HPV(子宮頸がん予防)ワクチンについて
子宮頸がんは、若い世代の女性のがんの中で多くを占めるがんで、日本では毎年、約1万人の女性が子宮頸がんになり、毎年、約3,000人の女性が亡くなっています。患者さんは20歳代から増え始めて、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も1年間に約1,000人います。
子宮頸がんの多くは、性交渉によるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染が原因と考えられています。このウイルスは、女性の多くが「一生に一度は感染する」といわれるウイルスです。感染しても、ほとんどの人ではウイルスが自然に消えますが、一部の人でがんになってしまうことがあります。
HPVワクチンを接種することで、子宮頸がんを起こしやすい種類のHPVの感染を80%~90%防ぐことができます(シルガード9で接種した場合)。
下記のリーフレットを参考に、ワクチンの有効性とリスクを理解した上で接種を受けてください。
HPV(子宮頸がん予防)ワクチンの定期予防接種について
1.接種対象者
- 小学6年生から高校1年生の年齢に相当する女子
(16歳になる年度の末日(=3月31日)までの接種が定期予防接種の対象です。標準的なスケジュールでは接種を完了するまでに半年程度かかるため、接種を希望される方は計画的に接種を受けましょう。) - 標準的な接種期間は中学1年生です
2.接種スケジュール
子宮頸がん予防ワクチンは、サーバリックス、ガーダシル、シルガード9の3種類あり、種類によって接種間隔が異なります。サーバリックスおよびガーダシルは子宮頸がんをおこしやすい種類であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50%~70%を防ぎます。シルガード9はHPV16型と18型に加え、他の5種類のHPVの感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。シルガード9は現在、定期接種で多く使用されているワクチンです。
接種にあたり、安全性・免疫原性・有効性の観点から、原則同一種類のワクチンを接種してください。
9価ワクチン(シルガード®9)の接種スケジュール
接種開始年齢により、接種回数が異なります。
15歳になるまでに接種を開始する場合 接種回数:2回

標準的には1回目を接種してから6か月の間隔をおいて2回目を接種します。
(注)6か月の間隔をおいて接種できない場合、1回目と2回目の接種は、少なくとも5か月以上あけます。5か月未満である場合、3回目の接種が必要になります。
15歳になってから接種を開始する場合 接種回数:3回

標準的には1回目を接種してから2か月の間隔をおいて2回目を接種後、1回目の接種から6か月の間隔をおいて3回目を接種します。
(注)2回目と3回目の接種がそれぞれ1回目の2か月後と6か月後にできない場合、2回目は1回目から1か月以上、3回目は2回目から3か月以上あけます。
3.接種までの流れ、当日の持参物
1.接種する医療機関を選びます。 大津市内の接種可能な医療機関は、下記の予防接種実施医療機関一覧を参考にしてください。
大津市外や県外で接種する場合には、事前に申請が必要です。下記のリンクを参考に事前に申請をしてください。
子どもの予防接種 大津市外(滋賀県内)で予防接種を受ける場合の手続きについて
子どもの予防接種 滋賀県外で予防接種を受ける場合の手続きについて
2.医療機関に直接予約をします。
3.下記の持ち物を持参して接種します。
- 氏名、住所、生年月日が確認できるもの(健康保険証やマイナンバー等)
- 母子健康手帳や接種済証などの接種記録が確認できるもの
接種の際の持参物は上記の2点です。
(注)予防接種券および予診票は大津市内の医療機関の場合、あらかじめ配布しております。接種券には整理番号を記載する必要があります。整理番号が分からない場合は、保健予防課までお問合せください。
4.副反応と思われる症状、予防接種後健康被害救済制度について
比較的軽度の副反応は、一定の頻度で起こることが知られています。主な副反応としては、発熱や接種を受けた部位の痛みや腫れ、注射による痛み・恐怖・興奮などをきっかけとした失神があります。まれに呼吸困難や両手・足の力が入りにくくなる、意識の低下など重い副反応が起こる場合もあります。ワクチンが原因となったものかどうか分からないものも含めて、HPVワクチン(シルガード9)接種後に生じた重篤な症状(注)の報告頻度は1万人あたり約2人です(子宮頸がんに罹患し、亡くなる人は1万人あたり約34人です)。
(注)重篤な症状には入院相当以上の症状などが含まれていますが、報告した医師や企業の判断によるため、必ずしも重篤でないものも重篤として報告されることがあります。
接種後の症状の相談先
ワクチンの接種後に体調の変化があった場合には、まずは接種医療機関に相談してください。
HPVワクチン接種後の症状や相談に関して、滋賀医科大学医学部附属病院が協力医療機関となっています。まずは接種した医療機関にご相談したのち、協力医療機関にご連絡してください。
滋賀県の協力医療機関
滋賀医科大学医学部附属病院 母子女性診療科(患者支援センター)
電話番号:077-548-2576 (土日祝日、年末年始を除く)
HPVワクチンを受けたお子様と保護者の方へ (PDFファイル: 1.3MB)
予防接種健康被害救済制度
通院や入院治療が必要となるなど、症状が重篤な場合には、法律に基づく救済制度の対象となる可能性があります。接種した市町村の予防接種担当課にご相談ください。
5.キャッチアップ接種等の経過措置について
キャッチアップ接種期間(令和4年4月1日~令和7年3月31日)の間に1回又は2回HPVワクチンを接種している方は、令和7年4月~令和8年3月末までの1年間、不足分を公費で接種できます。
詳細は下記リンク先をご覧ください。
HPV(子宮頸がん予防)ワクチン キャッチアップ接種等の経過措置について
子宮頸がん検診を定期的に受けましょう
HPV(子宮頸がん)の予防接種を受けたかどうかに関わらず、定期的に子宮頸がん検診を受けてください。子宮頸がん検診は、子宮頸がんを早期発見するために重要です。
大津市では、前年度に大津市の子宮頸がん検診を行っていない20歳以上の方を対象に、子宮頸がん検診を実施しています。
詳細は下記リンク先をご覧ください。
この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部保健所 保健予防課 予防接種係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-526-6306
ファックス番号:077-525-6161
保健予防課にメールを送る











更新日:2025年10月28日