歯と口の健康づくり
「歯・口の健康」は「全身の健康」につながります!
食べること、話すこと、笑うことは、心豊かな人生において欠かせないものであり、それらを支える歯と口の健康はとても大切です。
歯を失う原因の多くは、むし歯と歯周病です。むし歯や歯周病は自覚症状が現れるのが遅いので、痛みなどの症状が出てきたときには、かなり進行していることがあります。
なかでも歯周病は、生活習慣病の一つであり、歯周病の悪化がさまざまな全身の病気に関わっていることが分かっています。
いつまでも元気で健康な毎日を送るために、定期的な歯科健診を受け、歯・口の健康を守る習慣を身につけましょう。
大津市で受けられる歯科健診・歯科検診
幼児歯科健診(1歳9か月児健診、2歳6か月児健診、3歳6か月児健診)
むし歯について
むし歯の要因は、歯の質、細菌(むし歯原因菌)、食物(砂糖)の3つが関連しています。それぞれの要因に対して「毎日の歯磨き」「糖分を含む食品を控える」「フッ化物の利用」をバランスよく組み合わせることで、むし歯を予防することができます。
毎日の歯磨き
食べたら磨くが基本となるため、子どものうちから習慣をつけることが大切です。歯磨きは力をかけず、1本ずつ丁寧に磨くことを意識しましょう。また、歯と歯の間はデンタルフロスや歯間ブラシを使って汚れを取り除きましょう。
糖分を含む食品を控える
むし歯予防には砂糖を含む糖分の量や頻度を減らすことが効果的と言われています。食事やおやつ(間食)は時間を決めて、だらだら食べにならないように注意しましょう。
フッ化物の利用
フッ化物は歯の質を強くし、むし歯になりにくくする効果があります。フッ化物配合の歯磨き剤や洗口剤を使用し、むし歯を予防しましょう。
歯周病について
歯周病は、日本人が歯を失う原因の第1位で、全身の健康をおびやかす病気です。主な原因は不十分な歯磨きですが、成人期に増える肥満や不規則な生活、喫煙、ストレスなどによる免疫力の低下も大きく影響しています。
歯周病と全身の病気との関係
歯周病が悪化すると、歯ぐきの毛細血管から歯周病菌や炎症物質が血管に侵入し、全身をめぐり、身体の様々なところで病気を引き起こしたり、悪化させたりします。
【糖尿病が歯周病を引き起こす】
糖尿病で高血糖が続いていると、免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなります。このため糖尿病の人はそうでない人に比べ、歯周病になりやすく、悪化しやすいといわれています。(歯周病は糖尿病の合併症の一つとされています。)
【歯周病が糖尿病を悪化させる】
近年、歯周病患者では糖尿病が悪化するという逆の関係も明らかになってきました。これは、歯周病の炎症物質が、ホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまうためだといわれています。その結果、血糖値が下がりにくくなり、糖尿病が悪化します。
【歯周病と糖尿病の悪循環を断ち切ろう】
歯周病と糖尿病は互いに悪影響を及ぼし合う関係です。一方で、歯周病を治療すると、糖尿病の血糖値も改善することがわかってきました。また、食事や運動などの生活習慣を改善することで、血糖値が安定すれば、同じ生活習慣病である歯周病の症状改善も期待できます。
口臭と歯周病との関係
口臭にはさまざまな原因がありますが、歯周病もその一つです。歯周病により、歯と歯ぐきの境目にある歯周ポケットが深くなることで、その中で歯垢がたまり細菌が繁殖します。これらの細菌が臭いの元となるガスを発生させます。活発化した歯周病菌が増えることで、口臭も強くなります。
喫煙と歯周病との関係
喫煙者は非喫煙者に比べて、歯周病にかかりやすく、悪化しやすいことが分かっています。
たばこの煙や成分は、口の中に入ると粘膜や歯ぐきから吸収されます。吸収されたたばこの有害物質は、血管を収縮し歯ぐきの血行を悪くします。血液循環が悪化し、歯ぐきに十分な酸素が行き渡らなくなると、歯周ポケットの中で歯周病菌が繁殖しやすくなります。そのため、喫煙者は非喫煙者に比べ、歯周病の治療の効果が低く、治療後の治りが悪いといわれています。
禁煙することで、歯ぐきの状態が回復し、免疫や細胞のはたらきが高まるため、歯周病のリスクが下がり、治療効果が上がることが分かっています。ある程度進行した歯周病であっても、禁煙は有効であるといわれていますので、禁煙の実行に遅いことはありません。
かかりつけ歯科を持ちましょう
歯・口のトラブルがあった時だけ、歯科医院に行っていませんか?歯科医院では、むし歯や歯周病の治療はもちろん、予防のための歯科健診や歯科相談も行っています。
かかりつけ歯科をもつと、定期健診や治療などこれまでの経緯を継続的に把握してくれるため、個々にあった適切なアドバイスやメンテナンスを受けられます。
定期的な歯科健診と毎日のケアで、歯・口の健康を守りましょう。
オーラルフレイルを予防しましょう
「健康な状態」と「要介護状態」の間の時期に、フレイルという状態があります。年齢とともに筋力や認知機能などのさまざまな機能が低下した状態のことで、早めに適切な対応を行えば健康を取り戻せる可能性があります。
オーラルフレイルは、お口のささいな衰えや食の偏りなどを含んだ「お口の中の虚弱」という意味で、フレイルとも大きな関係性があり、要介護状態を早めてしまう重大な要因です。
「最近むせやすくなった」「お口が渇きやすい」などの兆候に気づいたら、早い段階からオーラルフレイル予防に取組みましょう。
オーラルフレイルを予防するためのポイント
丁寧な歯磨き
毎食後の歯磨きで口の中を清潔にし、むし歯や歯周病を予防しましょう。
噛みごたえのあるものを食べる
噛みごたえのある食品を食べることで、お口周りの筋トレになります。また、よく噛んで食べることは、脳を刺激するため認知症予防にもつながります。
定期的な歯科健診
自覚症状はなくても、健診によってむし歯や歯周病、口腔機能の低下が明らかになることがあります。定期的に歯科医院を受診し、お口の状態をチェックしてもらいましょう。
お口をうるおす唾液腺マッサージ
年を重ねるにつれ、唾液が出にくい傾向があります。唾液が少ないと、お口の中の清潔も保ちにくく、口臭や歯周病の原因になります。
大津市では、唾液の分泌を促す「唾液腺マッサージ」の方法を紹介したチラシを作成しています。ぜひご活用ください。
歯と口の健康づくり教室を実施しています
地域で活動している団体・グループを対象に、講師(歯科衛生士)を派遣します。皆様の歯と口の健康づくりにぜひご活用ください。
【対象】原則、10人以上の地域の団体やグループ
【時間】30分から90分(要相談)
【曜日】月曜から金曜(祝祭日を除く)
【料金】無料
【申込み方法】
- 健康推進課へ電話をし、実施日の相談をお願いします。(開催希望の1か月前までに連絡をお願いします。)
- 実施日が決まったら、別紙「健康教育依頼書」をメール、ファックス、郵送いずれかの方法で健康推進課へご提出ください。
【テーマ】
- 妊娠中の歯と口のケア
- 子どもの歯と口の健康づくり
- むし歯・歯周病予防のための歯と口のケア(成人・高齢者向け)
- オーラルフレイル予防(高齢者向け)
※上記テーマ以外にご希望がありましたら、ご相談ください。
【注意事項】
- 営利を目的とする場合や本事業の目的と合致しない場合には実施できません。
- 実施場所が市外の場合は対象外です。
- 会場の確保、会場使用料の負担は申込者が行ってください。
- 業務の都合により、依頼にお答えできないこともあります。予めご了承ください。
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この記事に関するお問い合わせ先
健康福祉部保健所 健康推進課
〒520-0047 大津市浜大津四丁目1-1 明日都浜大津2階
電話番号:077-528-2748
ファックス番号:077-523-1110
健康推進課にメールを送る
更新日:2024年05月27日