【西消防署】令和6年6月の救急ニュース
6月の救急活動訓練について。
大津市消防局では年間を通して、計画的に救急活動の訓練を実施しています。
中消防署西分署では訓練風景と訓練に関する救急に役立つ情報を発信していきますので是非ご覧ください。
心肺停止事案対応
6月の訓練は「心肺停止事案に対する対応」についてです。
救急隊は市民の皆様が実施できる応急手当のほか、以下の処置が実施できます。
- 自動心マッサージ器の使用
- 静脈路確保(点滴)
- アドレナリン投与(心臓の動きを助ける薬の使用)
- 気道確保(チューブを使って空気の通り道を確保)
- 器具を使用した異物除去 等
訓練の様子
胸骨圧迫(心臓マッサージ)の熟練度を評価できる人形で訓練しています。
胸骨圧迫は以下の点に注意して実施します。
- 胸骨圧迫の位置(胸の真ん中で胸骨の下半分)
- 胸骨圧迫の深さ(約5cm→6cmを越えない)
- 胸骨圧迫の速さ(1分間に100~120回の速さ)
- 胸骨圧迫をした深さの分をシッカリと戻せているか。
この訓練では全員が上記の項目を100%実施できるまで繰り返し実施しました。
心臓と呼吸が停止した傷病者に一番重要な処置は心肺蘇生法(胸骨圧迫や人工呼吸)になります。これらの処置は市民の皆様が実施することで、救命率が格段に上がります。
下記URLに応急手当についての案内がありますので是非ご覧ください。
気管挿管という処置の訓練です。
この処置は救急救命士だけが実施できる処置になっていますが、一人では実施することができないため救命士の補助ができるように全隊員が訓練を実施しました。
気管挿管を行うことで肺に直接空気を送り込むことができるようになり、確実な空気の通り道を確保することができます。
心肺停止事案を想定した救急総合訓練を実施しました。
この訓練では、6月に実施した訓練の全てを取り入れた総合訓練を行いました。
救急活動をスムーズにするためにはご家族の協力が必要となります。病院に搬送するために以下の情報が必要となりますのでお知りおきください。
- 倒れている方のお名前・生年月日。
- 倒れた時を見ていたか。
- 最後に動いたり会話をしていた時間。
- 倒れた方の持病。
皆さんの協力が必要です!!
今回の救急ニュースでは心肺停止事案に対する救急隊の訓練風景をお知らせしましたが、救急隊が処置するだけでは心肺停止となった方の命を助けることは非常に難しいです。
心肺停止状態の救急現場に居合わせた皆様が応急手当を実施することで、その方の救命率が約2倍に跳ね上がります。大津市消防局では応急手当の講習会を実施していますので下記URLを参考に是非、参加してみてください。