市長記者会見(令和7年10月14日)

更新日:2025年12月12日

  • 日時 令和7年10月14日(火曜)13時30分から
  • 場所 大津市役所 新館2階 災害対策本部室

    会見で話す佐藤市長の写真

市長説明

市長 皆さん、こんにちは。お忙しい中、お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。
 平素、記者クラブの皆さんにおかれましては、市政情報の発信にお力添えをいただき、誠にありがとうございます。特に大津祭は、各紙お取上げいただきました。重ねて感謝申し上げます。

 さて、昭和56年のびわこ国体以来、44年ぶりに滋賀県での開催となりました第79回国民スポーツ大会、わたSHIGA輝く国スポが10月8日に閉幕を迎えました。滋賀県が男女総合優勝、女子総合優勝となりました。選手はもちろんのこと、長年にわたり競技力向上にご尽力いただきました監督・コーチ・関係者の皆様に敬意を表し、心からお祝いを申し上げたいと存じます。

 本市では、会期前の体操競技を含め、合わせて12競技を開催し、選手・監督など約2万4,000人、大会関係者約1万6,000人、観覧者約11万3,000人と15万人を超える方々に参加をいただきました。競技の合間に比叡山延暦寺に行ったとのお話も直接伺いましたので、大津のまちの魅力にも触れていただけたのではないかと思っています。

 また競技補助員の高校生や大学生、ボランティアの市民の皆さんに大会運営をお支えいただきました。自治連合会、各種団体による地元の特産品でのおもてなしも大変好評でした。この場をお借りして、大会に携わってくださった全ての皆様に御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。今月25日から、第24回全国障害者スポーツ大会、わたSHIGA輝く障スポも盛り上がることを大変期待しております。

国スポ競技の様子
国スポ競技の様子

 それでは、本日の発表事項について2点申し上げたいと思います。
 始めに、スマートフォンアプリ「ポケットおおつ」についてであります。
 ポケットおおつは、多様化したデジタル行政サービスを集約するポータルアプリでありまして、「使って便利、持っていて安心」をキャッチフレーズに、今後登録を呼び掛けてまいります。

ポケットおおつのアイコン画像

 このアプリの特徴の一つが、マイナンバーカードとの連携によって効果的・効率的なサービス提供が可能となることであります。マイナンバーカードをスマートフォンで読み取るだけで、入力などは必要なく、その際にマイナンバー以外の氏名・住所・生年月日・性別の4情報が登録されることで、後に紹介しますが、避難所受付などにおいて信頼性の高いサービスの提供が可能となります。

 ホームページや市の公式LINEに加えて、このアプリからの市のお知らせやイベントなどの情報を入手することができるようになります。さらに市主催のイベントの参加などでポイントを取得、またポイントを利用して商品が当たる抽せんに応募してもらうことなどもできます。今年度、アプリ登録時に付与する300ポイントを用いて電子マネー1,000円分が当たる抽せんを実施し、こうした機能の周知につなげてまいりたいと考えております。
 さらに災害が発生した際には、被災状況にもよりますが、スマートフォンの位置情報を基に最寄りの避難所と経路をお知らせするとともに、避難所においては、アプリで二次元コードを読み取るだけで受付が完了します。アプリを登録いただき、ぜひご活用いただけたらと思います。

 続きまして、文学イベント「湖都の葉マルシェ」の開催についてです。

 昨年の大河ドラマ「光る君へ」の放送を契機とした取組によって、特に紫式部ゆかりの文学の寺・石山寺が注目を集め、今年のドラマ「ちはやふる-めぐり-」でも、「目指せ 近江神宮」と、改めてかるたの聖地・大津が取り上げられましたが、本市にはこの他にも松尾芭蕉など大津にゆかりのある文人もおります。また大津市在住の作家・今村翔吾さんや宮島未奈さんが直木賞や本屋大賞を受賞したことで、作品にちなんだ場所を訪れてくださる方も増えています。

湖都の葉マルシェ・トークショーの写真

 こうした機を捉えて、市民の皆さんだけではなく、来訪者にも本市と文学のゆかりをより深く知ってもらうとともに、文学に親しめる環境を目指し、今年度から文学のまち大津のブランディング事業を開始しております。この取組の一つとして、11月15日土曜10時から文学イベント「湖都の葉マルシェ」を開催いたします。

 会場は、メイン会場としてなぎさ公園おまつり広場と大津港修景緑地、サテライト会場として丸屋町商店街周辺の2カ所となります。なお雨天の場合は、メイン会場を旧大津公会堂に変更いたします。

 主催は、大津市商店街連盟・びわ湖大津観光協会・まちづくり大津と本市で構成するおおつ文学のイベント実行委員会となります。メイン会場では、プロ・アマチュア、自費出版・商業出版を問わず、募集した出店者による文学作品フリーマーケットのほか、大津のまちと文学の関わりをPRするブースや飲食ブース、図書館による本の譲渡会などを実施いたします。

 サテライト会場では、作家の今村翔吾さんと石山寺の鷲尾龍華座主によるスペシャルトークセッションや京阪石坂線21駅にちなんだ青春21文字のメッセージ特別展、おはなし会や朗読会を開催することとしています。湖都の葉マルシェ公式Xでは、文学作品フリーマーケットの出店者情報や当日の催しの内容などを発信中です。ぜひ多くの皆様にご来場いただきますようお願い申し上げ、まずは、私からは以上2件であります。

質疑応答

読売新聞 幹事社としての質問は、観光客数増加に関する取組について伺えたらと思います。
 県が先日発表した令和6年の県内の観光客数調査で、大津市が前年比8%増で1,132万人となりました。これはやっぱり「光る君へ」の効果が大きいかと思うんですけれども、先程市長もおっしゃられたように国スポ・障スポがありまして、この後、そういう大型イベントが終わった後の持続的な観光客数の発展について、どういうふうにやっていかれるのかということを伺えたらというのと、あと先日、MICEのホームページが新たに立ち上げられたときに、具体的にそれで何が決まったのか、新しいことがあれば伺えたらと思っております。

MICEウェブサイトトップページのスクリーンショット画像

市長 まずは大規模なイベントというか、そういう契機を生かしていくことは当然だと思います。特に来年からはJRによるディスティネーションキャンペーンのプレが始まりますし、その次の年はディスティネーションキャンペーン本番であります。こういった大きなきっかけというものは、しっかりと生かしていかなければいけないと思っています。

 一方で、例えば昨年の大河ドラマ館に来館された台湾の方などは、何度も訪日しているんだけれども、大河ドラマを見て初めて大津にいらっしゃったとお話をされていました。今後は観光地としてこういった魅力向上と継続的な情報発信に加えて、二度三度訪れていただけるような取組が必要だと思っています。そのためにも、より多様な観光コンテンツが求められていると思います。

 これまでから大津港サイクルステーションの開設やLAGO大津の整備、県と連携した県立琵琶湖文化館の誘致など、拠点づくりを進めてまいりましたが、今年度に取り組んでいる船舶を活用した観光事業への補助など、大津ならではの観光コンテンツの造成も引き続き図っていきたいと思います。

大津港サイクルステーションの写真
LAGO大津の外観の写真

 また、先程も触れました大津祭も開催されたところでありますけれども、琵琶湖疏水施設の国宝指定、坂本城跡の史跡指定もあった中で、やはりこの歴史まちづくりの中で文化財の活用というものも進めていきたいと考えています。

新緑の琵琶湖疏水と疏水船の写真
坂本城跡で発見された石垣の写真

 MICEに関してでありますけれども、具体的なことを申し上げると、今年1月にMICEのウェブサイトを公開しましたが、9カ月余りで約1万件の閲覧がありました。数件ではあるものの、実際に大津までお越しいただき、施設案内を行った事例も出てきております。情報発信の面で徐々にではありますけれども、効果が出てきているものと考えます。

 今年度もこれまでにコンベンション開催事業補助金を13件、エクスカーションの支援を1件実施していますが、商談会などで大津MICEの認知やイメージの向上を図るとともに、市としても国際会議や全国大会の誘致を進めてまいりたいと考えております。

京都新聞 国政の話なんですけれども、高市早苗新総裁に決定したことについての受け止めをお伺いしたいと思います。

市長 しかるべき手続きを経て高市新総裁が就任されました。手腕に期待したいと思います。

京都新聞 初めての女性の新総裁ということになりますけれども、この点については何かお考えはありますでしょうか。

市長 男女問わずふさわしいということで、党員の皆さん、そしてまた国会議員の皆さんから選任されたものと思います。

京都新聞 公明党が連立離脱したことについての受け止めと、連立離脱に伴って政治空白が生まれてしまう可能性が高いという懸念もあります。このことについての受け止めをお願いします。

市長 基礎自治体の長としてコメントをするのは大変難しゅうございますけれども、公明党さんが連立政権から離脱することによって政局が流動化したとは受け止めています。基礎自治体の立場からは、やはり各政党の英知を結集していただき、国政が混迷することなく、特に市民や利用者の暮らしや営みに影響が出ることなく取り組んでいただきたいと考えております。

京都新聞 幼稚園教諭と保育士の採用状況は、今のところどういった状況でしょうか。

市長 まだ内定を出している段階ですので、つまびらかに申し上げることはできません。

京都新聞 内定はもう出していると。

市長 はい。

京都新聞 人数とかというのは、まだ今の状況では。

市長 合格と補欠合格を両方出していますので、それが定まったときにまたお知らせしたいと思います。

京都新聞 市民活動センターについてです。10月末に2回目の意見交換会が開かれるという予定になっているかと思いますが、市長としてどのように今後の方向性、市民の利用団体の方々の納得が得られる形で、今後の運営の仕方について何かお考えがあれば。

市長 結論から申し上げると、平成18年の開設から約20年が経過する中にあって、一度センターの機能や役割というものを再定義しようということが主眼でありまして、現時点で来年度から廃止することも考えていませんし、今まで市として廃止することを表明したこともありません。

 その上で、特にこの20年前と比べて、例えばテーマ型団体の支援においては、NPOという言葉も市民に定着しました。その一方で、当時あまり問題になっていなかった地縁型の団体、特に自治会においては、自治会離れなどこのままでは地域コミュニティの維持が難しくなるという問題意識を持っています。この週末も地域を回っておりましたけれども、こういった声が非常に多い中にあって、大津のまちづくりの基盤となっていた自治会の加入率は今年度50%を割り込みました。この危機的な状況の中で、市民活動を支援するセンターとして、地縁型団体についてもどう支援していくのかということを中長期的な視点で議論する必要があると思っています。

 そういった中で、自治会の加入の有無に関わらず、この地域コミュニティのプラットフォームとして新たにまちづくり協議会というものの設立を今進めていますので、こういったまちづくり協議会とこの市民活動センターとの関わりも論点にしながら議論を深めていきたいと思います。

京都新聞 10月末の意見交換会までに、市として方向性を示される機会というものは何か取られるのですか。

市長 先程申し上げたように、来年度から廃止することも考えていませんし、市として表明したこともない中で、方向性というか、市民活動センターが担うべき役割・機能ということの議論をしっかりこの時点でやりましょうということでありますので、意見交換会での意見もしっかりと踏まえながら、これからどうあるべきなのかということを議論していきたいと思います。

共同通信 湖都の葉マルシェですけれども、大変興味深いイベントだと、文学部出身者として僕も行ってみたいと思うんですけれども、湖都の葉マルシェというのは、名称は市長自ら考えられたんですか。

市長 そう言えればいいんですけれども、職員の発案です。

共同通信 結構漢字がオシャレで響きがいい感じだなと。言の葉とかけていると思うんですけれども、音で聞いたら分かりやすいんですけれども、文字で見たときにパッと、どういうイベントなのか分かりにくいというか、ちょっと自然ぽい感じがするんですが、湖と葉っぱなので自然みたいな、緑が連想されちゃうんですけれども、どのようにPRしていくかというものは、何かお考えがあったりするんですか。

湖都の葉マルシェ・文学フリーマーケットの写真

市長 同感です。ですから先程の説明の中でも、文学イベント「湖都の葉マルシェ」とあえて申し上げたのは、何をするイベントなのかということを明確にせねばならないという思いで、今日の発表の中では、私の思いで文学イベント「湖都の葉マルシェ」とご紹介しました。

共同通信 なるほど、ちょっと長くなっちゃうと思うんですけれども。

市長 そこはPRの中で考慮していきます。

びわ湖放送 今日リリースのアプリですけれども、市民生活を守る市長として、このアプリに期待すること、そのために市民にどういったことをお願いしたいか教えてください。

市長 まずは様々なデジタル行政サービスが乱立しておりまして、例えば子育てであれば「とも育」、そういった中でポータルアプリがないとどこを見ていいのか分からない。これはホームページのつくりも同じことですけれども、このアプリをダウンロード、登録していただくことによって、しっかりとゲートウェイしていくという位置付けであります。ここを一つのゲートウェイにしながら、市からのお知らせを発信したり、またこのアプリで受けていただけるサービスを共有していただければと思います。

びわ湖放送 災害時の利用というのは、私はすごくいいなと思ったんですが、このアプリを使っていれば安否確認とかスムーズになるということだと思うんですけれども、具体的には行政としてはどういった点で災害時の行政の効率化とか安全を守ることは、直接どの辺でつながってくるんですか。

市長 先程もご説明の中で申し上げたように、マイナンバーカードと連携しておりますので、本人確認が既にこのアプリでできるということです。その中で、例えば避難所の受付などは、今まで紙ベースであれば名前・住所・年齢等を聞き取りしながらそれをリストにしていくという作業が必要でしたけれども、既にこのアプリによって本人確認がなされているので、二次元コードを読み取るだけで避難所への受付が完了すると。これだけでも簡便性は高いと思っていますし、これも実際に運用してみないと、被災状況等も鑑みて運用する必要があると思っていますので、これからですけれども、一つの安心材料としてご提供できるのではないかと期待しています。

毎日新聞 今の続きなんですけれども、こういった形でのマイナンバーカードとの連携とか避難所というものは非常にイメージとして分かりやすいんですけれども、これは全国的に取り組んでおられることなんでしょうか。それとも大津市さんは県内でも早いとか、何かあったりするんでしょうか。

市長 県内では初めてであります。

毎日新聞 そうですか。でも本当に避難所運営というものは非常に大事なことだと思います。転勤後、私は大津市防災ナビを入れていますけれども、予測とか、警報が出たら通知があるという段階からかなり進んだということになるわけですね。

市長 それもこのアプリの中に取り込みますので、この情報もその中で見ていただけるように連携します。それに加えて、このアプリ独自で避難所の受付などもできるようにします。

毎日新聞 取りあえずこのポケットおおつであれば、防災アプリもそのまま使えると。

市長 その中で利用できるということになります。

毎日新聞 もう一つは、市民活動センターに係るお尋ねです。今のご説明で、議会でもあがってますけれども、廃止を検討しているわけではないという話ではございましたが、現状として、市民活動センターの条例では指定管理者のところがやるというふうな話になっていて、それが変わるんだと。委託や直営になった場合とかだったら条例を変えなきゃいけないかと思うんですね。そういうふうなお話になると、議会が年内にもう一回あって、それからというのではやはり遅いんではないかという。先週要望を出した市民の方々がおっしゃるのは大変ごもっともだという感じがして、決まっていないというのもそうかもしれないけれども、幾ら何でも10月にこれは遅いんじゃないかという気はするんですけれども、その遅いという市民の方の訴えに関してはどのようにお考えでしょうか。

市長 そこは謙虚に受け止めたいと思います。いずれにしても大変難しい問題で、正解がない取組でもあります。テーマ型の団体と地縁型の団体をどういうふうに支援していくのか、やはり20年経過する今だからこそしっかりと議論する必要があると思っています。その中ですぐに方向性とか結論を導ける問題ではないがゆえに、時間がかかっていることは大変心苦しく思っています。

毎日新聞 ぜひ時間をかけて丁寧にしていただきたいと思っているのと、あとその関連で、市長のご説明の中で、まち協とか自治会というところの説明は、非常になるほどなと。大津市に来て非常に思ったのが、ずれていたらすみません。まち協とか自治会もさることながら、大津市は学区の協議会が、私が今まで連携してきた場所ではあまりなかったケースのことが非常に熱心に、全部ではないと思いますけれども、取材で関わったところで学区の方々が結構懇切丁寧にやってくださったりとかがあるんですけれども、そこら辺の色んなまちの地域の地域型の中で、こういうふうに地域型とテーマ型団体が絡み合っていくのが理想だとか、思っていらっしゃることはございますか。

市長 まずは、これまでから自治会の集合体であります各学区の自治連合会で、それ以外の各種団体、例えば社会福祉協議会、スポーツ協会、文化振興会、そういったものが有機的につながりながら、特に子どもにとって資する取組については、やはり学校も一体となって取り組んだという経緯があります。その中で形としては、例えばコミュニティスクールの設置を推進してまいりました。こういった取組をしているんですけれども、その中核となるこの市民活動センターとそういった地域の結びつきというのが今まであまりありませんでした。この指定管理期間においてまちづくり協議会に対する講座などは開催していただいたんですが、それぞれの地域のお困り事をもう少しこの市民活動センターとしても主体的に取り組めないかという問題意識を持っております。こういった中で、どうあるべき姿を見い出していくのかという議論を深めている最中でございます。

滋賀報知新聞 ご説明いただいたアプリと湖都の葉マルシェと合わせて伺いたいんですけれども、まず思ったのが、このアプリは動いているんですけれども、使うと湖都の葉マルシェのポイントはもらえるんでしょうか。

市長 大丈夫です。

滋賀報知新聞 ポイントがつく。市の主体でポイントがつくというのがやはり新しいなと思いましたけれども。

市長 今は市が主体的に取り組んでいく時期だと思っておりますので、市主体のイベントについてポイントを付与するような仕組みですけれども、市民活動センター、また地縁型の団体の取組の支援につながるんですが、そういったところでも、この大津アプリのポイント付与というものを活用できないかということは将来的に検討していきたいと思います。

 例えば地域活動に参加をしたらこのポイントが付与され、また抽せんに参加できる、こういった仕組みも考え得ると思っていますので、こういったこともこれからの検討にはなりますけれども、将来的には視野に入れていきたいと思います。

滋賀報知新聞 例えばですけれども、湖都の葉マルシェで大津は文学のまちですよというのを対外的に大きく発信される行事の一つだと思うんですけれども、市民の方も改めて文学の大津というものを認識されて、市民の方からSNSとかで発信していくようなきっかけの入口に、このアプリであれば、かなりいろんな可能性があると思ったんですけれども、改めて市長のこのあたりの思いとかありますか。

市長 アプリのみならず、昨年の大河ドラマ「光る君へ」を契機とした取組のときも申し上げましたが、決して観光に資する取組だけを企図していたわけではなく、大河ドラマをきっかけにこの大津のまちの歴史、また紫式部との関わり、こういったものを市民の皆さんにも知っていただきたいという思いで、特に学校に対してはリーフレットを制作して子どもたちにお配りして、家庭に持って帰っていただいて、そういったことを共有していただきました。我々は対外的な発信だけではなくて、市民の皆さんにもまちの歴史、まちの魅力、まちの資源というものを知っていただく必要があると思っていますので、そういった中で、このアプリも活用できるように考えていきたいと思います。

時事通信 湖都の葉マルシェについて伺います。2点あるんですが、まず細かいところで恐縮なんですが、来場者数の目標が3,000人ということなんですけれども、具体的な数値について3,000人とした背景・理由がありましたらお願いします。

 あともう一点、関連して、これまでに市長も文化のゆかりのまちとして具体的な取組をしていきたいということで、将来的にはユネスコ創造都市ネットワークへの加盟を目指す方針を示されていましたが、今回のマルシェを含めて、加盟に向けてどういった形で進めていく方針なのか、具体的なところがありましたらお願いします。

市長 まずは3,000人の根拠でありますけれども、実施するスペースから想定した数字であります。1万人来られると収容できない場所ですので、おまつり広場と大津港の修景緑地でイベントを開催するに当たって、現実的な受入れの数字を目標に掲げたということです。

 ユネスコ創造都市ネットワークについては、決してここを目的とした取組をしているつもりはありません。こういった文学とゆかりのある歴史資源がある中にあって、そしてまた、今も今村翔吾さん、宮島未奈さんをはじめ、こういった作家の皆さんが活躍していただいているおかげで、ゆかりの地を求めて来てくださる方が増えています。そういった中にあって、どういう形でそれを包括していくのか、全てを一つにしていくのかという中で、この文学ゆかりのまち、そしてまた将来的なユネスコ創造都市ネットワークというものを位置付けています。

 今までだと、平安文学となると平安文学だけ、かるただとかるただけ、松尾芭蕉だと、それこそ義仲寺でも取組をし、幻住庵でも取組をし、堅田で句碑を巡っていただくという取組をそれぞれの地域でやってくださっているんですけれども、それらを束ねられていないので、こういったものをしっかり束ねる取組、そして同時に湖都の葉マルシェも、実は出店していただく事業者は100近くありますが、市民の方の割合が非常に高い状況です。やはり文学に親しんでおられる市民の方々と、今まで我々、中々一緒に取り組むことができなかった中で、こういう湖都の葉マルシェをきっかけにそういう方たちともネットワークをつくっていく。こういう取組の先にユネスコの創造都市ネットワークへの加盟というものがあるので、今やっていることは今までバラバラにやってきたものを一つにまとめてしっかりつながろうという取組の最中であります。

時事通信 そういう意味では、一つに束ねるような取組をマルシェで今後も複数回開催していく、そういうとことも見据えてということですか。

市長 複数回というか、湖都の葉マルシェについてはやはり回を重ねていきたいと思いますし、これを一つの母体として文学に親しんでいただいている方たちとのつながりをつくっていきたいと思います。

中日新聞 大津祭についてお伺いしたいんですけれども、無事この週末に終わったと思うんですけれども、取材している中で僕も初めて知ったんですが、大津祭の曳山を保管する山蔵を江戸時代からそのまま修理していこうとしているけれども、ちょっとお金がない。国の文化財にも山蔵は指定の外にあるという話を初めて聞きまして、市から何かしら補助を出してもらえるような見込みがあるみたいな話もちらっと伺ったんですが、国の国庫の修理事業は曳山で、これを修理したりとかやっている中で、市として大津祭の文化財を保全していくためにやっていることであったりとか、あとはそういう国の仕組みとの兼ね合いのところで、市として今後、ここをもうちょっと支援していこうかとか、若しくは国にもうちょっとここを支援してほしいとか考えていらっしゃることがあれば、文化財保全とそこに市がどう関わっていくかというところでお考えをお伺いしたいです。

大津祭の曳山の写真

市長 まず観光というか、集客の面で申し上げれば、パンフレットの配布、ポスターの配布など、こういった広報面というものはこれまでから協力をしています。そして曳山の収蔵庫についても、市としては支援制度を持っていますが、それだけでは賄い切れないということが実情であります。

この金額も私が就任してから実は金額も上げていますので、市としてはできることはやっているつもりなのですが、中々それぞれの曳山町さんの負担が大きいという現状があります。国に働き掛けるということは中々困難だと思っていますので、ここはしっかりと実情を踏まえて、市としてできることを考えていきたいと思います。

中日新聞 今何か、これ以上額を引き上げるのもちょっと難しいのかなとは思うんですけれども、市として具体的に考えているというよりは、今後も力を入れて支援していきたいということでしょうか。

市長 それぞれにお困り事が違って、曳山町によって収蔵庫がないところもありますので、そういったところをしっかりと勘案しながら考えていきたいと思います。

NHK 本日、県庁で男女共同参画審議会から答申案が示されることになって、答申が返ってくることになっているんですけれども、市長として大津市の男女共同参画の状況と、今後どういうふうに男女ともに活躍していく大津市を目指していくか、その意気込みというか、そのあたりをお伺いできますでしょうか。

市長 男女共同参画はもとより、多様性というものをどうやって尊重していくのかということに尽きると思っています。そういった中で、本市としては男女共同参画センターを中心に講座を開催したり、そしてこれは委託ではありますけれども、それぞれの専門性を持った方に電話相談等を対応していただいております。こういった取組をこれからも重ねていきたいと思います。

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