mg/l) |
流入 | 131 | 146 | 156 | 169 | 174 | ― | ― | ― | ― |
放流 | 2.6 | 2.1 | 2.6 | 2.4 | 2.7 | 10 | 70 | ― | ― | |
T-N (mg/l) |
流入 | 23.3 | 21.1 | 23.2 | 22.1 | 22.3 | ― | ― | ― | ― |
放流 | 5.1 | 5.0 | 5.2 | 5.7 | 5.8 | 10 | 20 | 20 | 10 | |
T-P (mg/l) |
流入 | 2.41 | 2.59 | 2.82 | 2.90 | 3.02 | ― | ― | ― | ― |
放流 | 0.23 | 0.19 | 0.19 | 0.18 | 0.13 | 1.0 | 1.0 | 1 | 1 |
排水基準:水質汚濁防止法第3条第3項の規定に基づく排水基準を定める条例(滋賀県)
計画放流水質:下水道法施行令第6条第1項第4号
BODとは
水中の有機物が微生物によって分解されるときに消費される酸素の量で、この数値が大きいほど汚れていることを示す。
CODとは
水中の汚濁物質が化学的に酸化されるときに必要とする酸素の量で、この数値が大きいほど汚れていることを示す。
SSとは
浮遊物質で外見上の汚れを決める指標。数値が大きいほど濁って見える。
T-Nとは
全ての窒素の量で、水の富栄養化の程度を示す指標
T-Pとは
全てのリンの量で、水の富栄養化の程度を示す指標
水再生センター配置図
高度処理について
水再生センターでは、琵琶湖の水質保全と良好な水環境を取り戻すことを目的に、2系水処理施設において既存の処理施設の基本構造や容積を変えることなく、窒素の除去を高める処理槽を設置し、さらに担体(プラスチック)を投入することで、安定した有機物と窒素の除去を短時間でできるシステムを導入しています。
なお、このシステムが評価され、平成14年度に社団法人日本水環境学会から「技術賞」を授与されています。
高度処理のしくみ
合流改善について
「合流式下水道改善事業」のページをご覧ください。
更新日:2024年07月24日