第75回大津市美術展覧会(令和7年度)開催結果(第4部:工芸の部)
第4部 工芸の部
審査員
清水 六兵衞氏、日下部 雅生氏
総評
続けて出品されている方々の安定した深みの感じられる表現から、新たな出品者の挑戦的な表現まで幅の広さが楽しめる展覧会となりました。工芸美術は、作者自身からのメッセージを美しい素材や熟練した技法を使った表現で伝えるものです。日常的に身近にあるものが、作者の手の中で多彩に表情を与えられ、雄弁に語りかけてくる楽しさを味わって頂けると思います。
市展賞・U-30奨励賞

題名
Diary.Skin
作者
馮 相涵
作品評
綴織という技法で制作したベースとなる造形物に、更に小さい綴裂のパーツを組み合わせて、身体(皮膚)とそれを取り巻く環境や記憶といった毎日の様々な、移り変わる“ 自身“ を表現しています。重ね合わさる綴裂の隙間に見え隠れする空間に、日々変化する私達現代人の皮膚感を感じさせてくれる作品です。
大津市議会議長賞

題名
螺鈿「薬師十二神将」
作者
岡 實
作品評
古美術的なイメージの中にも現代的なデザイン要素を感じます。特に蓋部分の曲面に施された細かな矩形の装飾に動きがあって面白いと思います。
大津市教育委員会教育長賞

題名
日和見的な日常
作者
赤塚 佳子
作品評
印象的な黄色の大きな画面に小さめの円形の窓をあしらい、そこに日常の街や遊園地などの風景を細かく描くことで作者との距離を作り、題名にある「日和見的な日常」を描き出しています。日常を受け持つ手前のお気に入りに見えるテーブルとカップ、遠く街を見つめる鳥の視線は作者自身の視点かも知れません。
朝日新聞社賞

題名
挟み込む器
作者
山崎 由弘
作品評
筒とそれをはさみこむ形との2つの要素で造形されていますが、そこに存在する空間も含め、作品の緊張感がよくでています。
佳作
題名 | 作者 |
---|---|
旅の空 | 二ノ井 栄二 |
山河 | 釜屋 明和 |
始まる世界 | 安井 智ゆき |
市松模様の多様化 | 武田 黎子 |
メダリスト | 池本 政也 |
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更新日:2025年07月18日