第76回大津市美術展覧会(令和8年度)開催結果(第2部:洋・版画の部)

更新日:2026年06月22日

第2部 洋・版画の部

審査員

日下部 直起氏、蛭田 均氏

総評

今年から2点出品も可能となり、昨年よりも出品点数がかなり増えました。意欲的に2点出品される方や学生の出品者が多くあり、活気のある作品が多かったように思います。そんな中でもしっかりとテーマと向き合いじっくりと描き込んだ作品が上位の賞となりました。全体的に冒険した作品が少なく、今後もっと新鮮な視点の作品が期待されます。

市展賞

令和8年度 市展 市展賞(洋版画)

題名

新緑の途中

作者

永江 晶博

作品評

新緑の緑のグラデーションと光、そして下っていく道の空気感に目を奪われました。まず構図が素晴らしいです。手前の手すりから人物へと続き、そこに焦点を集めながら光の世界への物語が始まります。道に落ちる木漏れ日の複雑な紋様は一つ一つが言葉のように感じます。それぞれのディテールを緻密なタッチで表現する技量は秀逸です。

大津市議会議長賞

令和8年度市展 市議会議長賞(洋版画)

題名

近江舞子

作者

上田 守

作品評

眩い夏の光の中で楽しく泳いでる姿を的確に捉えています。砂浜に映る木漏れ日の表現が巧みに描かれ、その透明感と寒色系での纏(まと)まりから清々しさを感じられます。また、遠近のある構図により奥行きの空気感が生まれ、臨場感のある作品となりました。

大津市教育委員会教育長賞

令和8年度 市展 教育長賞(洋版画)

題名

サパの少女‐雨あがり

作者

毛利 由美子

作品評

子守する少女の姿が色彩豊かに表現されています。少女の服装と背景の色との構成が統一感をもたらして、画面全体が融合しています。また、少女の表情もこの絵の魅力に繋がっています。

大津市文化連盟会長賞

令和8年度 市展 文化連盟会長賞(洋版画)

題名

秋のリズム

作者

大西 隆夫

作品評

紅葉した様々な葉の形の面白さと、微妙な色彩の変化をポスターカラーを使ってリズム感よく表現されています。少し水彩をかすらせてドライブラッシュのような技法で複雑なマチエールを作られています。朱色、黄色、黄緑のハーモニーが心地よいです。主役になる部分を作り強弱をつけるともっと良くなると思います。

KBS京都賞

令和8年度 市展 KBS京都賞(洋版画)

題名

Routine work

作者

池口 すゑ子

作品評

港の漁船の雰囲気を水彩で丁寧に描き出し、重なる船の形の面白さを充分に表現されています。船で作業する漁師2人に視線を導き、そこから生活感を出しながら遠景の空間へと吸い込まれていきます。遠景に少し青味を出すともっと奥行が出ると思います。かなりの熟練の作者でしょう。

中日新聞社賞

令和8年度 市展 中日新聞賞(洋版画)

題名

漣の色

作者

砂田 智司

作品評

漣の鮮やかな色彩のうねりにより柔らかい風が感じられます。左上と右側とのコントラストが強く表現されていて、この絵を引き締める効果になっています。漣を表現する技術力が高く、自然なリアリティが出ています。

エフエム滋賀賞

令和8年度 市展 FM滋賀賞(洋版画)

題名

CONPOSITION 26

作者

志村 里士

作品評

ボールペンを使って線と点で描かれた緻密な作品です。顕微鏡で見た微生物のようにも思えます。そこには生命の誕生と死、巡回する命のようなものを感じます。大変時間のかけられた力作で、ボールペンの特性を活かして現代的に表現され、そこに感性のひらめきを強く感じます。

毎日新聞社賞

令和8年度 市展 毎日新聞社賞(洋版画)

題名

葭 芽吹く時

作者

徳山 綾子

作品評

堅田内湖の風景がみずみずしく描かれています。手前に大きく捉えた水の流れから中景の舟へと視線を移し、後景の街並みへとダイナミックな遠近法による構図となっています。繊細な色彩感覚で植物を描いた情緒的な作品です。

BBCびわ湖放送賞

令和8年度 市展 BBCびわ湖放送賞(洋版画)

題名

五個荘のまちなみ

作者

柴田 みどり

作品評

東近江にある五個荘の集落景観を下から上へと見上げた構図になっています。画面いっぱいに入り組んだ瓦屋根がリズミカルに表現されていることにより迫力が出ています。また、瓦屋根の白と建物の外壁の黒との対比も美しく描かれています。

佳作

佳作受賞作品一覧表
題名 作者
まだまだできます 山田 憲孝
何みてるの? 木村 貞
過ぎ去りし日 福原 光子
舟だまり 加地 篤
古代文様 福原 和人

U-30奨励賞

R8 市展 U30(洋版画)

題名

 夏至

作者

 萩 美結

 

作品評

 プラットホームは何かを待つという必然性のある空間です。そこに佇(たたず)む人とひまわり。枯れたひまわりは、何かに再生されようとする象徴性を感じます。左方は海でしょうか。右方の静かな駅舎と対比をなし、静と動を不思議な空間の中で描き出しています。若い感性で新鮮ですが、もっと描き込めば更に良い作品になるでしょう。

注意:フラッシュ等の影響及びファイルサイズの縮小処理の関係上、実際の作品とは見た目が異なっている場合があります。また、外字は使用できませんので修正しております。ご了承ください。

この記事に関するお問い合わせ先

市民部 文化振興課 
〒520-8575 市役所別館2階
電話番号:077-528-2733
ファックス番号:077-523-7855

文化振興課にメールを送る