ロタウイルス感染症

更新日:2025年08月08日

ロタウイルス感染症とは

ロタウイルスによって引き起こされる急性の胃腸炎で、乳幼児期(0~6歳頃)にかかりやすい病気です。
5歳までにほぼすべての子どもがロタウイルスに感染するといわれています。
5歳までの急性胃腸炎の入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。

症状について

潜伏期間は2~4日です。
下痢、嘔気、嘔吐、発熱、腹痛が主症状です。
通常1~2週間で自然に治ります。
合併症として、けいれん、肝機能異常、急性腎不全、脳症、心筋炎などがあります。
重症例は生後6か月~2歳児の初感染時に多いです。
意識の低下やけいれんなどが見られたら、すぐに近くの医療機関を受診しましょう。

感染経路について

便がついたおむつや下着に触れた手についたウイルスが口に入ることによる糞口感染があります。
発症2日前~発症後10日後まで、人に感染させる可能性があります。

治療について

特効薬はなく、脱水を防ぐための水分補給や栄養補給などが治療の中心です。
脱水がひどい場合は、点滴などの治療が必要になります。
1日10回以上の下痢が2日以上続く場合、脱水の可能性が高いため、適切に受診しましょう。
下痢止め薬は、病気の回復を遅らせることがあり使用しない方がよいでしょう。

予防について

  • 石けんと流水でこまめに、ていねいに手洗いをしましょう。
  • 嘔吐物や糞便は適切に処理しましょう。
    処理をする時には、使い捨ての手袋やマスクを着用し、換気しましょう。
    拭き取りに使用した布やペーパーはすぐにビニール袋に入れ、きちんと縛り、燃えるゴミとして処分しましょう。
    汚染した場所は0.1%次亜塩素酸ナトリウム消毒液で消毒しましょう。
    アルコールや次亜塩素酸水等は効果がありません。
  • 予防にはワクチン接種が有効です。令和2年から定期接種に位置づけられています。

予防接種について

ワクチンは2種類あり、どちらも同様の効果がありますが、最初に受けたワクチンと同じ種類のワクチンで接種を完了してください。
また、どちらのワクチンも、初回接種を出生14週6日後までにします。

ロタウイルスワクチンの種類について
ワクチン名 ロタリックス(1価) ロタテック(5価)
定期接種対象 出生6週0日後から24週0日後まで 出生6週0日後から32週0日後まで
接種回数 2回接種(27日以上の間隔をあける) 3回接種(27日以上の間隔をあける)

(注)定期接種対象年齢と、接種可能な年齢は一緒です。
対象年齢から外れると、任意接種(有料)でも接種できません。
スケジュール管理に気を付けましょう。

接種後は「腸重積症」に気をつけましょう

腸重積症は腸の一部が隣接する腸管にはまり込む病気で、速やかな治療が必要です。
ロタウイルスワクチンの接種に関わらず、3か月から2歳くらいまでの赤ちゃんがかかりやすい病気です。
しかし、ロタウイルスワクチンの接種後1~2週間くらいまでの間には、腸重積症のリスクが通常より高まると報告されています。
「突然激しく泣く」「機嫌が良かったり不機嫌になったりを繰り返す」「嘔吐する」「血便がでる」「ぐったりして顔色が悪い」などの様子がひとつでも見られる時は、医療機関を受診しましょう。

この記事に関するお問い合わせ先

健康福祉部保健所 保健予防課 感染症対策係
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1番1号 明日都浜大津1階
電話番号:077-522-7228
ファックス番号:077-525-6161

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